PRESS RELEASE (サービス)
2011年2月22日
富士通株式会社
北陸銀行様の行内イントラネットシステムを刷新
クライアント仮想化で、CO2を約4割削減する環境にやさしいシステムへ
当社は、株式会社北陸銀行(本店:富山県富山市、頭取:木繁雄、以下 北陸銀行)様の電子メールや掲示板の機能の基盤となる「行内イントラネットシステム」を構築し、このたび、北陸銀行様が本システムの稼働を開始されました。
本システムは、従来、営業店に設置していたサーバ内のデータを、本社の事務システムセンターにおいて3台のストレージシステム「ETERNUS(エターナス)」に集約し、あわせてデスクトップ仮想化ソフトウェア「VMware View™(ヴイエムウェア ビュー)」で1,500台の仮想PC環境を構築しました。これにより、システム運用・保守の効率化、セキュリティの強化を図り、かつPC端末(注1)の追加などに左右されない柔軟なシステム運用が可能になりました。さらに、サーバ台数が212台から54台に集約され、富士通のスーパーグリーン製品であるブレードサーバ「PRIMERGY(プライマジー) BX620」を採用するなど、CO2排出量を従来に比べて、約4割削減することが可能になります。
北陸銀行様は、株式会社ほくほくフィナンシャルグループ様の傘下で、北陸地区でトップの預貯金量をほこる、北陸地区を代表する大手地方銀行です。同グループでは、ICT戦略を「経営の効率化」における最重要課題として位置づけ、インフラ整備を積極的に進めています。このような取り組みの一環で、今回、北陸銀行様では行内イントラネットを、電子メールや掲示板、通達、eラーニングなど、情報共有や業務の効率化、人材育成といった、さまざまな用途に活用され、経営に貢献するICT基盤として刷新しました。
10年前に構築した従来のイントラネットシステムでは、データをPC端末に保有せず各営業店のファイルサーバに格納するなど、先端技術を駆使した安全性の高いセキュリティ環境でシステム運用の効率化を図ってきました。今回の刷新にあたり、これらのさらなる強化と、PC端末の追加や設置場所を移動する際の設定にコストや時間がかかるなどの従来システムの課題を解決するために、北陸銀行様では以下のような方針を新たに策定しました。
- データは営業店側では保持せず、事務システムセンターで一括管理を行うことにより、運用効率を大幅に向上、また、データのバックアップやリストア(修復)を容易に実行できるようにする。
- PC端末の追加や移動、障害時の対応を迅速に行えるようにし、かつコストの削減を図る。
- PC端末の環境にシステム運用が左右されないように、PC端末側で使用するソフトウェアは「VMware View Client」(注2)のみとする。
- 各システムにおけるIDの集中管理や、操作ログ収集などによるセキュリティの強化。
システムの特長
当社は、上記の北陸銀行様のニーズを実現するために、各営業店のサーバを事務システムセンターに集約し、デスクトップ仮想化技術を活用した仮想PC方式による環境にやさしい新システムを実現しました。
VMwareのデスクトップを活用したクライアント仮想化(新システム)
- センター集約により、効率的なシステム運用・保守が可能に
187の全営業店に設置していた212台のサーバ内のデータを、事務システムセンターにおいて3台のストレージシステム「ETERNUS」に集約しました。これにより、従来の各営業店のサーバリソースの利用率の偏りにより発生するムラをなくし、サーバリソースの有効活用ができ、効率的なシステム運用・保守が可能になりました。
- 仮想PC方式によるセキュリティが高く安全性を確保する柔軟なシステム
「VMware View」により、サーバ内にPCのOSやアプリケーションなどの操作環境を集約した統合仮想デスクトップを作成し、1,500台の仮想PC環境を構築する仮想PC方式の採用により、以下のことを実現しました。
- PC端末の新規導入や移動などを簡単に行うことができ、PC端末の導入、運用、管理のコストを削減できます。
- 統合ID管理システム「PMaid ID Master」(注3)を導入することで、仮想PC環境と業務システムのID管理を統合しました。さらに、仮想PCの操作を管理するミドルウェア「Systemwalker Desktop Keeper」を連携させてログを取得し、エラーや不正を発見するなど、セキュリティを強化しました。
- 従来、各営業店でストレージの空き容量に偏りがありましたが、今回、事務システムセンターにおけるデータの一括管理に伴い、ストレージが有効利用できるようになりました。さらに、スナップショット機能によるエンドユーザー主導のデータ復元などリストアの機能も充実しました。
- 各営業所に設置された2,000台のPC端末から事務システムセンターのサーバ上にある1,500台の仮想PCを有効に活用できます。
- 環境経営に貢献
サーバの集約や富士通のスーパーグリーン製品であるブレードサーバ「PRIMERGY BX620」を採用するなど、CO2排出量を従来に比べて、約4割削減することが可能になります。
北陸銀行様では、今回の「行内イントラネット」刷新により行内の業務をさらに効率化し、地域に親しまれ頼りにされる銀行としてお客様のサービス向上を図られる予定です。当社は北陸銀行様のパートナーとして新システムを強力にサポートしていきます。
商標について
VMwareは、米国 VMware, Inc.の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 PC端末:
- 仮想PC端末に対して、物理的なPC端末を指す。
- 注2 VMware View Client:
- 「VMware(ヴイエムウェア)」を採用したシンクライアント方式において、物理的なPC端末にインストールし、サーバ上の仮想PCを使用するためのソフトウェア。VMware View Clientを起動さえすれば仮想PCを使用できるため、それ以上のPC端末の資源(高性能なCPU、大容量のメモリとHDD、最新のOSなど)を必要としない。
- 注3 PMaid ID Master:
- 富士通関西中部ネットテック株式会社の製品。
本件に関するお問い合わせ
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