PRESS RELEASE (サービス)
2010年11月2日
富士通株式会社
無床診療所向けに医療事務一体型電子カルテシステムを販売開始
医療事務機能と電子カルテ機能を融合し、診療所業務を効率化
当社は、無床診療所向けに、医療事務一体型電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-RX(ホープ イージーメイン アールエックス)」を、本日より販売開始します。
本製品は、受付から診療、会計、レセプト(診療報酬明細書)作成まで、無床診療所(注1)の業務に必要な医療事務機能と電子カルテ機能を一体化したシステムで、診療情報やレセプトを電子化することで、医師と事務スタッフ間での迅速なデータ共有を可能にし、診療所業務を効率化します。また、当社の地域医療ネットワークシステムと連携させることで、地域において、大病院から無床診療所まで一貫して質の高い医療を実現する体制整備を支援します。
さらに本製品は、一度のセットアップ作業で医療事務と電子カルテの両機能を導入できるうえ、すでに当社の医療事務システムを利用している無床診療所は簡単な設定で移行できるため、システム導入のためのコストや作業負荷を大幅に軽減し、無床診療所におけるICT利活用を促進します。
なお、本製品では、紙カルテやレセプトの電子化により、無床診療所一件当たり年間2.2トンのCO2排出量削減(注2)を見込んでいます。
レセプト電算データやオンライン請求の制度化(注3)により、全国で約9万ヶ所ある無床診療所では、レセプト処理を行う医療事務システムの普及が進んでいます。一方、電子カルテシステムについては、無床診療所の多くが、導入コストや運用負荷を課題として導入に踏み込めず、紙カルテの運用が中心となっています。しかしながら、少人数で運営している無床診療所では医師が医療事務業務を行ったり、事務スタッフが診療情報を確認したりすることもあり、互いのデータ共有をスムーズにする必要があります。また、ICTを活用した医療地域連携の必要性は高まっており、診療所でも電子カルテシステムを導入することが求められています。
こうした状況を踏まえ、当社では、導入コストや運用負荷を軽減した医療事務一体型の電子カルテシステム「HOPE/EGMAIN-RX」を販売します。
本製品の特長
- 医療事務機能と電子カルテ機能を一体化し、診療所業務を効率化
一つのシステムで医療事務と電子カルテの機能を融合させており、医師が診察室にいながら患者の来院状況の確認やレセプトの点検をすること、また事務スタッフが会計確認中に診療情報を参照することが可能になり、診療所の業務を効率化します。また、当社の地域医療ネットワークシステム「HOPE/地域連携」との連携機能(注4)を標準搭載しており、診療情報を病院と共有する機能などにより、地域医療の質の向上を支援します。
カルテ作成画面拡大イメージ - 当社の医療事務システムから、容易に移行が可能
当社の医療事務システム「HOPE/SX-R」から有償にて、本製品へ容易に移行することができます。これまで電子カルテシステムの導入に踏み込めなかった無床診療所でも、手軽に利用を開始することができます。
- さらなる使いやすさの追求により、診療業務の効率化を支援
日々の診療で入力した所見が文例として蓄積され、次回の入力時に文例候補として自動表示する機能や、病名・行為登録で入力内容に応じて候補を自動表示する機能など、使いやすさを追求した新機能を搭載しています。さらに、ワイドディスプレイへの対応により一画面に多くの情報を表示することや、文字サイズを拡大・縮小することができるので、利用者一人ひとりにあわせた使いやすい環境を提供します。
また、カルテへの入力作業を大幅に軽減する統合入力ツールなど、各種入力補助機能を取り揃えており、オンラインマニュアルによるガイド表示を充実させたことによって、パソコン操作に不慣れな医師でも簡単にカルテが作成できます。
- 当社の実績ある医療事務機能を統合
本商品の医療事務機能は、3万7,000件を超える医療事務システムの導入経験によって培われたノウハウを活かし、レセプトオンライン請求データのリアルタイム作成機能、レセプトの時系列表示など、高度な機能を豊富に備えています。
販売価格、および出荷時期
製品名 | 販売価格(税別) | 出荷時期 |
---|---|---|
HOPE/EGMAIN-RX | 190万円から | 即日 |
新規で、パソコン2台で導入いただく最小機器構成の費用で、ハードウェア、ソフトウェア(ミドルウェア含む)の費用を含みます。(導入および操作指導の費用は含みません。)
販売目標
今後3年間で約3,000システム
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 無床診療所:
- 全国で約10万ヶ所ある診療所の中で、入院施設を持たない診療所。
- 注2 年間2.2トンのCO2排出量削減:
- 株式会社富士通研究所が開発した「ソフト・サービス環境影響評価手法」により当社が試算。杉の木1本(50年杉で高さが20~30m)当たり1年間に平均して約14kgのCO2を吸収するとして試算したとき、2.2トンは杉の木157本分に相当する。
- 注3 レセプト電算データやオンライン請求の制度化:
- 2011年度よりレセプト電算データによる請求が原則となるとともに、オンライン請求(専用線やインターネットVPNを経由して審査支払機関に提出する仕組み)もしくは電子媒体による請求が義務化。手書きで診療報酬請求を行う医療機関・薬局については、努力義務とし、オンラインまたは電子媒体による請求への移行を免除されている。
- 注4 連携機能:
- 「HOPE/地域連携」と連携するためのパソコンを用意する必要がある。
本件に関するお問い合わせ
ヘルスケアソリューション事業本部 ヘルスケアビジネス統括部 ヘルスケアビジネス推進部
電話: 03-6252-2502(直通)
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