PRESS RELEASE (サービス)
2010年9月1日
富士通株式会社
武田薬品工業様、国内最大規模の電子実験ノートシステムを導入
当社は武田薬品工業株式会社(所在地:大阪市中央区、以下、武田薬品)様と共同で、創薬研究部門の生産性の向上と高度化をいっそう促進し業務改革を推進するため、合成実験の計画や結果を電子的に記録し、ナレッジとして共有・活用する国内最大規模の電子実験ノートシステムを構築しました。このほど、化合物の合成実験を行う武田薬品様の合成研究部門において運用が開始されました。
武田薬品様では、電子実験ノートシステム導入のメリットである研究業務の効率化、精度向上、コスト削減、特許係争や環境対応の強化などを全面的に享受するため、国内で初めて、合成研究部門における実験ノートの運用を完全に電子化することに踏み切り、紙での運用を廃止しました。
これにより、従来、研究者が紙に記入していた実験計画や結果は、各自のパソコンから本システムに入力され、膨大なデータがナレッジとして蓄積されます。研究者は、構造式やキーワードから関連する情報を検索・参照できるため、新薬の候補物質となる化合物の構造式などの詳細な実験データを各自の研究に応用しやすくなります。また、過去に行われた類似する実験結果を事前に把握することにより、重複する実験を削減し、コストを抑えることができます。その結果、合成研究部門全体として、創薬研究の高度化と効率化が期待されます。
本システムは、当社が、ケンブリッジソフト・コーポレーション(所在地:米国、CEO:Michael G. Tomasic、以下、ケンブリッジソフト)の電子実験ノートシステム「E-Notebook Enterprise」をベースに、完全電子化運用に対応する機能などを追加開発した、武田薬品様の新薬研究基盤です。
当社は、システム開発のみならず、24時間365日無停止運用を実現するための可用性・信頼性を重視したインフラ基盤の構築や、システムをスムーズに利用いただくにあたっての定着化支援など、設計、開発から運用段階までトータルに、高品質かつ高機能なシステム構築の支援を行いました。
電子実験ノートシステムのイメージ
当社は、1994年よりケンブリッジソフトと業務提携し、他社に先駆けて日本における「E-Notebook Enterprise」の提供を開始し、お客様の要望に対応した新機能を追加開発するなど、「E-Notebook Enterprise」の開発、サポートにも積極的に取り組んでおり、国内トップの構築実績をもっています。当社は、今後もケンブリッジソフトと共同で、電子実験ノートシステムのビジネスを積極的に推進していきます。
商標について
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