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PRESS RELEASE

2010年7月1日
北陸先端科学技術大学院大学
富士通株式会社

北陸先端大学が学内プライベートクラウドを富士通と共同で構築

学生・教職員など1,500名が利用するサービスを開始、サーバ稼働率90%を目指す

北陸先端科学技術大学院大学(所在地:石川県能美市、学長:片山 卓也、以下、JAIST)は、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本 正已、以下、富士通)と共同で、学内プライベートクラウドを構築し、学内の学生・教職員・事務職員約1,500人に向けて2010年3月より順次サービスの運用を開始しています。

本サービスにより、学生や教職員は、先端科学技術分野の研究など使用目的や期間に合わせて、必要な時に必要なコンピュータ環境をプライベートクラウド内で利用できます。従来、研究開発用として整備したコンピュータ環境の稼働率は約10%程度でしたが、学内プライベートクラウドにより90%まで高めることができ、投資効果の最大化をはかることができます。また、主な用途が研究分野であるため、大学内においてサーバとソフトウェアを一元管理することにより、研究時に必要なリソースの管理・提供が可能となり、学生や教職員は最適なコンピュータ環境を柔軟に利用することができます。

省エネ効果は、消費電力48%削減など年間で最大120トンのCO2削減(杉の木8,571本分)(注1)を見込んでいます。

JAISTは今後、学内プライベートクラウドの対象範囲を、図書館蔵書管理システム、学務システムなど業務システムに広げるなど、サービス展開を検討しています。

富士通は、今後も本プライベートクラウド運営のサポートを行いながら、JAISTをパートナーとして支援していきます。

JAISTは、先端科学技術分野における世界最高水準の研究と、それを背景とする大学院教育を実施する新構想の国立大学院大学として1990年に創設されました。それ以来、JAISTの情報科学センター(センター長:落水 浩一郎)を中心に、その情報・研究データの生成・蓄積・利用をストレスなく支える高度なICT環境の整備を実施してきました。特に、2006年からは、学生・教職員・事務職員が使うパソコン端末のシンクライアント化を進め、一元管理されたサーバ約120台を用いた学内ICT環境を構築してきました。また、稼働率の低い個々のサーバの有効活用、多数あるサーバの管理コスト軽減のため、仮想化技術を中心としたサーバ環境のクラウド化に注目し、数年間、小規模環境での検証を実施してきました。

検証を重ねることにより、JAISTは富士通と共同で全学システムとして学内プライベートクラウド環境を約4ヶ月で構築し、学生・教職員・事務職員約1,500人を対象に、2010年3月より順次サービスの提供を開始しています。本システムは、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX920」を51台とサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere™ 4 Enterprise」を組み合わせて構築しました。

学内プライベートクラウドについて

  1. 特長

    今回構築した学内プライベートクラウドにより、富士通のPCサーバ120台を、仮想化技術で30台に集約し、また主に研究分野で活用する業務用のサーバを21台構築し、全てのサーバを「PRIMERGY BX920」で一元管理しました。今回、学内にプライベートクラウド環境を構築したことにより、研究成果などの重要情報を学内で保管することができ、評価や調整に要する時間を短縮することが可能となりました。

  2. 効果

    従来、最大アクセス数や使用ピーク時を想定したサーバを整備してきましたが、学生・教職員では、サーバ使用の繁忙時間帯が大きく異なっていたことから、全時間の平均稼働率が10%を下回っていました。本サービスでは、仮想サーバ間でのリソースを共有できることから稼働率を高めることが可能となります。また、新しい研究などで一時的にサーバやソフトウェアが必要となる際に、本サービスから利用することが可能となります。サーバの調達手続きの煩雑さや所要時間が解消され、新規研究の取り組みへの迅速な対応が可能となります。

    さらに、本システムは全てのサーバを、学内のクラウドのマネジメント・システム上で管理できるため、サーバの更新、OSやソフトウェアのバージョンアップなどを、一括で容易にできるようになりました。これにより、管理コストやオペレーションコストの大幅な削減が期待されます。

    本システムによる省エネ効果は、消費電力48%削減など年間で最大120トンのCO2削減(杉の木8,571本分)を見込んでいます。

  3. 今後の展開

    JAISTは、今後学内プライベートクラウドの対象範囲を、図書館蔵書管理システム、学務システムなどの業務サーバなどに広げるなど、サービス展開を検討しています。また、本サービスの低稼働率時にリソースを科学技術計算などに有効活用することで、サーバ稼働率を90%へと大幅に高め、投資効果の最大化を図る予定です。

    富士通は、今回のシステムを共同で構築した、富士通北陸システムズ(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:山崎 勝則)とともに、今後も本プライベートクラウド運営のサポートを行いながら、JAISTをパートナーとして支援していきます。

学内プライベートクラウドの構成

ブレードサーバ  :  「PRIMERGY BX920」かける51台
ストレージ  :  「ETERNUS DX80」かける3台
サーバ仮想化ソフトウェア  :  VMware vSphere™ 4 Enterprise
サーバベース・コンピューティングシステム  :  Citrix XenApp™

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 最大120トンのCO2削減(杉の木8,571本分):
富士通換算。杉の木1本(杉の木は50年杉で高さが20~30m)当たり1年間に平均して約14kgの二酸化炭素を吸収するとして試算。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通株式会社
北陸支社 公共営業部
電話: 076-263-7623


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