PRESS RELEASE
2010年4月21日
富士通株式会社
アマダ様が保守サービス革新に向けて富士通のクラウドサービスを活用
第一弾でサービス・エンジニアのモバイル環境を整備、今後は機械の遠隔監視を展開
当社は、株式会社アマダ(本社:神奈川県伊勢原市、代表取締役社長:岡本 満夫、以下、アマダ)様と共同で、お客様先に設置されているアマダ様の金属加工機械の保守サービス革新を目的としたクラウドサービスの適用について検討を進めてきました。第一弾として、当社のネットワークサービスを用いて、アマダ様の国内約300人のサービス・エンジニアが使用する、IT機器やアマダ様専用のパッケージ工具を搭載した「ITサービスカー(注1)」をモバイルオフィス化するネットワーク環境を整備し、修理に必要となるマニュアルなどの情報を社外から確認することを可能にしました。
さらに、両社は、お客様先に設置したアマダ様の金属加工機械の遠隔監視に向けた共同実験を行い、適用するICTシステム構成、機械の情報収集のサイクル、応答スピード、コストなどから、実現の可能性に目処をつけることができました。
アマダ様の金属加工機械は、板金からさまざまな金属製品や金属部品を生産するために全世界で幅広く利用されています。部品の消耗や万一のトラブルでお客様先に設置した機械の運転が停止した場合、お客様工場の生産が停止し、納期遅延や生産性低下など大きな痛手を受けるリスクがあります。
アマダ様は、お客様の稼動損失を最小化するため、2008年から「トータル稼動支援システム」を構築し、サービス・エンジニアの「ITサービスカー」、お客様の保守サービス情報、パーツセンターの整備を行っています。今回、さらなる保守サービス強化に向けて、当社のクラウドサービスを活用し、「トータル稼動支援システム」に、以下2点を拡充するための検討を進めてきました。
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「トータル稼動支援システム」拡充施策について
- サービス・エンジニアのモバイル環境の整備
アマダ様は、地域密着でお客様の保守サポートを行う、アマダ様の国内約300人のサービス・エンジニアのモバイル・ネットワーク環境として2009年11月に当社のネットワークサービスを導入しました。これにより、アマダ様のサービス・エンジニアが、修理に必要となるマニュアルなどの情報を社外から確認することができ、保守業務の効率を向上させることができます。
- お客様先に設置した金属加工機械の遠隔監視
両社は、2009年7月から、当社の「FENICSⅡネットワークサービス」や、携帯電話、無線などのモバイル技術を基に、金属加工機械に併設するアマダ様の制御コンピュータに通信モジュールを搭載し、機械の位置情報や稼動状況を、モバイル・ネットワークを介して遠隔収集する仕組みを検討してきました。2009年11月より両社は共同実験を開始し、このほど、適用するICTシステムの構成や機械からの情報収集のサイクル、応答スピード、コストなどの面から実現の可能性に目処をたてることができました。
今後両社は、お客様先に設置した金属加工機械の遠隔監視の実現に向けて、2010年4月より、収集した稼動情報のデータベースや遠隔からの機械制御の環境をアマダ様社内に常設し、効果測定を開始します。
共同実験のイメージ図
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「FENICSⅡネットワークサービス」や今回の機械の遠隔監視の共同検討で得られた成果の一部は、5月13日(木曜日)~14日(金曜日)に東京国際フォーラム(有楽町)で開催する「富士通フォーラム2010東京」で出展します。
なお、今回の共同実験で得られた、モノとモノをつなぐ「M2M通信 (注2)」のノウハウを、当社の「FENICSⅡネットワークサービス」やクラウドサービスに取り入れて、2010年度下期より新たなサービスとして提供していく予定です。「M2M通信」は、世界中に展開されている機械や自動車、自動販売機、センサーなどをつなぐ技術として、今後ますます需要が高まることが予想されます。当社は、今後もICTサービスを通じて、お客様のビジネスに貢献していきます。
株式会社アマダ 武尾 清 執行役員からのコメント
今回、富士通と共同検討した金属加工機械の遠隔監視の仕組みをアマダのトータル稼動支援システムに組み込むことで、部品や消耗品の状態や機械の稼動停止につながる要因を早期に発見し、問題を未然に防止することで、お客様にとって良質な保守サービスを提供していきます。また、この仕組みをグローバルに拡げていくことで、世界のお客様に時差のない高品質、高信頼のサービスを提供可能となります。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 ITサービスカー:
- アマダ様の国内のサービス・エンジニアがお客様先に出動する際に使うサービスカーをICT装備するもの。アマダ様の「トータル稼動支援システム」を構成する一つの要素。
- 注2 M2M通信:
- Machine to Machine通信。機械と機械、機械と情報システムを直接ネットワークでつなぐこと。
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