PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)
2010年3月31日
富士通株式会社
基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」、ラインナップを一新
価格性能比を最大約6倍に向上するとともに、最大消費電力を約1/3に低減
当社は、基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」の新シリーズ「PRIMEQUEST 1000シリーズ」(全5モデル)を開発し、本日より世界各国で販売を開始します。
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、1CPUあたり最大8コアの最新「インテル® Xeon® プロセッサー 7500番台」を採用したことで、従来シリーズ(注1)の信頼性・可用性を継承しながら、価格性能比を最大約6倍に向上しました。また、筐体の設置スペースを約1/3、質量を約1/5に小型化したことで、最大消費電力を約1/3に低減しました。本製品は富士通グループの製品環境グリーンアセスメント規定における環境配慮トップ型製品「富士通スーパーグリーン製品」として提供します。
CPUにインテル製プロセッサー、OSにLinux®およびマイクロソフト® Windows Server®を採用したうえ、当社独自の高信頼・高可用テクノロジーを結集した「PRIMEQUEST」は、基幹業務システムの再構築や、大規模データベースシステム、ERPソリューションのプラットフォームとして最適なオープンサーバです。また、主要な仮想化ソフトウェアに対応しているため、ICTシステムのTCO削減に有効なサーバ集約・統合や、トラステッドな企業内クラウドコンピューティング基盤としても、その威力を発揮します。
[関連リンク]基幹IAサーバPRIMEQUEST(プライムクエスト)
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、5月13日(木曜日)、14日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催される「富士通フォーラム2010」でご覧いただけます。
近年、ベンダー依存からの脱却や投資の最適化、最新テクノロジーへの対応などを目的に、基幹業務システムの分野においてもオープンシステムを採用する企業が増加しています。
「PRIMEQUEST 1800E」 |
拡大イメージ |
「PRIMEQUEST 1400S」 |
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そうしたニーズに応えるために2005年より提供している「PRIMEQUEST」は、業界標準のオープン・アーキテクチャーと、当社がメインフレームで培った高信頼・高可用テクノロジーを融合したオープン・ミッションクリティカルサーバです。
今回新たに発表した「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、従来モデルに比べ、プライスパフォーマンス、グリーン対応、仮想マシン対応などを大幅に強化したことで、社会的信用や事業継続性の向上、ビジネスの成長、環境変化への迅速な対応をめざす企業のICTインフラの最適化を、より強力に支援します。
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」のモデルラインナップ
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、以下の3カテゴリ、全5モデルで構成されています。
カテゴリ | モデル名 | CPU/コア数 |
---|---|---|
低価格なエントリーモデル | PRIMEQUEST 1400S | 最大4CPU/32コア |
企業システムに最適なエンタープライズモデル | PRIMEQUEST 1400E | 最大4CPU/32コア |
PRIMEQUEST 1800E | 最大8CPU/64コア | |
社会システムに最適なロングライフモデル(最長10年保守) | PRIMEQUEST 1400L | 最大4CPU/32コア |
PRIMEQUEST 1800L | 最大8CPU/64コア |
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」ご紹介ビデオ
(再生時間約6分)
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」の特長
- 信頼性・可用性
- ハードウェアの冗長化
メモリのミラーリングに加え、電源ユニットや冷却ファンなどの内部コンポーネントを冗長化することで、業務サービスの連続運転性を追求しています。
- 「フレキシブルI/O」機能
CPUやメモリを搭載する複数のシステムボードと、PCIカードや外部インターフェースを搭載する複数のI/Oユニットを自由に組み合わせ、多彩なシステム(パーティション)構成を実現する機能「フレキシブルI/O」により、万が一、運用中のシステムボード自体に障害が発生した場合でも、当該のパーティションを自動リブートで予備のシステムボードへ乗せ替え、業務サービスを短時間で復旧できます。
- ロングライフモデル
長期サポートサービスとセットで提供するロングライフモデルの「PRIMEQUEST 1400L」、「PRIMEQUEST 1800L」では、あらかじめお客様専用の保守部品を確保するとともに、専任の保守体制を確立することで、初期導入時点で最長10年の長期保守を保障します。定型的な業務サービスを長期にわたり安定供給し続けなければならない社会システムなどに最適なモデルです。
- ハードウェアの冗長化
- 性能・拡張性
- 高性能CPU・大容量メモリ搭載
1パーティションで、動作周波数2.26ギガヘルツ(GHz)、3次キャッシュ24メガバイト(MB)の高性能CPUを最大8個(64コア)または4個(32コア)まで、メモリを最大1テラバイト(TB)または512ギガバイト(GB)まで搭載でき、大企業の大規模データベースシステムなどへの適用時も十分な高速処理を実現します。
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、その高い処理能力を活かし、このたび、SAP® 2階層SD(注2)標準ベンチマークテストにおいてWindows Server搭載サーバとして世界最高記録となる“1万6,000ユーザー”(注3)を達成しました。ベンチマークテスト専用のプログラムではなく、企業ユーザー向けの実アプリケーションであるSAP ERPを用いたこの記録は、「PRIMEQUEST 1000シリーズ」がビジネス用途全般で世界最高レベルの性能を発揮できるサーバであることを証明したものです。
- 高性能CPU・大容量メモリ搭載
- オープン性・柔軟性
- オープンCPU、OS
業界標準のオープンなCPU、OSを採用しているため、当社の実績豊富な「Interstage(インターステージ)」、「Systemwalker(システムウォーカー)」、「Symfoware(シンフォウェア)」、「PRIMECLUSTER(プライムクラスタ)」などのミドルウェアや、各種業種・業務パッケージ、ストレージシステムをはじめ、世界のソフトウェアベンダー、ハードウェアベンダーから提供されている多数の製品に対応しており、最先端のオープンシステムを構築できます。
- サーバの仮想化
障害隔離性に優れたハードウェアによる「パーティション機能」に加え、CPU、メモリなどのリソース配分の細かさや柔軟性に優れた、ソフトウェア(Hyper-V™、VMware® など)による「仮想マシン機能」により、信頼性や規模の異なる複数の業務システムを、「PRIMEQUEST 1000シリーズ」の高処理能力を最大限に活用しながら効率よく搭載でき、ICTインフラの最適化や企業内クラウドコンピューティング環境の構築を実現します。
- 全体最適化ソフトウェア
当社のサーバの自動化・可視化ソフトウェア「ServerView Resource Coordinator VE(サーバービュー リソース コーディネーター ヴィイー)」を適用することで、物理と仮想マシンを含んだサーバ環境を、1台のコンソールの統一画面で管理・監視・操作できます。
- オープンCPU、OS
- グリーンICT対応
- 消費電力の低減
従来シリーズ(注1)と比較して、筐体の設置スペースを約1/3、質量を約1/5に小型化しており、「80 PLUS® GOLD」(注4)認証を取得した電源効率や冷却効率向上との相乗効果で、最大消費電力を約1/3に低減しています。
- 消費電力の見える化
標準で内蔵される「サーバ管理専用ユニットMMB(Management Board)」による電源ユニットの状態監視に加え、添付ソフトウェア「ServerView Operations Manager」による消費電力値の見える化を支援する機能を提供します。
- 完全鉛フリー化
システムボードをはじめとするプリント板への電子部品搭載時の半田を完全鉛フリー化するなど、欧州におけるRoHS(Restriction of Hazardous Substances)指令のほか、地球の自然環境保護を目的とした各国の法令・規制に適合しています。
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、富士通グループの製品環境グリーンアセスメント規定における環境配慮トップ型製品「富士通スーパーグリーン製品」として提供します。
- 消費電力の低減
販売価格と提供時期
モデル名 | 最小構成標準価格(税別) | 出荷開始時期 |
---|---|---|
PRIMEQUEST 1400S | 300万円から | 2010年3月31日 |
PRIMEQUEST 1400E | 710万円から | |
PRIMEQUEST 1800E | 1,140万円から | |
PRIMEQUEST 1400L | 920万円から | |
PRIMEQUEST 1800L | 1,480万円から |
販売目標
本日より2013年3月末までの3年間で、「PRIMEQUEST」全体で4,000台の販売を目標としています。
インテル・コーポレーション様からのコメント
「インテルは、インテル® Xeon® プロセッサー 7500 番台を搭載した富士通の次世代PRIMERGYおよびPRIMEQUESTプラットフォームの発表を歓迎します。富士通のハイエンド・エンタープライズ市場における高い評価と専門知識、さらにインテル® Xeon® プロセッサー 7500 番台のスケーラブルなパフォーマンスおよび高度な信頼性機能が組み合わせられることにより、IT管理者は最も要求の厳しいワークロードを実行できるようになります。」
インテル・アーキテクチャー事業本部 副社長 兼 データセンター事業部長 カーク・スカウゲン氏
商標について
記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 従来シリーズ:
- 「PRIMEQUEST 500Aシリーズ」。価格性能、設置スペース、質量、最大消費電力などの相対比較は、いずれも従来の「PRIMEQUEST 580A」と今回発表の「PRIMEQUEST 1800E」による同等構成時の比較。
- 注2 SD:
- Sales and Distribution。SAP社の「SAP ERP」に含まれるオンライン・トランザクション系の販売管理業務。同業務によるベンチマークテスト結果が、SAPソリューション向けサーバの最も認知度の高い性能指標となっている。測定方法は、平均1秒以内のレスポンスが維持・継続される同時アクセスユーザー数をカウントする。なお、2階層とは、1台のセントラルサーバ(データベースサーバ兼アプリケーションサーバ)とクライアントによるシステム構成を指す。
- 注3 “1万6,000ユーザー”:
- 認定日:2010年3月31日、測定日:2010年3月8日、測定場所:ドイツ・ウォルドルフ(富士通テクノロジー・ソリューションズ)、[測定環境] OS:Windows Server 2008 R2 Datacenter Edition、データベース:SQL Server 2008 Enterprise Edition、SAPアプリケーション:SAP enhancement package 4 for SAP ERP 6.0、サーバ:Fujitsu PRIMEQUEST 1800E(8CPU、64コア、128スレッド)、CPU:インテル Xeon プロセッサー X7560(2.26GHz、1次キャッシュ64KB、2次キャッシュ256KB、3次キャッシュ24MB)、メモリ:512GB、認定ナンバーほか詳細は、SAP社ホームページでご確認ください。
- 注4 「80 PLUS GOLD」:
- 80 PLUSとは、80 PLUSプログラムが推進する電気機器の省電力化プログラム。コンピュータやサーバの電源が20%~100%の負荷環境下において、電源変換効率が80%以上の基準を満たした製品に対する認証。効率の性能に応じ、「80 PLUS BRONZE」、「80 PLUS SILVER」、「80 PLUS GOLD」などの格付けがある。
関連リンク
拡大画像
- PRIMEQUEST 1400S(48KB)
- PRIMEQUEST 1400E(72KB)
- PRIMEQUEST 1800E(72KB)
- PRIMEQUEST 1400L(72KB)
- PRIMEQUEST 1800L(72KB)
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。