PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)
2010年3月17日
富士通株式会社
クラウドコンピューティング向け新サーバプラットフォームを販売開始
「PRIMERGY CX1000」を新規提供
当社は、クラウドコンピューティング環境やデータセンターの構築に最適な高密度サーバプラットフォーム「PRIMERGY CX1000」を、本日より全世界で販売開始します。
本製品は、サーバを格納するラック単位での集中冷却方式を採用しており、消費電力や空調設備、サーバラック設置スペースなどを汎用のラックマウントサーバに比べ大幅に削減します。また、部品点数を削減しシンプルな構造で運用性を高めたクラウドコンピューティングに最適なサーバです。
当社は今後も、クラウドコンピューティングに向けた製品を提供し、お客様システムにおけるコスト削減を実現するとともに地球環境負荷低減に貢献していきます。
[関連リンク]PCサーバ PRIMERGY(プライマジー)
「PRIMERGY CX1000」 |
拡大イメージ |
近年、お客様のデータセンターにおいて、サーバ数の増大による床面積あたりの集約率や冷却コスト、システム管理者の負担などが課題となっています。今後、さらなるクラウドコンピューティングの普及にともない、サーバコストやシステム運用コストの削減が求められてきます。
「PRIMERGY CX1000」は、1ラックあたり38サーバノード(注1)を搭載したクラウドコンピューティング向けサーバプラットフォームで、数十台から数千台規模のスケールアウト型システムに適しています。
また、集中冷却方式により消費電力やサーバ設置スペースを削減できるほか、シンプルな構造で運用性を向上し、管理者の負担を軽減します。
なお、本製品は当社のクラウドコンピューティングサービスの基盤となるデータセンターなどにも導入していく予定です。
≪集中冷却方式の採用≫
通常の汎用ラックマウントサーバは、1台のサーバに冷却ファンが8~10個(注2)装備されており、サーバごとに冷却しています。そのサーバを数十台ラックに搭載した場合、1ラックあたり300個以上(注3)のファンが動作しています。
「PRIMERGY CX1000」は、冷却ファンをサーバ単体には装備せず、ラック上面に2個の大型ファンを搭載し、ラック単位で冷却する集中冷却方式を採用しています。
本製品の特長
- サーバ設置スペースの効率化 ~従来から約40%削減
- ラック上面に排気する集中冷却方式の採用により、ラックの背面同士を合わせた設置が可能となり、従来必要だったラック後方の排気スペース(ホットアイル)をなくすことができます。また、各サーバノードの構造を見直すことにより、専用ラックの単体設置面積は従来ラックと比較して約20%削減しています。これにより、同一サーバノード数におけるサーバ設置スペースは、従来のラックマウントサーバに比べ、約40%削減(注4)でき、大幅な効率化を図ることができます。
- 重量は、従来のラックマウントサーバで同等の構成にした場合と比較し、1ラックあたり約40%の軽量化(注5)を実現しています。これにより床の耐荷重による設置上の制限にも柔軟に対応できます。
- ラック上面に排気する集中冷却方式の採用により、ラックの背面同士を合わせた設置が可能となり、従来必要だったラック後方の排気スペース(ホットアイル)をなくすことができます。また、各サーバノードの構造を見直すことにより、専用ラックの単体設置面積は従来ラックと比較して約20%削減しています。これにより、同一サーバノード数におけるサーバ設置スペースは、従来のラックマウントサーバに比べ、約40%削減(注4)でき、大幅な効率化を図ることができます。
- 集中冷却方式による消費電力の削減 ~従来から約13%削減
- 従来、1ラックあたり300個以上搭載されていた冷却ファンをなくし、大型ファン2個でラック全体を冷却する集中冷却方式を採用したことにより、1ラックあたりの消費電力を従来から約13%削減(注6)しています。
富士通グループは、お客様の環境負荷を低減するプロジェクト「Green Policy Innovation(グリーン・ポリシー・イノベーション)」に取り組んでおり、本製品を通じてお客様のICTインフラの環境負荷を低減し、CO2削減に貢献してまいります。
- 従来、1ラックあたり300個以上搭載されていた冷却ファンをなくし、大型ファン2個でラック全体を冷却する集中冷却方式を採用したことにより、1ラックあたりの消費電力を従来から約13%削減(注6)しています。
- ユーザビリティの向上
- 全てのインターフェースはサーバノードの前面に配置、またサーバノードとラック間の電源を直結し電源ケーブルをなくしています。これにより、従来、設置や保守の際に前方後方の両サイドからの作業が発生していましたが、本製品は全ての作業をラック前方から実施することができ、大幅に作業工数を削減できます。
- サーバノード単体の軽量化により、設置・保守作業時の作業者の負担を軽減します。
- 最新の「インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台」搭載による高性能、低消費電力の実現
- 「インテル® Xeon® プロセッサー 5500番台」に加え、本日インテル社より発表された最新のCPU「インテル® Xeon® プロセッサー 5600番台」を搭載し、高性能かつ低消費電力を実現しています。
PRIMERGY「CX1000」ご紹介ビデオ
(再生時間約3分)
音声は英語です。日本語の字幕(要約)は、右から2個目のボタンをクリックすると表示されます。
販売価格、および販売開始時期
製品名 | 販売価格(税別) | 販売開始時期 |
---|---|---|
PRIMERGY CX1000 | 1,480万円より | 2010年3月17日 |
- 販売価格は、最小構成の場合。専用ラック(スイッチ除く)に38サーバノードを搭載。
(CPU:インテル® Xeon® E55062、HDD:なし、メモリ:2GB8)
目標販売台数
2010年度 国内で「PRIMERGY CX1000」 100ラック(3,800ノード)
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 サーバノード:
- ここでは「PRIMERGY CX1000」に搭載される38台のサーバ装置のこと。
- 注2 8~10個:
- 当社「PRIMERGY RX200 S5」の場合、8個搭載。
- 注3 300個以上:
- 40Uラックに「PRIMERGY RX200 S5」をフル搭載した場合。
- 注4 約40%削減:
- 同じサーバノード数を搭載したPRIMERGY標準ラックと「PRIMERGY CX1000」を同数配置した場合の比較。配置は1列あたりのラック数が同じで、複数列ある場合。
- 注5 約40%の軽量化:
- 「PRIMERGY RX200 S5」での同等構成と比較した場合。
- 注6 約13%削減:
- 「PRIMERGY RX200 S5」38台での同等構成(CPU:インテル® Xeon® プロセッサー X55702、CPU負荷率100%)と比較した場合。
関連リンク
拡大画像
- PRIMERGY CX1000(104KB)
- 大型冷却ファン(97KB)
本件に関するお問い合わせ
富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。