PRESS RELEASE
2010年1月19日
富士通株式会社
シンガポール科学技術庁 ハイパフォーマンスコンピューティング研究所
富士通とシンガポール科学技術庁がペタスケールコンピューティングで共同研究
東南アジア最速のスーパーコンピュータを活用
富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役会長兼社長:間塚 道義、以下、富士通)とシンガポール科学技術庁(A*STAR、所在地:シンガポール、長官:リム・チャン・ポウ、以下、A*STAR)のハイパフォーマンスコンピューティング研究所(IHPC、所在地:シンガポール、エグゼクティブ・ディレクター:ラジ・タンプーラン、以下、IHPC)は、本日、ペタスケールコンピューティングに向けたアプリケーション技術の共同研究開発を行うことを発表しました。
富士通とIHPCの共同研究では、東南アジア最速のスーパーコンピュータを活用して、シンガポールにおける先端科学技術発展に貢献していきます。
ペタスケールコンピューティング(1秒に1千兆回規模の演算を行うような超高性能コンピューティング)は、複雑でチャレンジングな科学・工学の分野で空前の力を発揮することが期待されています。ただし、その膨大な力を効果的に使用するためには、新しいソフトウェア技術が必要とされます。
そのため、IHPCと富士通の研究員からなる20名の共同チームは、流体力学や物質科学などの分野において、ペタスケールコンピューティングに適したスケーラブルなアルゴリズム開発に取り組んでいきます。
本共同研究に向けて、シンガポールの国立科学技術研究施設フュージョンポリスにあるA*STARの計算科学センターに、富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX900」で構成するクラスタ型のスーパーコンピュータを導入しました。本システムは、35テラフロップス以上の性能をもち、LINPACK(リンパック)ベンチマーク(注1)による性能測定では、91.8%の実行効率を達成しました。本システムは、「PRIMERGY BX900」をベースとするスーパーコンピュータシステムの海外における初の稼働事例であり、東南アジアでは最速、また、世界でもトップクラスの性能を誇るシステムです。
ペタスケールコンピューティング向けアプリケーションの研究開発により、これまで計算が困難だった領域や工学分野でも高精度な計算が可能となります。これは、化学分野や情報通信分野、電子工学分野などさまざまな分野において、革新的で先進的なソリューションをもたらすものであり、また、気象予報の研究から伝染病の研究まで、幅広い分野に貢献するものです。
A*STAR 長官 リム・チャン・ポウは、「富士通がA*STARとの共同研究に取り組み、お互いのHPC分野における研究開発能力がさらに高まることをとても喜ばしく思っています。また、今後、共同研究を拡大していくことを期待しています。」と、述べています。
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以上
注釈
- 注1 LINPACK(リンパック)ベンチマーク:
- コンピュータの性能計測プログラム。LINPACKベンチマークは世界のスーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」の標準ベンチマークとして採用されている。
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