PRESS RELEASE
2008年11月18日
富士通株式会社
Red Hat, Inc.
富士通とRed Hat、ミッションクリティカル領域のLinuxサポートサービスで提携強化
富士通株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：野副 州旦(のぞえ くにあき)、以下、富士通）とRed Hat, Inc.（本社：米国ノースカロライナ州ラーレー、社長兼CEO：Jim Whitehurst（ジム・ホワイトハースト）、以下、Red Hat）はこのたび、ミッションクリティカル領域でのLinuxサポートサービスにおけるグローバルな提携関係を強化しました。具体的には、富士通が培ったメインフレームシステムの保守サポートノウハウを基に、サポート期間の拡大やサポート対応のスピードアップを図った基幹業務システム向けの新たなLinuxサポートサービスを両社共同で開発し、本日より富士通を通じ日本国内から販売を開始し順次グローバルに展開していきます。
近年、基幹業務システムの分野においても、ベンダー依存の少ないオープンソースであるLinuxを採用するお客様が増加しています。
そうした市場ニーズに対応するために富士通とRed Hatは、2003年5月のグローバル提携以降、基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」およびPCサーバ「PRIMERGY(プライマジー)」と「Red Hat Enterprise Linux」をプラットフォームとするミッションクリティカル領域において、Linuxベースのソフトウェア開発、マーケティング、営業、システム構築・サポートなどの各分野で包括的な協業を行ってまいりました。
今回の提携強化によって新たに提供開始するLinuxサポートサービスでは、Red Hat Enterprise Linux 5.2や同5.3といった「アップデートリリース」単位でのサポート期間、すなわち障害修正を提供する期間を、従来よりも拡大しました。これにより、お客様により一層安心してLinuxベースのサポートサービスを基幹業務システムに適用いただける環境を実現します。
今回新規提供開始するLinuxサポートサービス
富士通の運用・保守支援サービス「SupportDesk(サポートデスク)」の中のメニューとして提供します。
- 「SupportDesk Linux-拡張サポート」
Red Hat Enterprise Linuxでは、機能強化を伴うリリースアップを通常6カ月毎に行っています。標準のLinuxサポートサービスでは、障害修正は最新アップデートリリースに対してのみ提供されるため、お客様は原則6カ月毎に最新アップデートリリースへのアップデート作業を行う必要があります。
一方、基幹業務システム向けに今回強化した本サービスでは、最新アップデートリリースであるRed Hat Enterprise Linux 5.2と、今後リリース予定の同5.4、同5.6に対する障害修正の提供期間を1年半ないし2年に拡大し、さらにそれらのアップデートリリース間で半年のオーバーラップ期間を設けることで、お客様スケジュールに基づく計画的なアップデート作業でシステムを安定運用していくことができます。
- 「SupportDesk Linux-長期サポート」
高い信頼性が求められる金融業界や通信業界などの社会システムを対象としたLinuxサポートサービスです。
Red Hat Enterprise Linux 5の次期アップデートリリースである同5.3と、最終リリース予定である同5.7に対する障害修正の提供期間をそれぞれ約5年に拡大したうえ、約2年のオーバーラップ期間を設けることより、導入時に仕様を決めたお客様のシステム環境を、ライフサイクルの中で1度のアップデートで長期にわたって安定運用できます。
また、新たにRed Hat内に構築された本サービス専用の高信頼なサポート体制を活用することで、障害箇所の特定や修正提供のさらなる迅速化を実現し、お客様へのサポート力の強化を図りました。
Shift JISサポートについて
今回の富士通とRed Hatとの提携強化により、日本特有の文字コードである「Shift JIS」をRed Hat Enterprise Linux 4および5で正式サポートします。これにより、既存のCOBOL資産もLinux環境へ短期間、低コストで移行でき、その後、オープン環境で標準の文字コードである「Unicode」へ計画的に移行することが可能となります。
今回新規提供開始するLinuxサポートサービスの料金
| サービス名 | 料金[税別] |
|---|---|
| SupportDesk Linux-拡張サポート | 年額36万円より(注1) |
| SupportDesk Linux-長期サポート | 個別見積 |
販売目標
富士通とRed Hatは、共同のマーケティング・営業活動により、「SupportDesk Linux-拡張サポート」または「SupportDesk Linux-長期サポート」を適用したサーバを、2010年度末までに国内で5,000台販売することを目標としています。
富士通とRed Hatは、今後も実践的な協業をさらに強化しながら、お客様のさまざまなニーズを積極的に製品・サービスへ反映し、基幹業務システムにおけるLinux適用を推進してまいります。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
注釈
- 注1 年額36万円より：
- 基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」またはPCサーバ「PRIMERGY」といったサーバの機種シリーズや、「PRIMEQUEST 540A」または「PRIMEQUEST 580A」などのモデルによって異なります。
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