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PRESS RELEASE (サービス)

2008-0196
2008年10月7日
富士通株式会社
株式会社富士通研究所

世界初! アプリケーション構造の複雑さを定量的に見える化

APMサービス「資産分析サービス」を強化し、運用保守の品質と効率を大幅に向上

富士通は、このたび、お客様のアプリケーション資産の継続的な品質改善と最適なIT投資をサポートする『アプリケーションポートフォリオマネージメントサービス(以下、APMサービス) 』の「資産分析サービス」を強化し、本日より提供を開始します。本サービスでは、株式会社富士通研究所(注1)が開発した、アプリケーションを修正する際に与える影響の大きさをあらわす世界初の尺度「インパクトスケール®(注2)」を採用したことにより、アプリケーション構造の複雑さを定量的に見える化することを可能にしました。

これにより、お客様の情報システム部門は、修正による影響が大きく複雑で保守しにくいアプリケーションを正確に把握し、起こりうる障害を予防するための強化テストを行うことで、運用保守品質の向上につなげることができます。また、修正に労力を要する複雑で保守しにくいアプリケーションを把握できることにより、保守費用や期間などの見積り精度の向上や保守リソースの適切な配置が可能になります。

富士通は、本サービスにより、お客様システムにおける、アプリケーション運用保守の品質向上および効率化に貢献していきます。

近年、ITシステムのオープン化、マルチベンダー化、および長年利用してきた業務アプリケーションの増大により、システムの肥大化・複雑化が加速しており、その運用保守にはIT投資全体の7割もの費用が費やされています。アプリケーションの構造が複雑で保守しにくい場合、保守工数が予想以上に多くなり、障害も多く発生する傾向にあります。複雑で保守しにくいアプリケーションをいかに正確に把握し、運用保守を効果的に行うかが重要な課題になっています。

富士通は、このような課題を解決し、効果的なアプリケーション運用保守を行うために、現行のアプリケーション資産を見える化する「資産分析サービス」を強化し、アプリケーション構造の複雑さについて定量的な見える化を実現しました。本サービスでは、業務追加や制度変更時にアプリケーションを修正する際に与える影響の大きさをあらわす世界初の尺度である「インパクトスケール®」を用いて、アプリケーションを客観的に評価することで、複雑で保守しにくいアプリケーションを定量的かつ正確に把握することが可能です。

富士通研究所は、「インパクトスケール®」の数値が大きいアプリケーションほど複雑で保守しにくく、障害を引き起こす可能性が高いことを実証しました。あるCOBOL言語アプリケーションのシステムを分析した事例では、「インパクトスケール®」と従来の資産分析技術を組み合わせてアプリケーションの複雑さと障害との関係を評価したところ、運用中に発生した過去の障害の内76%が、アプリケーション全体の内20%の複雑なアプリケーションで発生していることがわかりました。

これにより、複雑なアプリケーションの強化テストを行うことで、実際の障害を大幅に抑制することができました。情報システム部門やベンダーの担当者がスキルや経験で属人的に保守していた従来のやり方に対し、複雑で保守しにくいアプリケーションを正確に把握した上で、アプリケーション修正時の影響調査や起こりうる障害を予防するための強化テストを漏れなく行えるため、運用保守の品質を大幅に向上できます。さらに、保守費用や期間などの見積り精度が向上するため、アプリケーション保守作業を計画的に行うことができます。

インパクトスケールによるアプリケーション構造の定量的な見える化のイメージ

インパクトスケールによるアプリケーション構造の定量的な見える化のイメージ

富士通は、2003年にアプリケーション資産の継続的な品質改善と最適なIT投資を支援する『APMサービス』を体系化し、以下のメニューを提供しています。

  • ポートフォリオマネジメントサービス
  • 資産分析サービス
  • APM移行サービス
  • アプリケーション保守サービス

『APMサービス』の体系

『APMサービス』の体系

また、「資産分析サービス」のメニューとしては、今回強化した「資産特性分析」の他にも、未使用資産を見える化し資産の棚卸しを行う「稼働資産分析」、類似機能をもつ資産を見える化し資産のスリム化を行う「類似分析」、資産とデータの関連を見える化しプログラムやジョブの集まりを明確化する「システム相関分析」を用意しています。富士通は、今後も『APMサービス』を通じて、肥大化、複雑化するお客様のアプリケーションの運用保守の品質向上および運用保守費用の削減を支援していきます。

資産分析サービスメニュー

資産分析サービスメニュー

「資産特性分析」の強化内容

  1. 複雑で保守しにくいアプリケーション構造を定量的に見える化

    高品質で効果的な運用保守を行うために、現行アプリケーションの複雑度を評価する「資産特性分析」を強化し、複雑で保守しにくいアプリケーションの見える化を実現しました。

  2. 世界初!「インパクトスケール」により障害の温床となる箇所を特定

    「インパクトスケール」の数値が大きいアプリケーションほど複雑で保守しにくく障害を引き起こす可能性が高いことを実証しました。お客様の情報システム部門は、複雑な構造で保守しにくいアプリケーションを把握した上で、起こりうる障害を予防するための強化テストを行うことで、運用保守品質の向上につなげることができます。

  3. アプリケーションのソースコードのみで分析

    アプリケーションのソースコードを機械的に分析するだけで、複雑で保守しにくいアプリケーションを定量的かつ正確に把握することが可能です。

販売価格、および提供時期

製品名 販売価格(税別) 提供時期
資産分析サービス
(資産特性分析)
1メガステップ
350万円より
10月7日より

サービス適用目標

今後3年間で100社以上

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

  注1 株式会社富士通研究所:
代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市。
  注2 インパクトスケール®
プログラムから呼び出される別のプログラムや、参照・更新されるデータを辿っていき、それらの関係の強さで重み付けしながら計数することで、そのアプリケーションの影響波及の範囲を表現する。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン
電話: 0120-933-200
受付時間: 9時~17時30分(土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く)


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