PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)
2008-0183
2008年9月12日
富士通株式会社
~ 数値風洞システムおよびVPPシリーズ用に開発したプロセッサなどの寄贈記念イベントを開催 ~
当社は、1993年に航空宇宙技術研究所(以下、NAL)と共同開発した数値風洞システム(Numerical Wind Tunnel以下、NWT)および富士通製ベクトル型スーパーコンピュータ「VPPシリーズ(VPP500、VPP300/700、VPP5000)」用に開発したプロセッサなどのコンポーネントを、米国のThe Computer History Museum(コンピュータ歴史博物館)に寄贈します。NWTは稼働直後の1993年11月にスーパーコンピュータのトップ500ランキングにおいて日本で初めて1位を獲得しました。
この寄贈に伴い、同博物館において、9月12日に寄贈記念式典を開催し、NWT/VPPの数値流体力学発展への貢献と、当社のペタスケール・コンピューティングへの取り組みに関し、講演会を行います。
イベントの講演者は以下の通りです。
(再生時間 約3分)
映像協力 Tokyo TV Broadcasting Corp.
http://www.ttvusa.com/
「私たちは、富士通がこの博物館にこのように重要な寄贈をされたことに、大変感謝しています。世界のコンピュータ遺産の最大のコレクションの本場として、私たちは富士通と日本の産業界・利用者コミュニティーの果敢な挑戦の証をいただき大いに感動しました。」
「私たちは、富士通がスーパーコンピュータの歴史において重要な役割を担ったことと、それがコンピュータ歴史博物館のすばらしいコレクションの一部となったことを誇りに思うとともに、NALのリーダーシップと我々への協力に感謝します。コンピュータ技術は常に世界中のあらゆる場所で変化し続けており、その革新性を理解し保存していくことは、紛れもなく大変重要なことです。」
当社とNALは1989年、当時非常に高速であった富士通VP400ベクトル型スーパーコンピュータのさらに100倍以上の性能を数値流体力学で達成することを目指し、スーパーコンピュータの共同開発に着手しました。その結果誕生したNWTは1993年2月1日に稼働を開始し、同年11月にはスーパーコンピュータ・トップ500ランキングにおいて日本で初めて1位を獲得し、また1994年、95年、96年のゴードン・ベル賞(注1)を受賞しました。
このNWTプロジェクトで培った技術により、1993年に発売された商用スーパーコンピュータであるVPP500と後継機のVPP300/700およびVPP5000が開発されました。VPPシリーズは、数値流体力学、気象予報などの数値シミュレーション分野で高速な計算能力を必要としている世界中の組織に利用されました。それには、ヨーロッパ中期気象予報センター(ECMWF)、フランス気象局(METEO FRANCE)やオーストラリア国立大学などがあります。
当社は、元NALの研究者と共同で、この革新的なNAL-NWTと富士通VPPシリーズのプロセッシングエレメント(PE)、クロスバーボードなどの主要パーツをコンピュータ歴史博物館に寄贈します。
カリフォルニア州マウンテンビューのコンピュータ歴史博物館は、29年の歴史を持つ非営利組織です。コンピュータ史の保存と称揚を目的に設立され、コンピュータ関連の所蔵品はハードウェア、ソフトウェア、文書、各種印刷物、写真、動画など、世界最大規模を誇ります。
記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
テクニカルコンピューティングビジネス推進部
電話 : 03-6252-2483 (直通)
E-mail : contact-hpc@cs.jp.fujitsu.com
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