PRESS RELEASE (デバイス)
2007-0225
2007年11月1日
富士通株式会社
プリンタ、オーディオ、FA向け USB2.0搭載 32ビットマイコン新発売
～USB2.0 Mini-HOST搭載～
当社は、組込み機器制御を行う32ビットマイクロコントローラー（以下、マイコン）「FR」ファミリー(注1)に、当社最新のCPUコア「FR80」を搭載するシリーズ第2弾として、USBなどの通信機能を強化したラインナップ「FR80/T2シリーズ」を加え、USB2.0に対応した低消費電力マイコン「MB91F662」を、2008年1月よりサンプル出荷します。新製品は、チャネル数が豊富な高速A/Dコンバーター(最大24チャネル、1.2マイクロ秒(以下μs) (注2))や豊富な通信チャネル(シリアル通信12チャネル)に加え、USB2.0に対応しているため、USB機能を必要とするフォトプリンタ、ラベルプリンタ、オーディオ機器などの民生機器やFA向けにワンチップで必要な機能を提供します。
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当社は、32ビットマイコン「FR」ファミリーとして、デジタル家電向けに高速動作版「FR80/T1シリーズ」の提供を開始したのに引き続き、第2弾として、「FR80/T1シリーズ」の持つ高速のA/Dコンバーターや豊富な通信機能に加え、USBなどの通信機能を強化し、かつ低消費電力での処理を実現する「FR80/T2シリーズ」を追加します。「FR80/T2シリーズ」のマイコン「MB91F662」は高速動作版「FR80/T1シリーズ」に比べCPUコアのクロック周波数を落とし消費電力を低く抑えた上で、USB2.0機能を付与することで、フォトプリンタ、ラベルプリンタ、オーディオ機器などの民生機器やFA機器を制御するコントローラーやインバーター制御機器などにUSB機能を実現します。
今後、さらなる低消費電力製品の展開など、豊富な製品ラインナップを取り揃え、お客様の多様なご要望にお応えしていきます。
なお、本製品は、富士通VLSI株式会社(注3)と共同で開発しました。
新製品は、2007年11月14日(水曜日)から16日(金曜日)にパシフィコ横浜で開催される「Embedded Technology 2007 組込み総合技術展」に出展します。
サンプル価格、およびサンプル出荷開始時期
| 製品名 | サンプル価格（税込） | サンプル出荷開始時期 |
|---|---|---|
| 「MB91F662」 | 1,000円 | 2008年1月 |
販売目標
月間20万個
「FR80/T2シリーズ」の特長
- USB2.0 Mini-HOST機能、FUNCTION 機能を提供
USB2.0 FUNCTION機能による高速な通信機能に加え、USB2.0 Mini-HOST機能（簡易コントロール機能）を搭載することで、フォトプリンタ、ラベルプリンタ、オーディオ機器などの民生機器やFA機器を制御するコントローラーやインバーター制御機器などにUSB接続機能を提供し、機器の幅広い使い方が可能になります。
また、USB2.0機能の搭載により、システムに外付けのUSBチップが不要でコストや実装面積の削減に役立ちます。
- 業界最高速のA/Dコンバーターで多様な情報を処理
約1.2μsでアナログ信号をデジタル信号に変換できる業界最高速のA/Dコンバーター(注4)を内蔵し、最大24チャネル使用できます。これにより、機器のボタンやスイッチなどにあるさまざまなセンサーからの情報を高速処理することが可能になります。
- 業界最多、全12チャネルのシリアルインターフェースで多様な周辺機器に対応
映像や音声処理用の各種デバイス制御用として、業界最多となる12チャネルのマルチファンクションシリアルインターフェースを内蔵しています。このことにより、特に周辺機器の多いオーディオ機器などへの適用が可能です。マルチファンクションシリアルインターフェースでは、ソフト切り替えにより、SIO(注5)、UART(注6)、I2C(注7)の通信方式に対応します。
当社マイコンへの取り組み
当社はフラッシュマイコンをコア製品と位置づけ、お客様に3つのバリュー“供給力”、“信頼性”、“技術力”を提供する「FF Value」(富士通フラッシュマイコンバリュー)を提唱しています。当社製品はCANマイコンをはじめとする車載用、デジタルAV、情報家電など幅広い分野で採用され、高い評価をいただいています。
商標について
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
添付資料
PDF 「FR80/T2シリーズ」の仕様概要 (92KB)
以上
注釈
- 注1 「FR」ファミリー：
- Fujitsu RISCファミリー。富士通32ビットマイコンのファミリー名。
- 注2 ： 最小A/D変換時間は、周辺機能動作クロック及び外部回路のインピーダンスによって変わります。
- 注3 富士通VLSI株式会社：
- 社長 高橋 仁、本社 愛知県春日井市。
- 注4 A/Dコンバーター：
- アナログ信号をデジタル信号に変換する回路。
- 注5 SIO：
- クロック同期通信機能。
- 注6 UART：
- 調歩同期式シリアル通信機能。
- 注7 I2C：
- Philips社提唱のバス通信機能。複数の機器を2本の信号線でデータのやり取りを行うインターフェース。
関連リンク
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