PRESS RELEASE (サービス)
2007-0127
2007年6月4日
富士通株式会社
~ANN系列局間で高精細なニュース番組用映像素材をIPネットワークを介して低コストで伝送~
地上デジタル放送の開始、一般家庭における大画面テレビの普及などに伴い、放送業界ではHD映像制作番組がますます増加しており、ニュースやスポーツ中継などに際して局間でHD映像素材の頻繁なやり取りへのニーズが高まっています。従来は専用回線などを使ったHD映像伝送が主流でしたが、映像圧縮技術の進化とインターネットのブロードバンド化および低価格化に伴い、IPネットワークを利用したHD映像伝送へと大きくシフトしつつあります。
映像伝送装置「IP-9500」 |
拡大イメージ |
今回構築したシステムでは、従来のMPEG-2(注3)などの映像圧縮方式に比べ、画質を損なわず約2倍以上の圧縮効率を有する最新映像圧縮方式H.264(注4)を採用した当社映像伝送装置「IP-9500」(注5)を活用することで、各局で取材したニュース番組用のHD映像素材を、一般の公衆回線(光ファイバー)網をアクセス回線とする系列局間IPネットワークを利用して安価に伝送することを可能にしています。
テレビ朝日様およびANN系列各社様は、昨年5月よりMPEG-2に対応した当社の映像伝送装置「IP-7000」(注6)を活用したSD映像(注7)伝送システムをすでに運用し、月700件を超える素材伝送件数実績と大幅な回線コスト削減効果を得られており、今回のシステムにおいても同様の効果を期待されています。
当社では、急速にブロードバンド化・低価格化が進むインターネット上で、安定・高品質かつ低コストな映像伝送を可能とするブロードバンド映像ソリューション「Broadsight(ブロードサイト)」を2004年3月に発表し、お客様の多様なニーズに対応したシステムを構築してまいりました。今後も、放送業界のみならず、文教、通信キャリア、自治体など幅広い業界のお客様に本ソリューションの提供を積極的に推進してまいります。
従来は利用量に応じて課金される専用回線などを通じたHD映像素材の伝送が主流でしたが、映像伝送装置「IP-9500」が採用している最新映像圧縮方式H.264により、一般の公衆回線(光ファイバー)網をアクセス回線とする系列局間IPネットワークを介して、系列局間での高精細なHD映像素材の伝送を安価に行うことができます。
公衆回線(光ファイバー)網を介した伝送を行う場合に比較的起こりやすい伝送途中のパケットの欠落が発生しても、映像伝送装置「IP-9500」が持つ強力なエラー訂正機能(FEC、ARQ)(注8)により自動復元し、映像を乱さずに伝送することが可能です。
パソコン画面上で送り先をクリックするだけで、各局に配置した「IP-9500」を制御して映像素材を伝送でき、機器の細かい設定やITに関する専門知識がなくても簡単に操作できます。また、全系列局間の伝送状況がリアルタイムに一目でわかるモニター表示を実現しました。
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「IP-9500」一台で、送信時に必要となるH.264への圧縮を行うエンコーダーと、受信時に必要となるH.264からの復元を行うデコーダーの両機能を備えているため、各局に最低限「IP-9500」とパソコン各1台のみの配備で映像の送受信が可能となり、初期投資にかかるコストを抑えるとともに、システム運用に関わる負荷を低減します。また、全系列局間での伝送ログはお客様のセンターサーバに自動送信され、システムの使用状況や回線状況の解析が可能です。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
メディア・エネルギー事業本部 メディアシステム事業部
電話: 03-6424-6214(直通)
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