PRESS RELEASE (デバイス)
2007-0119
2007年5月21日
富士通株式会社
MB86H51 製品写真 |
拡大イメージ |
ビデオカメラなどのデジタルAV機器では、映像の高精細化が進んでおり、今後は特に、最も高精細なフルHD画面への要望が見込まれます。こうした大容量の高精細映像データを圧縮・復元する技術として、MPEG-2(注3)などの従来方式に比べ高い圧縮性能を持つH.264方式が急速に普及しています。
当社では、MPEG関連LSIを早くから製品化し、H.264についても規格策定段階から標準化団体に参加することで、関連技術を蓄積してきました。
今回の新製品「MB86H51」は、出荷中のHD (1,440 X 1,080)対応LSI「MB86H50」をベースに強化したものです。本製品は、株式会社富士通研究所(以下 富士通研究所)(注4)独自の高圧縮技術による処理量低減、当社の組込みメモリ技術による小型・低消費電力化を実現しており、メモリ内蔵型でフルHDのH.264ハイプロファイルに対応した製品として、業界で初めて1チップ化したLSIです。
本製品は、高精細デジタルビデオカメラやホームネットワーク機器などの民生用途から、放送機器や監視カメラなどの業務用途まで幅広く搭載可能です。
なお、本製品について、5月22日(火曜日)から24日(木曜日)にドイツ(ケルン市)で開催される放送機器に関する展示会「ANGA cable 2007」にてデモ展示を行います。
製品名 | サンプル価格(税込) | サンプル出荷時期 |
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「MB86H51」 | 3万円 | 2007年7月1日 |
2007年度500万個 (H.264対応LSI全体で)
本製品は256メガビットのメモリ(FCRAM 注5)を2個内蔵し、LSI内の最適設計により、小型・低消費電力を実現しています。1チップでメモリを内蔵し、フルHD対応の汎用製品は業界初です(2007年5月18日現在、当社調べ)。
H.264方式のリアルタイムの映像圧縮は、従来方式に比べ10倍以上のデータ処理が必要となります。本製品は、さらなる高速処理を実現することで、H.264ハイプロファイルレベル4.0に対応しました。また、音声もMPEG-1 Audio Layer2などのフォーマットでリアルタイムに圧縮・復元します。
人が見て画質劣化が気になりやすい部分(顔、ゆっくり動く物体など)を常時追跡し、該当部分をあまり圧縮せずに高画質となるようにし、それ以外はできる限り圧縮するという、メリハリのある圧縮制御を行う富士通研究所独自のアルゴリズムを開発しました。これによりMPEG-2に比べ同等の画質でデータサイズを2分の1から3分の1程度に減らすことが可能になりました。
当社は今後も、フルHDトランスコーダや、さまざまな映像フォーマットに対応するフルHDマルチデコーダなどH.264処理用LSIにより業界をリードし、お客様に高性能なデジタル機器向け映像処理LSIを提供していきます。
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
PDF 主な仕様 (110KB)
以上
電子デバイス事業本部 TV/STB事業部 マーケティング部
電話: 03-5322-3354(直通)
edevice@fujitsu.com
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