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PRESS RELEASE (サービス)

2007-0100
2007年5月10日
富士通株式会社

「ジャスト・イン・タイム」を強化するタイムリーな部品発注を実現

~ 当社那須工場において、UHF帯RFIDを使った「部品供給のリアルタイム管理システム」が稼動 ~

当社はこのほど、UHF帯RFID(無線タグ)を使った「部品供給のリアルタイム管理システム」を開発し、当社那須工場で、2007年2月より稼動を開始しました。これは、工場内の部品倉庫と製造ライン間において、部品の供給に使用する箱(以下、給材箱)にUHF帯RFIDを取り付け、このタグ情報を一括で読み取ることにより、部品の移動情報をリアルタイムで自動的に収集・管理し、この情報にもとづき、タイムリーな部品発注を実現するものです。

本システムにより、当工場では、「ジャスト・イン・タイム」の生産方式を強化し、在庫運用を飛躍的に効率化するとともに、従来部品の払い出しに使用していた年間100万枚の伝票を削減することで、環境保全にも貢献します。

なお今後は、本システムを社内のみならず、ソリューションとして製造業などのお客様を中心に、幅広く提供してまいります。

当社は、最新の技術で「ものづくり革新」を推進し、社内で培った成果を活かして、お客様の現場における「フィールド・イノベーション」を支援いたします。

当社では、「ものづくり革新」の一環として、「モノと情報の見える化」を推進しております。2006年5月には、モバイルシステム機器を製造する当社那須工場と同工場に部品を供給する小山工場間の部品入出荷において、UHF帯RFIDを使った部品入出荷管理システムを開発し、部品の入出荷情報の収集・管理を自動化するとともに、工場間におけるリアルタイムの部品要求を可能にしました。このたび、「ジャスト・イン・タイム」の生産方式をさらに強化するため、「部品供給のリアルタイム管理システム」を開発し、那須工場内で使用される全部品を対象に稼動を開始しました。これにより、製造現場における部品の移動に関する情報を、リアルタイムで自動的に収集・管理することで、「モノと情報の見える化」を実現し、タイムリーな部品発注が可能となります。

「部品供給のリアルタイム管理システム」の概要

  1. 部品供給のサイクル

    «「部品供給のリアルタイム管理システム」
    のイメージ図»
    拡大イメージ


    «「給材箱」の一例»
    1. 空の給材箱回収

      UHF帯RFIDが取り付けられた空の給材箱を回収します。これが部品を補充するためのサイクルのトリガーとなります。

    2. ゲート通過(製造ライン→部品倉庫)

      製造ラインから部品倉庫に戻る際に、RFIDリーダの設置されたゲートを通過します。この時、箱についているタグの情報が一括で自動的に読み取られ、製造ラインで使用された部品の情報が入力されます。

    3. 部品の取り出し・補充

      空の給材箱に部品を補充します。

    4. ゲート通過(部品倉庫→製造ライン)

      部品倉庫から製造ラインに行く際に、RFIDリーダの設置されたゲートを通過し、タグ情報が一括で読み取られます。この時、2.で読み取った給材箱の数との比較により、読み取り漏れが無いかのチェックを行うとともに、部品倉庫から製造ラインに部品が供給されたとして、部品在庫の数量が自動的に更新されます。

    5. 給材箱を製造ラインにセット

      製造ラインの決められた場所へ、給材箱をセットします。


    この後、新たに空の給材箱を回収します。「部品供給のリアルタイム管理システム」では、このサイクルが繰り返し行われます。


    «ゲート通過時の一括読み取り»
  2. 本システムによる効果
    1. 情報収集の自動化

      給材箱が、部品倉庫と製造ライン間にあるゲートを通過するだけで、部品在庫の移動に関する情報が自動的に作成され、従来行われていた1日約2万回のデータ入力が自動化されます。

    2. モノと情報の見える化

      部品在庫の情報がリアルタイムに作成されるため、「今、どこに、何が、どれだけあるか」が、リアルタイムに把握できます。

    3. 効率的な在庫の運用

      精度の高い部品在庫の情報をリアルタイムに更新し、発注のシステムへ連携できることから、タイムリーな発注を実現し、在庫を約50%削減します。また、在庫の管理において非常に負荷のかかる棚卸作業においても、ハンディターミナルでタグ情報を読むだけで、すでに収集されている情報との付き合わせが自動で行われるため、約75%の省力化を実現します。

    4. 環境保全に貢献

      回収された空の給材箱が次の部品の払い出し指示の代わりとなることから、従来部品の払い出しに使用していた年間100万枚の伝票が不要となり、環境保全に貢献します。

当社は今後、本システムを社内のみならず、ソリューションとして製造業などのお客様を中心に幅広く提供してまいります。

なお、本システムについては、5月17日(木曜日)、18日(金曜日)に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開催する「富士通フォーラム 2007」、ならびに5月16日(水曜日)から18日(金曜日)に東京国際展示場(東京ビッグサイト、東京都江東区)で開催される「第2回 RFIDソリューションEXPO」の当社ブースにてご覧いただけます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

ビジネスインキュベーション本部 開発部
電話: 03-6252-2662(直通)


プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。