PRESS RELEASE (サービス)

ウェブ・アクセシビリティの診断・修正ツールを販売開始

～だれもが利用しやすいホームページ作りを支援～

2004年に財団法人日本規格協会が定めたアクセシビリティ向上のための規格「JIS X 8341-3」^(注3)、2005年に総務省が定めた公共サイトのアクセシビリティ維持・向上のための運用指針「みんなの公共サイト運用モデル」^(注4)の策定などを受け、自治体など公共分野を中心に、だれもが利用しやすいホームページの構築が求められています。一方、お客様においては、アクセシビリティの高いホームページを構築するには「担当者の理解や知識が十分でない」「効果的な支援ツールがない」「作成途中や完成時の評価が難しい」といった課題がありました。

当社は、こうした状況をふまえ、ウェブ・アクセシビリティ診断・修正ツール「WebInspector Pro」を販売します。本製品は、たとえば、視覚障害者が読み上げソフトを使用して閲覧できるよう画像にはテキスト情報が付与してあるか、色覚障害者にとって背景色と文字色は読みやすい組み合わせになっているか、高齢者などが文字サイズを拡大して閲覧できるよう変更可能な設定になっているかなどを診断し、専門知識がなくても簡単に修正することができます。

また、グローバルなウェブ・アクセシビリティ推進を目的とし、アクセシビリティ診断ツール群「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」^(注5)については、これまでの日本語版に加え、英語版のバージョンアップを実施するとともに、新たに中国語版、韓国語版を加え、グローバル版として無償提供します。12月1日より当社のグローバル公開ホームページにてダウンロード 提供を開始します。

当社は今後とも、最先端のテクノロジーをベースに、ユニバーサルデザインの考え方に基づく製品・サービスを継続的に提供することで、だれもが参加できるIT社会の実現に貢献してまいります。

「WebInspector Pro」について

[特長]

1. 各種規格、指針に対応したホームページの診断ができる

   本製品は、「JIS X 8341-3」、「みんなの公共サイト運用モデル」、「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針」に基づいて診断を行い、HTML、XHTMLソース上の問題点を検出します。

   
   
2. 各種規格、指針のガイドラインの表示により、問題点と対処方法を理解することができる

   問題点の検出だけでなく、アクセシビリティのガイドラインを表示して、問題の詳細と対処方法を示すことができます。これにより、ホームページ制作者や管理者が問題点と対処法を理解することができます。

   
   
3. 問題点を効率的に修正することができる

   アクセシビリティに問題のあるホームページで数多く検出される、画像への代替テキスト情報付与漏れを効率的に編集・修正することができます。ページ内の全ての画像を一覧表示し、画像にテキスト情報をまとめて付与することができます。

   また、文字色と背景色の組み合わせを確認する「ColorSelector」を搭載しており、コントラストによる問題点を簡単に修正することができます。

[販売価格、および提供開始時期]

提供形態		ライセンス数	販売価格(税別)	提供開始時期
CD-ROM販売				2006年12月1日
	CD-ROM	1ライセンス	9,300円
	コピーライセンス	5ライセンス	35,700円
ダウンロード販売		1ライセンス	6,400円

ダウンロード販売については、Vectorホームページ（http://www.vector.co.jp）から提供。

[販売目標]

2008年度末までに6,000本

[動作環境]

OS	・Microsoft® Windows® 2000 Professional SP4 ・Microsoft® Windows® XP Home SP2 ・Microsoft® Windows® XP Professional SP2
必要なソフトウェア	・Java 2 Platform, Standard Edition (J2SE) V1.4以上 ・Internet Explorer 6.0 SP2、または、Internet Explorer 7.0
ディスプレイ	・1024×768 ピクセル以上の解像度をもつディスプレイ
ハードディスク	・20MB以上の空き容量

「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」のグローバル版について

アクセシビリティ診断ツール群「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」については、これまでの日本語版に加え、英語のバージョンアップ版、新たに中国語版、韓国語版を加えます。各言語に合わせたデザインや操作性で、WCAG1.0^(注6)に対応した診断機能を実装しています。

名称		概要	対応言語
富士通アクセシビリティ・アシスタンス（グローバル版）
	Web Accessibility Inspector 5.01	ホームページが視覚障害者や色覚障害者にとって読みやすいかを診断	英語、中国語、韓国語
	ColorSelector 5.01	読みやすい背景色と文字色の組み合わせをリアルタイムで確認	英語、中国語、韓国語
	ColorDoctor 2.01	各色覚特性ごとに文字や動画像の色合いの見え方をシミュレーション	英語

当社のウェブ・アクセシビリティへの取り組み

当社は、従来より積極的にホームページのアクセシビリティ対応に取り組んでいます。

自社サイトでは、アクセシビリティに配慮したホームページの制作を行っており、日経パソコン「企業サイト ユーザビリティランキング」で、2004年度から3年連続の首位を獲得しています。

また、2002年6月には、「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針」を策定し、他企業や団体においてもご利用いただいています。2003年7月には、「WebInspector」を一般公開し、無償ダウンロード提供を開始しました。「WebInspector」を含むアクセシビリティ診断ツール群「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」は、ダウンロード数14万本を越え、本年10月には、IPA^(注7)が主催する「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー2006」を受賞しています。

お客様向けのソリューションとしては、2006年1月より「Webアクセシビリティ・ソリューション」として、評価、コンサルティング、コンテンツ修正から教育までの幅広いサービスを提供しています。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

  注1 Webアクセシビリティ・ソリューション:

高齢者や障害者を含むより多くの人へ配慮した、だれもが利用しやすいホームページの構築を支援。2006年1月より提供開始。

  注2 アクセシビリティ:

環境、設備、機器、ソフトウェア、サービスなどを障害者、高齢者など、さまざまな人々が利用しやすくしていこうという思想、および、利用しやすさの度合い。

  注3 JIS X 8341-3:

日本工業規格「JIS」が2004年6月20日に制定した「高齢者・障害者等配慮設計指針―情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス―第三部：ウェブコンテンツ」。ウェブコンテンツがアクセシビリティ向上のために満たすべき具体的な要件を規定。

  注4 みんなの公共サイト運用モデル:

総務省が、高齢者や障害者を含むだれもが公共分野のホームページやウェブシステムを利用できるようにすることを目的としてまとめた、ウェブコンテンツの運用モデル。

  注5 アクセシビリティ診断ツール群「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」:

アクセシビリティの推進を目的として、当社が無償で提供しているアクセシビリティ診断ツールの総称。「WebInspector（ウェブインスペクター）」、「ColorSelector（カラーセレクター）」、「ColorDoctor(カラードクター)」の3つのソフトウェアで構成する。

  注6 WCAG1.0:

Web Content Accessibility Guidelines 1.0。インターネット技術に関する標準化団体W3Cが1999年に発表したウェブコンテンツのアクセシビリティに関するガイドライン。

  注7 IPA:

Information-technology Promotion Agency, Japan。独立行政法人 情報処理推進機構。

関連リンク

• 「WebInspector Pro」紹介サイト
• 「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」（グローバル版）無償提供サイト

本件に関するお問い合わせ

「WebInspector Pro」についてのお問い合わせ先

コンサルティング事業本部
電話: 03-6424-6226（直通）
お問い合わせフォーム

「富士通アクセシビリティ・アシスタンス」(グローバル版)についてのお問い合わせ先

総合デザインセンター ユーザー・エクスペリエンスデザイン部
電話: 03-6430-2188（直通）
お問い合わせフォーム

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