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PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2006-0120
2006年7月19日
富士通株式会社

価格性能を最大3倍に向上
基幹IAサーバ「PRIMEQUEST 500シリーズ」販売開始

~基幹業務を支える中核サーバとして、ミドルウェア、アプリケーションパッケージ、サポート・サービスを強化~

当社は、基幹IAサーバ「PRIMEQUEST™(プライムクエスト)」において、CPUに最新のデュアルコア インテル® Itanium® 2 プロセッサーを搭載し、システム性能を従来比最大2.5倍、価格性能比を最大3倍に向上させた新シリーズ「PRIMEQUEST 500シリーズ」 3モデルを開発し、本日より全世界で販売活動を開始します。
(システム性能は、性能ベンチマークプログラムを使用して当社が実測)

「PRIMEQUEST 500シリーズ」は、高性能、高信頼、拡張性、柔軟性が求められる「大規模データベースシステム」、「基幹システムの再構築」、「ERPプラットフォーム」への適用拡大に向けて、最新プロセッサの採用、超高速チップ間同期型伝送周波数の向上、仮想化技術の搭載、最大2テラバイトのメモリ搭載などの強化を行った、世界最高水準のハイエンドオープンサーバです。あわせて、ミドルウェア、アプリケーションパッケージ、サポート・サービスも強化し、TRIOLEテンプレートをベースに、基幹業務を支える中核サーバとしての適用を推進します。

  • ミッションクリティカル・ミドルウェアの提供:

    「Interstage Business Application Server(インターステージ ビジネスアプリケーションサーバ) V8」、「Interstage Job Workload Server(インターステージジョブ ワークロード サーバ) V8」

  • SOA対応のためのミドルウェアの提供:

    「Interstage Service Integrator(インターステージ サービス インテグレータ)」

  • 64ビットのWindowsに対応するミドルウェアの提供:

    「Interstage Application Server(インターステージ アプリケーションサーバ)」、「Symfoware Server(シンフォウェア サーバ)」

  • お客様の既存アプリケーションの修正を最小限に抑え、システム移行を支援するサービスの強化:

    「TransMigration(トランスマイグレーション)サービス」


「PRIMEQUEST 500シリーズ」

「PRIMEQUEST」は、当社が開発したチップセット(注1)により64ビットの高性能インテル Itanium 2 プロセッサーの持つ信頼性と拡張性を最大限に引き出し、OSにLinuxおよびWindowsを搭載する基幹IAサーバです。当社が開発したハードウェアの二重化同期アーキテクチャー「Dual Sync. System Architecture(デュアル・シンク・システム・アーキテクチャー)」(注2)により、メインフレーム並みの高信頼性を実現しています。

2005年4月より、全世界で販売活動を開始しており、「大規模データベースシステム」や「基幹システムの再構築」での適用を中心に、国内外の多数のお客様に導入いただいています。

PRIMEQUEST主な導入実績 (会社名五十音順)

<大規模データベースシステム>

  • BancoPopular(スペイン大手銀行)様 (Windows)
  • Coput(スペイン交通局)様 (Linux)
  • 株式会社 サークルKサンクス様 情報分析システム(Linux)
  • 芝浦工業大学様 事務システム統合データベース(Windows)
  • 韓国 聖愛病院様 総合医療情報/電子カルテ/病院事務システム(Windows)
  • 株式会社トウ・ソリューションズ様 キユーピーグループ統合サーバ(Windows)
  • ボーダフォン株式会社様 営業支援システム(Windows)

<基幹システムの再構築>

  • 株式会社NTTデータ様

    基幹系オープンミッションクリティカルシステム「PORTOMICS®」検証サーバ(Linux)

  • 株式会社TKC様 市町村向けASPサービス基盤(Windows)
  • 株式会社滋賀銀行様 次期情報基盤システム(Linux)
  • 株式会社静岡銀行様 ハブシステム(Linux)
  • 株式会社東京証券取引所様 新派生売買システム(Linux)
  • トヨタ自動車株式会社様(Linux)

<ERPプラットフォーム>

  • コニカミノルタホールディングス株式会社様

    コニカミノルタグループ向けSAPシステム(Windows)

<科学技術計算システム>

  • FDK株式会社様 CAEシステム(Linux)
  • 自然科学研究機構 岡崎共通研究施設 計算科学研究センター様

    超高速分子シミュレーター(Linux)

  • 株式会社豊田中央研究所様 CAEシステム(Linux)
  • 独立行政法人 労働安全衛生総合研究所様 主計算機システム(Linux)

サークルKサンクス様のシステムは、当社のアウトソーシングサービスとして、館林システムセンタの「PRIMEQUEST」を使用しています。

また、社内の重要基幹システムのひとつである間接材購買システムは、「PRIMEQUEST」を使用し、2006年6月より稼働しています。間接材購買システムは、事務用品、ネットワーク調達などの間接材調達を管理し、1日に約10,000トランザクションを処理するシステムです。今後、社内基幹システムの再構築は「PRIMEQUEST」を基本とし、お客様に対するリファレンスモデルとしていきます。

新製品および機能強化の特長

  1. PRIMEQUEST 500シリーズ
    (1) 最新プロセッサ搭載による性能強化

    「PRIMEQUEST 500シリーズ」では、1つのCPUに2つのコアを搭載する、最新デュアルコア インテル Itanium 2 プロセッサー 9050(1.60GHz)、9020(1.42GHz)を最大32CPU(64コア)搭載可能です。

    最新プロセッサの搭載に加え、当社の超高速チップ間同期型伝送技術(MTL:Mori/Muta Transceiver Logic)の向上による、チップ間伝送帯域の800メガヘルツ(以下、MHz)から1066MHzへの拡張、CPUとメモリ間バス帯域の400MHzから533MHzへの拡張により、システム性能を従来比最大2.5倍、価格性能比を最大3倍に向上します。

    (2) サーバ資源の有効活用を実現する仮想化技術

    「PRIMEQUEST 400シリーズ」で提供していた、システムボード単位での分割を行う「高信頼ハードウェアパーティショニング機能」に加えて、論理分割によりシステムボードを2分割することで、筐体あたり最大16分割を実現する「拡張パーティショニング機能(eXtended Partitioning、以下、XPAR)」を新たに提供します。

    XPARにより、散在する各種サーバを、「PRIMEQUEST」に統合し、サーバ資源の有効活用を実現します。

    今後の仮想化技術への取り組みとして、より柔軟な分割を可能とする仮想マシン(Virtual Machine)(注3)の提供を計画しています。

  2. ミドルウェア

    ミッションクリティカルなオンライン業務の安全、確実な実行を実現し、基幹システムとして要求されるバッチ機能などを強化しました。また、SOA対応や、64ビットのWindowsに対応するミドルウェアの提供も行います。

    当社は、デュアルコア インテル Itanium 2 プロセッサー搭載に対応し、「PRIMEQUEST 500シリーズ」に搭載するミドルウェアの課金単位をコア単位にします。

    (1) ミッションクリティカル・ミドルウェアの提供

    当社は、ミッションクリティカルシステムの構築に向けて、以下のミドルウェアを2006年6月より提供しています。基幹業務を支えるミッションクリティカル・ミドルウェアと「PRIMEQUEST」により、ミッションクリティカルなオンライン業務を安全、確実に実行し、オープン環境でメインフレームと同等のバッチ処理(注4)性能を実現します。

    ・ミッションクリティカルオンライン実行基盤

    「Interstage Business Application Server V8」

    ・オープンなIT環境でバッチ処理を実現するバッチアプリケーションサーバ

    「Interstage Job Workload Server V8」


    (2) SOA対応のためのミドルウェアの提供

    SOAの基盤となるサービスバス製品「Interstage Service Integrator」を64ビットのLinux向けに開発し、2006年度第3四半期(注5)に提供します。SOA対応機能の追加により、「PRIMEQUEST」を中心とするサービスとメインフレームや他のオープンサーバ上で稼働しているサービスがシームレスに連携し、システムをビジネス環境の変化に機敏に対応させることが可能になります。

    (3) 64ビットのWindowsに対応するミドルウェアの提供

    アプリケーションサーバ「Interstage Application Server」、リレーショナルデータベース「Symfoware Server」など、64ビット環境に対応したWindows上で動作する基幹ミドルウェアを2006年度第3四半期より提供し、オープン環境におけるミッションクリティカルシステム構築の選択肢を拡大します。

  3. アプリケーションパッケージ

    当社は、インテルの64ビットマイクロプロセッサ「Itanium」の普及促進を目指す、アイテニアム®・ソリューションズ・アライアンス(Itanium Solutions Alliance)の創立メンバーとして、独立系ソフトウェアベンダー(Independent Software Vendor、以下、ISV)のItaniumソリューションの適用範囲拡大に貢献しています。

    現在、DBMS、ERP、EAI、アプリケーションサーバ、ストレージ管理、運用管理など多くのソフトウェアが「PRIMEQUEST」に対応しています。

    また、2006年1月より、当社の金融SOAソリューション体系「EVOLUO(エヴォルオ)」の「金融ビジネスバス・ソリューション」を「PRIMEQUEST」にて提供しています。

    今後も、「PRIMEQUEST」をさまざまな業種、業務で採用していただくためにアプリケーションパッケージの拡充を行います。

  4. 「TransMigrationサービス」

    最新のミドルウェアの機能を用いた「マイグレーションスイート」により、お客様の既存アプリケーションの修正を最小限に抑え、システム移行を支援する「TransMigrationサービス」を強化します。これにより、お客様のシステム資産を「PRIMEQUEST」へ円滑に移行します。

  5. 「PRIMEQUESTアップグレードプログラム」の設定

    「PRIMEQUEST 400シリーズ」を導入済みのお客様を対象に、「PRIMEQUEST 500シリーズ」へのアップグレードを、設置先でシステムボードなどの交換により行う「PRIMEQUESTアップグレードプログラム」を設定し、「PRIMEQUEST 500シリーズ アップグレードキット」を提供します。

  6. 「カスタムメイドプラス」

    短期間でのシステム導入に向けて、「PRIMEQUEST 520」向けにラック搭載サービス「カスタムメイドプラス」提供します。本サービスでは、お客様のご要望に合わせ、機器の搭載作業を工場出荷時に実施します。

PRIMEQUEST 500シリーズの販売価格、および出荷時期

製品名販売価格(税別)対応OS提供時期
PRIMEQUEST 520
(最大8CPU [16コア]搭載)
520万円 Red Hat® Enterprise Linux® AS v.4 2006年8月31日
SUSE™ Linux® Enterprise Server 9
SUSE Linux Enterprise Server 10 2006年9月30日
Microsoft® Windows Server™ 2003 2006年8月31日
PRIMEQUEST 540
(最大16CPU [32コア]搭載)
2,180万円 Red Hat Enterprise Linux AS v.4 2006年8月31日
SUSE Linux Enterprise Server 9
SUSE Linux Enterprise Server 10 2006年9月30日
Microsoft Windows Server 2003 2006年8月31日
PRIMEQUEST 580
(最大32CPU [64コア]搭載)
4,180万円 Red Ha Enterprise Linux AS v.4 2006年8月31日
SUSE Linux Enterprise Server 9
SUSE Linux Enterprise Server 10 2006年9月30日
Microsoft Windows Server 2003 2006年8月31日

最小構成時のハードウェア価格です。
SUSE Linux Enterprise Server 9、10は、主として海外市場向けにサポートします。

PRIMEQUEST 500シリーズ関連製品の販売価格、および出荷時期

製品名販売価格(税別)提供時期
PRIMEQUEST 500シリーズ
アップグレードキット
個別見積 2006年8月31日
EVOLUO
金融ビジネスバス・ソリューション
個別見積 2006年8月31日
カスタムメイドプラス 15万円より 2006年8月31日
TransMigrationサービス 個別見積 2006年8月31日

販売目標

「PRIMEQUEST 500シリーズ」は、2007年度末までに、2,000台の販売を予定。
(当社の決算期は3月末日です。)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の登録商標または商標です。

添付資料

以上

注釈

  注1 チップセット:
「PRIMEQUEST 500」に搭載している当社が開発したチップセットは、「PRIMEQUEST 400シリーズ」と同様、経済産業省と独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)から助成を受け実施している「半導体アプリケーションチッププロジェクト」の成果を採用。
  注2 Dual Sync. System Architecture:
サーバを構成するハードウェアを徹底的に二重化し、それらの同期動作を高度に制御することで、従来サーバに比べて耐故障性・処理継続性を飛躍的に向上させた、当社独自のハードウェア・アーキテクチャー。
  注3 仮想マシン:
サーバのプロセッサやメモリ、I/Oなどのリソースを、ソフトウェアで論理分割し、それぞれシステムを独立して動作させる機構などの、サーバ資源を有効に活用する方式。
  注4 バッチ処理:
batch processing。データを一定期間もしくは一定量まとめて、コンピュータで処理を行う方式。これに対して、リアルタイム処理はデータが発生するごとにコンピュータで処理を行う方式。
  注5 2006年度第3四半期:
2006年10月~12月(当社の決算期は3月末日)。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

富士通コンタクトライン

電話:0120-933-200
[受付時間:午前9時~午後5時30分、土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く]


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