PRESS RELEASE (技術)
2006-0060
2006年4月7日
富士通株式会社
~ITリソースの有効活用、災害時の業務継続性を実証~
当社は、日本経済新聞社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:杉田亮毅)が運用する国内最大級のニュースサイトのご協力で、ビジネスグリッドコンピューティング(注1)の実証実験に成功しました。本実験では、サーバの繁忙度や業務優先度に応じたITリソースの有効活用や大規模災害時の業務継続性が実証されました。
本実証実験は、経済産業省が2003年度から2005年度の3年間で実施したビジネスグリッドコンピューティングプロジェクト(注2)の一環として行われたものです。なお、本技術は、5月11日から東京国際フォーラムで開催されるGrid World 2006に出展する予定です。
経済産業省のビジネスグリッドコンピューティングプロジェクトは、ネットワークに接続された数多くのサーバや記憶装置など異機種が混在したITリソースを、統合的かつ効率的に管理・運用するソフトウェア環境の構築を目指しています。信頼性、安全性の高いビジネスサービスの提供を可能にする基盤ソフトウェアであるビジネスグリッドミドルウェアの開発を世界に先駆けて進め、これらの成果の実用化、標準化を図ることを目的としています。
2005年8月から12月にかけて日本経済新聞社の協力を得て、ニュースWebサイトの擬似環境(モデルケース)を使い、本実証実験を行いました。各種のプラットフォーム(IAサーバ、UNIXサーバ)、ミドルウェア(Webサーバ、アプリケーションサーバ、運用管理、DB)などの異機種やマルチベンダーソフトウェアが混在するコンピュータ環境を、日本経済新聞社データセンターと当社データセンターの分散した環境に構築し、それらをビジネスグリッドミドルウェアで連携しました。そして、(1)社会的に大きく注目されるような事件発生に伴う急激なマシン負荷増大時のサイト内およびサイト間負荷分散。(2)首都圏における大規模災害発生時のニュース配信業務継続。という場面でのビジネスグリッドミドルウェアの実用性を検証しました。
その結果、以下の成果を得ることができました。
当社では、企業活動に要求される「ビジネスの成長・拡大」「スピーディーな業務構築」「システムの安定運用とTCOの削減」の実現を目指すIT基盤 「TRIOLE」を支える中核技術としてグリッドコンピューティングを位置づけ、ビジネスシーンへの適用を積極的に進めています。具体的には、グリッドミドルウェア製品群の提供、グリッド技術を利用したオンデマンドサービスを推進しています。また、大学や企業との連携による多様なマシン環境におけるグリッドコンピューティング技術の検証、グリッドコンピューティング技術の標準化やオープン化にも積極的に取り組んでいます。
今回の実証実験の結果は、今後「Systemwalkerシリーズ」(注3)に取り込んでいく予定です。
以上
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