Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

PRESS RELEASE (システムプラットフォーム)

2006-0074
2006年4月20日
富士通株式会社

世界最大の記憶容量!

ストレージプラットフォーム一新
「ETERNUS8000」「ETERNUS4000」新発売

当社は、世界最大のディスク容量と、世界最高のI/O処理性能を実現したエンタープライズディスクアレイ「ETERNUS(エターナス)8000」 4モデル、およびコストパフォーマンスに優れたミッドレンジディスクアレイ「ETERNUS4000」 4モデルを開発し、4月20日より販売活動を開始します。

本製品は、圧倒的なスケーラビリティとパフォーマンスおよび、強固なセキュリティを実現するデータ暗号化機能などにより、お客様のコンプライアンスへの取り組みに最適なストレージプラットフォームを提供します。


「ETERNUS8000」

日本版SOX法(金融商品取引法 2008年4月施行予定)や個人情報保護法など、法制度の整備が進むなか「法令の遵守」や「財務報告の信頼性確保」への対策が急務となっています。

このような法制度に対応するため、企業活動の中で発生する電子文書や電子メールなど、日々蓄積される膨大なデータを、企業活動の証跡として統合的に保管、管理するとともに、必要な時に高速かつ効率的に検索するITインフラが求められています。さらに企業が保持する情報の管理が厳しく問われる中、企業の価値、信頼を脅かす情報漏洩に対する備えも必要となっています。

当社は、1.36ペタバイト(ペタは1,000兆、以下、PB)の世界最大の容量と、世界最高のI/O処理性能を実現したエンタープライズディスクアレイ「ETERNUS8000」および、コストパフォーマンスに優れたミッドレンジディスクアレイ「ETERNUS4000」を、お客様のコンプライアンスへの取り組みに最適なストレージプラットフォームとして提供します。

あわせて、ストレージソフトウェアの強化を図るとともに、ブランド名称を従来の「SOFTEK(ソフテック)」から、「ETERNUS SF(エターナスエスエフ)」へ変更します。

「ETERNUS8000」、「ETERNUS4000」および、「ETERNUS SF」は、本日より、日本国内および海外において販売活動を開始し、6月末より順次出荷を開始します。

「ETERNUS」は当社のIT基盤「TRIOLE(トリオーレ)」の中核製品の一つであり、「ITインフラの最適化」、「IT運用の向上」、「安心・安全の追求」、「内部統制」を実現する最適なプラットフォームです。


本製品の特長

  1. エンタープライズディスクアレイ「ETERNUS8000」
    (1) ハードウェアの強化
    • 世界最大の記憶容量とI/O処理性能

      「ETERNUS8000」の最上位モデルである「モデル2100」は、1台の装置内に1.36PBという世界最大の容量を格納できます。装置内に、3.6ギガヘルツ(以下、GHz)の高速プロセッサを最大16個搭載することで、ディスクアレイ「ETERNUS6000 モデル1100」(注1)と比較して約2.5倍の世界最高のI/O処理性能を実現します。これにより、大規模なストレージ統合などあらゆるシーンで高いパフォーマンスを発揮することができます。

    • 高い拡張性と高速なデータ転送性能

      「モデル2100」は、サーバとの接続インターフェース数を最大128パス、キャッシュの搭載容量を256ギガバイト(以下、GB)、コントローラーの最大搭載数を8台にすることで、ディスクアレイ「ETERNUS6000 モデル1100」と比較して2倍の拡張性を備えています。

      加えて、サーバ・インターフェースとドライブ・インターフェースに毎秒4ギガビット(以下、Gbps)の転送能力を持つ高速ファイバーチャネルインターフェースを採用することで高いパフォーマンスを実現します。

    (2) セキュリティとデータの保全性強化
    • データ暗号化機能のサポート

      セキュリティの強化として、新たにディスクドライブ内のデータを暗号化するデータ暗号化機能を提供します。データの暗号化は安全性の高い128bit AES(注2)に対応しており、装置内のディスクドライブを外部に持ち出す際の情報漏洩を防ぎます。

    • バックアップ機能の強化

      現行製品で提供しているOne Point Copy(以下、OPC)機能に加え、「QuickOPC(クィックOPC)」と「SnapOPC(スナップOPC)」の機能を新たに提供します。

      「QuickOPC」は、一度複製元のボリュームを全て複製した後、複製元のボリュームが更新されると差分データのみを更新する機能です。耐故障性に優れた高速なバックアップが可能であり、データを確実に保持しなければならない基幹データベースなどのバックアップに適しています。

      「SnapOPC」は、更新された部分データのみを複製する機能です。バックアップボリュームのサイズを小さくでき、複数世代のデータバックアップが効率的に行えます。ファイルサーバなどのバックアップに適しています。

    • ディスクの二重故障に対応するRAID6(ダブルパリティ)

      同一RAIDグループ(注3)内に1台のパリティディスクドライブを備えるRAID5に対して、パリティディスクドライブを2台備え、同時に2台のディスクドライブが故障してもデータの保護が可能なRAID6をサポートします。バックアップ先に、低価格な500GBニアラインFCディスクドライブを使用し、RAID6と組み合わせることで、高い信頼性を備えたD to Dバックアップが行えます。

    (3) 低価格なディザスタリカバリーシステムの構築を実現するiSCSIデータ転送

    ディスクアレイ間の遠隔地コピー機能として、現行のファイバーチャネル方式に加えて、新たにiSCSI方式を提供します。

    iSCSI方式は、ネットワークに直接接続することで、高価なネットワーク変換機器が不要となります。加えて、データを暗号化するIPsec(アイピーセック)(注4)に対応することで、通信回線を高価な専用回線から、安価なFiber To The Home(FTTH)に変更でき、通信回線費用の大幅な削減が可能です。

    さらに、「ETERNUS8000」間だけでなく、「ETERNUS8000」と「ETERNUS4000」との間の遠隔地コピー機能をサポートしており、柔軟なシステム構築が行えます。

    (4) 業務の変化に柔軟に対応するキャパシティ オン デマンド機能

    システム稼働中に、ボリュームサイズを動的に拡張可能な「LUNエクスパンション機能」を新たにサポートします。本機能と、ディスクエンクロージャーや、ディスクドライブなどの活性増設機能をあわせることで、業務を停止せずに容量拡張を可能とするキャパシティ オン デマンド(COD)機能を提供します。

  2. ミッドレンジディスクアレイ「ETERNUS4000」
    (1) ミッションクリティカルシステムに対応する充実の機能

    「ETERNUS4000」の「モデル500」、「モデル300」においては、オープンシステムにおけるミッションクリティカルな業務に対応するため、エンタープライズディスクアレイ「ETERNUS8000」が提供する主要な機能をサポートします。

    ・100km以上の遠隔地コピー機能を実現する非同期データ転送(注5)
    ・低価格なディザスタリカバリーシステムの構築を実現するiSCSIデータ転送
    ・情報漏洩を防止する128bit AESのデータ暗号化

    (2) ハードウェアの強化

    最上位機である「モデル500」は、2GHzの高速デュアルコアプロセッサを2個搭載するとともに、最大32GBの大容量キュッシュメモリを搭載可能にすることで、ディスクアレイ「ETERNUS3000 モデル700」と比較して約1.5倍のI/O処理性能を実現しています。また、サーバと接続するインターフェースのパス数を現行製品の2倍である16パスに拡張することで、ミッドレンジながら大規模なストレージ統合を可能とします。加えて、サーバ・インターフェースと、ドライブ・インターフェースに、高速4Gbpsファイバーチャネルインターフェースを採用することで高いパフォ―マンスを実現しています。

  3. ストレージソフトウェアの強化

    今般の「ETERNUS8000」、「ETERNUS4000」の提供にあわせて、ストレージシステムの運用、管理の効率化を実現するストレージソフトウェア製品群の強化を行います。

    また、ストレージソフトウェア全体の、ブランド名称を「SOFTEK」から「ETERNUS SF」に変更します。ハードウェアとストレージソフトウェアの連携を強化することで、さらなるTCOの削減や、ストレージ利用効率の向上などを実現します。

    (1) 高速バックアップ・レプリケーション管理ソフトウェア「ETERNUS SF AdvancedCopy Manager(エターナスエスエフアドバンストコピーマネージャー)」

    「ETERNUS8000」、「ETERNUS4000」が提供する「QuickOPC」、「SnapOPC」、「iSCSIを用いた遠隔地コピー機能」などの新機能を、容易かつ効率的に操作、管理可能にします。

    さらに、テープへのバックアップも含め、統合されたバックアップ・リカバリー運用を行うこともできます。

    (2) ストレージ環境統合管理ソフトウェア「ETERNUS SF Storage Cruiser(エターナスエスエフストレージクルーザー)」

    「ETERNUS8000」、「ETERNUS4000」をはじめとして、異なるメーカーのストレージ装置を含んだSAN環境を統合して管理できます。構成管理、関係管理、障害管理、性能管理機能を用いることで、ストレージリソースの一元管理を実現します。

    (3) システム環境に依存しないレプリケーションソフトウェア「ETERNUS SF Replicator(エターナスエスエフレプリケーター)」

    データ移行のための特殊なハードウェアを利用することなく、業務運用と並行して安全にデータ移行を行うことができます。これにより、装置の種別やメーカーを問わず、「ETERNUS8000」、「ETERNUS4000」への容易な移行を可能とします。

    また、「ETERNUS SF Replicator」を活用して専門部隊がストレージ移行の方式検討から実施までを行うサービスを合わせて提供します。

  4. 容易な導入を実現する豊富なソリューションモデル(注6)
    (1) 自律バックアップ機能付ストレージシステム「ETERNUS8000 SP」、「ETERNUS4000 SP」

    ディスクアレイとテープライブラリおよび、ストレージサーバをオールインワンにした自律バックアップ機能付ストレージシステム「ETERNUS8000 SP」、「ETERNUS4000 SP」をあわせて提供します。

    ディスクからテープまでの自律バックアップを可能にするとともに、装置内のケーブルの結線などを含めたセットアップが実施された状態で出荷されるため容易な導入を実現します。

    (2) ILM(注7)対応ストレージシステム「ETERNUS4000アーカイブストレージ」

    情報の価値に応じて、データを最適なコストのストレージに自動的に格納するILM対応ストレージシステム「ETERNUS4000アーカイブストレージ」を提供します。

    「ETERNUS4000アーカイブストレージ」は、データの使用頻度の高いデータはディスクアレイに保存し、使用頻度が低くなったデータはテープライブラリへ自動的に移動します。データの改ざんを防止するWORM機能(注8)も備え、ILMに対応します。


販売価格、および出荷時期

製品名販売価格(税別)出荷時期
エンタープライズディスクアレイ
「ETERNUS8000」
モデル700 2,326万円より 2006年6月30日より
モデル900 3,206万円より
モデル1100 1億2,098万円より
モデル2100 1億4,659万円より 2006年12月22日より
ミッドレンジディスクアレイ
「ETERNUS4000」
モデル80 188万円より 2006年6月30日より
モデル100 500万円より
モデル300 1,133万円より
モデル500 1,803万円より
自律バックアップ機能付ストレージ
「ETERNUS8000 SP」
モデル900SP 6,747万円より 2006年8月31日より
自律バックアップ機能付ストレージ
「ETERNUS4000 SP」
モデル300SP 3,189万円より
モデル500SP 3,988万円より
ILM対応ストレージシステム
「ETERNUS4000 アーカイブストレージ」
タイプXS1 1,040万円より
タイプS1 1,527万円より
タイプM1 3,472万円より
タイプL1 4,462万円より

販売目標

今後2年間で、国内外あわせて14,000システム


商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


添付資料

PDF 製品仕様一覧 (55KB)

PDF 製品ラインナップ (100KB)


以上

注釈

  注1 「ETERNUS6000 モデル1100」:
Storage Performance Councilが定義するSPC Benchmark-1TMの性能測定にて、世界最高の性能を達成。
  注2 AES(Advanced Encryption Standard):
2000年に米国標準技術局が標準規格として認定した暗号化方式。
  注3 RAIDグループ:
複数のデータとパリティディスクドライブにより構成されたRAIDを形成するグループ。
  注4 IPsec(IP Security Protocol):
インターネット上で利用される各種プロトコルの標準化を行う団体であるIETF(Internet Engineer Task Force)が標準規格として認定した暗号化通信方式の規格。
  注5 非同期データ転送:
正センター側のストレージの更新と、遠隔地にあるストレージのデータの反映を非同期に行う方式。
  注6 ソリューションモデル:
「ETERNUS8000 SP」、「ETERNUS4000 SP」、「ETERNUS4000 アーカイブストレージ」などのソリューションモデルは、4月20日現在、日本国内のみの取り扱いです。
  注7 ILM(Information Lifecycle Management):
データのライフサイクル(生成、活用、参照、保存、廃棄)を通じ、変化するデータの価値に応じて最適なコストのストレージに保管するなどの管理手法。
  注8 WORM(Write Once Read Many):
一度書き込まれたデータの消去や変更をできないようにした仕組み。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

お客様お問い合わせ先

富士通コンタクトライン:0120-933-200(フリーダイヤル)
[受付時間:午前9時~午後5時30分、土曜日・日曜日・祝日・年末年始を除く]


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