3G携帯回線と無線LANを同時に使えるVPNルータ新発売

～短期導入、レイアウトフリー、高速バックアップ回線の確保に有効～

当社は、このほど、企業のブロードバンドネットワーク構築に最適なIPアクセスルータ「GeoStream(ジオストリーム）Si-Rシリーズ」のラインナップ強化として、3G携帯回線と無線LAN回線が同時に利用できるVPNルータ「GeoStream Si-R240」を開発し、4月18日より販売開始します。

本製品は、3G携帯回線やPHS回線を高速WAN回線として利用でき、短期間でネットワークの導入ができます。また、無線LANと併用することにより、物理的な配線の制約を受けないLAN,WAN環境を容易に構築でき、移動店舗・仮設事務所などで効果的に活用できます。

さらに、例えば3G携帯回線をADSL回線のバックアップとしても活用でき、信頼性の高いネットワークシステムを構築できます。

本製品は、5月18日、19日に東京国際フォーラム（東京都千代田区）で開催する「富士通フォーラム2006」でご覧いただけます。

Si-R240

企業ネットワークの構築においては、導入工事から契約・開通まで、一般的に数週間を要し、また、一度ケーブルを配線してしまうと、開通後のレイアウト変更の負担が大きくなります。

本製品は、通常のLANポート以外に、カードスロット(PCMCIA)を2スロット標準搭載し、各種データ通信カードを挿入すれば、3G携帯無線やPHS、無線LANなどを利用できます。無線の届く範囲での短期、かつ自由なレイアウトでのルータの設置ができ、また、設置後のレイアウト変更が容易にできるので、移動店舗・仮設事務所など利用環境が頻繁に変更されるような業務、現場での活用に適しています。

また、セキュリティ対策として、これまでのIPsec方式^(注1)のハードウェアによる高速暗号化やファイアーウォール機能に加え、当社が昨年、業界で初めてVPNルータに採用した「セキュリティチップ」により、パスワード・通信暗号化に必要な鍵情報管理をおこなっています。この「セキュリティチップ」により、ルータのセキュリティ情報を他ルータにコピーすることが出来ないため、悪意のある者が機密情報を外部に持ち出すことを防止することができます。

＜Si-R240のシステム適用イメージ＞

販売価格、および出荷時期

製品名	販売価格（税別）	出荷時期
GeoStream Si-R240	11万8千円	4月18日

販売目標

今後2年間で21万台（Si-Rシリーズ全体）

本製品の特長

3G携帯回線や無線LANを同時に利用可能

カードスロット（PCMCIA）を2つ搭載しており、3G携帯無線カード、PHSカード、無線LANカードなどを同時に2枚まで搭載可能です。3G携帯無線カードと無線LANカードを同時に搭載して使用することで、LAN側とWAN側を全て無線化することができるため、短期間でのネットワーク構築が必要となる移動店舗や仮設事務所などへの導入に最適です。

＜無線カードの対応予定＞

3G携帯無線	Vodafone 3G	動作検証済みカードボーダフォンコネクトカードVC701SI
	KDDI CDMA 1x WIN	2006年6月対応予定
	DoCoMo FOMA	2007年3月対応予定
PHS	ウィルコム AIR-EDGE	2006年6月対応予定
無線LAN	IEEE802.11a IEEE802.11b IEEE802.11g	2007年3月対応予定

セキュリティチップおよびセキュリティスロットを標準搭載
昨年、当社がVPNルータとしては業界で初めて搭載したTCGv1.1b^(注2)準拠のセキュリティチップを搭載しています。従来型のルータ内のファイルに暗号化保存する方法よりも、暗号鍵などの秘密情報の外部流出を防ぐことができます。また物理的なハードウェア持ち出しを防止するためのセキュリティスロット^(注3)を標準で搭載していますので、ワイヤーを用いてラックと確実につなぐことで、悪意のある者が本体を物理的に外部に持ち出すことを予防します。
10BASE－T、100BASE－TX兼用ポートを2ポート標準搭載
標準搭載の上記ポートは、それぞれLAN、WANポートとしても使用することができるため、通常時はADSL回線やFTTH等のブロードバンド回線でデータ通信をおこない、回線障害時にはデータ通信カード経由で、3G携帯回線やPHS回線を用いて、高速バックアップをおこなうなど耐障害性の高いネットワーク構築ができます。
IPsec暗号時でも100Mbpsの高速処理
VPN通信において、IPsecを利用して暗号化をおこなっている際でも、通信速度低下を防ぐ暗号化アクセラレーターを搭載しており、AES^(注4)暗号化の場合で最大100Mbps という高いスループットを実現しています。
Si-Rシリーズの先進機能を標準搭載
ダイナミックVPN^(注5)や帯域制御（優先制御）機能など、VPNルータ市場で多くのお客様に評価いただき、シェアNo.1^(注6)を獲得している「Si-Rシリーズ」の先進的な機能をそのままご利用いただけます。

本製品は昨年12月に発表した「オフィス・イノベーションモデル」を構成するプロダクトとして追加し、さまざまな利用シーンにおける活用方法を検証済みの構成にてご提案させていただきます。

今後も、さまざまなお客様の利用シーンに合せて、最新のIT技術を駆使して情報・通信の融合を進め業務改革を実現するモデルパターンを業種・業態別に作り、お客様のワークスタイル変革に貢献してまいります。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 IPsec方式:: (Security Architecture for Internet Protocol) IP通信時にデータを暗号化するためのプロトコル。
注2 TCGv1.1b:: TCG（Trusted Computing Group）は、セキュリティに関するハードウェア、ソフトウェアの標準化を検討し、普及に取り組んでいる業界団体。
注3 セキュリティスロット:: 対応したワイヤーを使って機器とラック等を接続し、物理的な外部持ち出しを防止するためのスロット。Si-Rシリーズではケンジントン社セキュリティスロット規格に準拠。
注4 AES:: (Advanced Encryption Standard) 秘密鍵の暗号化方式であり、これまで一般に使われていた暗号化方式に対して解読が困難な方式。
注5 ダイナミックVPN機能:: 動的IPアドレスを使用したインターネットVPN環境で、拠点間の直接通信を実現する機能。
注6 シェアNo.1:: 株式会社富士キメラ総研「2005コミュニケーション機器マーケティング調査総覧」

本件に関するお問い合わせ

サービスビジネス本部ネットワークビジネス推進統括部ネットワークサービス推進部

電話：03-6424-6263（直通）
お問い合わせフォーム

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