PRESS RELEASE (技術)
2006-0058
2006年4月12日
富士通株式会社
株式会社富士通研究所
~フランステレコムとシステムを共同開発~
本成果は、2004年12月に発表したフランステレコムと富士通のパートナーシップに基づくプロジェクトによるものです。なお本技術は、5月11日から東京国際フォーラムで開催されるGrid World 2006、および5月18日から東京国際フォーラムで開催される富士通フォーラム2006に出展します。
テレコムキャリア向けシステムでは、状況に応じたサービス負荷の大きな変動に対応する必要があります。従来の固定的なシステムでは、各サービスのピーク時の負荷に合わせたサーバをあらかじめ用意しておく必要があり、IT投資の効率化という面で課題がありました。
今回、富士通と富士通研究所は、フランステレコムと共同で、フランステレコムのパリおよび新宿、富士通研究所の川崎の3拠点にある24台のサーバを、グリッド技術により仮想・統合化することで、アプリケーションの負荷に応じて動的にリソース配分を行うプラットフォーム(Grid Service Platform: GSP) (注4)を共同開発しました。実証実験では、GSP環境上で対話型アプリケーションのeConf(注5)と、バッチ型アプリケーションであるデータ解析の2種類のアプリケーションを稼動させ、時間に応じて負荷を変化させました。GSP環境上で、アプリケーションの負荷やビジネス上の優先度に応じて、自律的に3拠点のサーバリソースを割り振ることができ、既存リソースを有効活用した効率的なシステム構築ができることを示しました。
フランステレコムと富士通は、両社の戦略的R&Dパートナーシップ契約に基づくプロジェクトとして、グリッドコンピューティング技術を基盤としたプロジェクトを2004年12月に開始しました。2005年1月に行った第1フェーズの実験では、富士通からグリッドミドルウェアであるCyberGRIP(サイバーグリップ)(注6)を、フランステレコムからデータマイニングとビデオ圧縮アプリケーションといった既存の製品やアプリケーションを持ち寄り、グリッド技術が適用できることを検証しました。今回の実証実験は、同プロジェクトの第2フェーズとして、広くテレコムキャリアのITリソースを効率化するプラットフォームを開発することを目的に、2005年2月から共同開発を進めていたものです。今回の成果を受けて、今後は実サービスによる実証を行う予定です。
以上
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