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PRESS RELEASE (サービス)

2006-0020
2006年2月6日
富士通株式会社

3次元CADソフトウェア「SolidMX V2.1」販売開始

~3次元構想・製図機能の拡充とさらなる「すりあわせ機能」強化~

当社はこのほど、日本の優れた設計文化「すりあわせ設計(注1)」に対応した3次元CADソフトウェア「SolidMX(ソリッドエムエックス) V2.1」を開発し、2月6日より販売します。

今回のバージョンアップでは、ビューア「SolidMX Viewer(ソリッドエムエックス ビューア)」の搭載により、構想設計段階での既存3次元モデル・2次元CAD図面の流用促進や他部門との情報共有を図り、全社レベルでのコスト削減が可能になります。さらに、すりあわせ機能と3次元製図機能を強化したことにより、作業の効率化と納期短縮を実現し、製品開発を強力にバックアップします。

SolidMX Viewer
SolidMX Viewer
拡大イメージ

近年、製造業では製品開発競争が激化し、設計段階で3次元CADソフトウェアを導入し、品質向上、納期短縮、コスト削減の推進が試みられています。しかし一方で、従来の3次元CADソフトウェアでは、「設計初期段階で構想検討が難しい」「3次元モデルからは設計者の意図が読み取りにくい」「後工程で3次元モデルの活用が難しくなかなかコスト削減に結びつかない」などの適用課題も散見されます。

上記を踏まえ、当社は「SolidMX V2.1」を提供し、製品開発のコンカレント化(注2)、後工程や他部門での3次元CADデータの再利用を促進し、「すりあわせ設計」を強力に支援します。

今回、3次元モデルや2次元CAD図面を閲覧することが可能な「SolidMX Viewer」を搭載しました。ビューアの検索機能により、設計初期段階で既存3次元モデルや2次元CAD図面の流用性を高めることができ、設計効率の向上を実現します。さらに、生産・購買・品質管理などの設計以外の部門でも、設計中の設計データを活用することが可能になるため、従来、後工程で発生していた問題を早期に発見し、開発者にフィードバックすることで納期短縮と全体的なコストダウンが可能になります。

また、3次元モデルの込み入った詳細部分の設計の確認・変更が容易に行える3次元矩形選択(注3)機能や、寸法・公差(注4)・仕上記号(注5)・注釈など3次元モデルに直接付加できる3次元製図機能を強力にサポートするなど、操作性向上と手番短縮機能を充実させました。

本製品は、2月2日に発表した「CADオンデマンドサービス」でのご利用も可能です。これにより、クライアントPCにWebブラウザの利用環境があれば、自社内にサーバを持たずに、CADデータを全社で使用することができます。バージョンアップやメンテナンスなどの運用管理の煩わしさから解放され、さらにネットワーク環境があれば、いつでも、どこからでもご利用いただけます。



販売目標

1年間で、5,000ライセンス

販売価格、および出荷時期

製品名販売価格(税別)出荷時期
SolidMX V2.1119万円2月21日
SolidMX Viewer5万円2月21日

「SolidMX Viewer」のみのご購入も可能です。



本製品の特長

  1. 設計検討用にビューアの提供を開始

    エクスプローラ感覚で操作できるビューアにより、既存および設計中のデータの全文検索や類似した3次元モデルや2次元CAD図面の検出や確認を行うことができます。これにより、構想設計段階で、既存のCADデータの流用による設計の効率化を図ることが可能になります。

    また、企画・生産・検査などの設計以外の部門も、設計中のCADデータを参照・利用でき、問題を早期に発見し、開発者にフィードバックすることにより、品質向上、納期短縮を図ることが可能になります。

  2. 設計の効率化と設計者の発想をより忠実に反映することが可能に

    移動・複写などを行う際には、3次元矩形選択機能により、3次元モデルの込み入った部分を大まかに選択し、その中からさらに、部品別、材料・色などの属性別、面やエッジなどの要素別に、設計者の意図を反映した対象要素の選択・絞込みが可能になりました。さらに、設計途中から部品を分割したり、複数部品にまたがった突起や穴形状などのフィーチャ(注6)をまとめて選択して移動するなどの機能により、設計者の発想通りの設計変更や確認が効率的に行えます。

    また、フィーチャライブラリ機能により、頻繁に利用するフィーチャを流用することにより、類似設計の効率化を図ることができます。

  3. 3次元製図機能の強化

    3次元参照寸法の実装により、設計に必要な寸法・公差・仕上記号・注釈などを3次元モデル上に直接付加できるようになりました。これにより、デザインレビューでの視認性向上、図面作成の効率化を図ることができます。

    また、簡素化された3次元モデルに、例えばネジの種類や穴の種類などの属性を設定すると、図面化する際、中心線やねじ山などその属性に応じたデータを自動作成し、JIS準拠の図面として投影することができます。さらに、3次元モデルからの詳細図作成機能も強化しています。


動作環境

OS : Microsoft®Windows®2000、Microsoft®Windows®XP

ハードウェア: FMV、CELSIUSシリーズなどのAT互換機

CPU:Intel®Pentium®以上を搭載したコンピュータ

メインメモリ:最低:256MB以上 推奨:512MB以上

ハードディスク:430MB以上(フルオプションインストール時は1,350MB)

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上

注釈

  注1 すりあわせ設計:
日本が得意としている家電製品や自動車など統合型製品の設計において重要となる手法で、部品相互の関係を意識しながら、最適な製品を目指していく設計。
  注2 コンカレント化:
関連部門と同時並行して作業することで、製品品質の向上と同時に開発期間の短縮を目指す。
  注3 3次元矩形選択:
マウスを対角にドラッグした矩形内に含まれる要素を一括選択すること。
  注4 公差:
機械加工の工作物の許容される誤差の最大寸法と最小寸法との差。
  注5 仕上記号:
加工する表面の仕上げ程度などを示す記号。
  注6 フィーチャ:
穴や突起など意味を持つ形状のまとまり。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

産業・流通ソリューション本部 PLMソリューション事業部 CADシステム部

電話: 043-299-3233(直通)
E-mail: solidmx-info@ml.css.fujitsu.com


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