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PRESS RELEASE (サービス)

2006-0016
2006年1月25日
富士通株式会社

金融SOAソリューション体系「EVOLUO」を確立

~金融ビジネスの環境変化に即応し、継続発展するITシステムを実現~

当社はこのたび、金融機関向けにSOA(注1)の考え方に基づく新たなソリューション体系「EVOLUO(エヴォルオ)」を確立しました。またその中核商品として「金融ビジネスバス・ソリューション」を提供します。

近年、金融業界では、自由化の波を受け、銀行、証券、保険の業態の壁がなくなる「金融コングロマリット化」が進むとともに、代理店規制緩和などにより、スーパー、コンビニエンスストアといった異業種も参入するなど、ビジネス環境が急速に変化しつつあります。企業競争力強化のためには、このような変化にITシステムが俊敏かつ柔軟に対応していく必要があります。

当社は、「EVOLUO」により、多種多様な金融システムやサービス間の連携を可能とし、「つなぐ」「束ねる」「拡げる」をコンセプトに、変化に強く継続的に発展する次世代ITシステムを実現してまいります。

EVOLUO:EVOLUtional financial services Orchestrationの略。エスペラント語で「進化」の意味。

「EVOLUO」
「EVOLUO」
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近年、金融業界では、自由化の波を受け、「金融コングロマリット化」が進むとともに、代理店規制緩和などにより、優れたマーケティング力を有するスーパー、コンビニエンスストアといった異業種も参入するなど、ビジネス環境が急速に変化しつつあり、業態間の競争ならびに協業の動きが加速しています。一方では、電子決済、インターネット取引が普及し、企業や個人のお客様からは、より使いやすく利便性に富んだ高度な金融サービスが求められています。

これらに対応すべく、既存システムと容易に連携するとともに、新しいビジネスを支える仕組みを短期間に構築することが、ITシステムの重要な要件となっています。

当社は、上記課題の解決に向け、SOAの考え方に基づく新たな金融ソリューション体系「EVOLUO」を確立しました。「EVOLUO」は、さまざまな金融ITシステムについて、SOA基盤を通じて容易な連携を可能にするもので、これにより以下が実現します。


  1. 「業態」モデルから、「機能」モデルへの変革
    「業態」モデルから、「機能」モデルへの変革
    「業態」モデルから、「機能」モデルへの変革
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    今後、銀行、証券、保険、クレジットなど各業態で、商品開発から、決済・資産運用などのプロセッシング、販売チャネルまで全て1社でカバーする「業態」モデルから、他社との提携を前提に自社の得意分野に特化する、もしくは自社・他社の得意分野を組み合わせてサービスを提供する「機能」モデルへの変革が起こると考えられます。

    例えば、「地場に優良顧客を持つ地方銀行が、チャネルの強みを活かし、他社と提携して年金、保険、投資信託なども販売し、資産管理を一手に引き受ける」「既存ATM網を活かし、決済特化型のビジネスを展開する」「商品開発に特化し、魅力的な金融商品を他社に卸す」といったビジネスモデルが考えられます。

    「EVOLUO」は、ITの観点から、上記の前提となる金融機能の分解・再編成を容易にし、お客様のビジネスモデル変革を先取りします。


  2. オープンな連携による新しい金融サービスモデルの確立
    オープンな連携による新しい金融サービスモデルの確立
    オープンな連携による新しい金融サービスモデルの確立
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    ビジネスの環境変化に的確かつ迅速に対応するためには、「コアコンピタンスの明確化」「外部との連携を含めた全体最適化」が重要となります。

    グループあるいは提携金融機関からの商品・サービスの仕入れ、コア業務でないプロセスの外部委託、異業種との協業など外部連携の広がりを俊敏に取り込んで、お客様に先進的な金融サービスをタイムリーに提供することが可能となります。


  3. 変化に柔軟に適応し、継続的に発展するシステムの構築

    SOAの考え方をベースとすることで、業務システムを独立した機能単位である「サービス」に切り分け、新サービスと既存サービスが共通インターフェースを通じて連携するシステムの構築が可能となります。

    これにより、サービス単位で変更・入れ替えが可能な「継続発展型システム」が実現し、変化の先取り、さらには企業活動の全体最適化が容易となります。

また同体系の中核商品として、「金融ビジネスバス・ソリューション」の提供を開始します。これは、金融コングロマリット化に対応し、異業種連携も含めた総合金融サービスを可能とするもので、「つなぐ」「束ねる」「拡げる」をコンセプトに、短期間・低コストでのシステム構築を実現するものです。


「金融ビジネスバス・ソリューション」の概要

「金融ビジネスバス・ソリューション」
「金融ビジネスバス・ソリューション」
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メガバンクを始めとする多くのお客様での稼働実績と構築ノウハウを踏まえ、これまで当社が培ってきたゲートウェイならびにハブ技術を、SOA、SOAP(注2)、XMLなどの最先端テクノロジーにより進化させたものです。

[特長]

  1. インフラ、アプリケーション開発、メンテナンスまで含んだワンストップ提供
  2. お客様ニーズの高いサービス間連携用ソフトウェア(アダプタ)群を提供
  3. 最短6ヶ月でサービス間連携を実現
  4. 価格設定は、「取引量」と「必要機能」で決定

[商品構成]

IT基盤「TRIOLE」を構成する基幹IAサーバ「PRIMEQUEST」、基盤ミドルウェア「Interstage V7」に加え、総合システム開発体系「SDAS」、各種導入テンプレートをベースに、要件定義から適用、保守サービスまでトータルなサービス体制で、以下を提供します。

  1. アダプタ・コンポーネント
    金融サービスを実現する上で必要な伝送制御機能
  2. 金融バス・コンポーネント
    バスの基本制御や対外系接続の業務制御、それらを補完するデータ変換機能や基幹サーバとの連携機能、状態管理機能
  3. 金融SOAインターフェース
    SOAPプロトコルをベースとしたサービス連携制御

[提供方法]

「アダプタ・コンポーネント」は、レディーメイド・アダプタ群あるいはカスタムメイド・アダプタ群から、お客様の要件に合わせたアダプタを自由に選択いただき、個別提供いたします。

「金融バス・コンポーネント」「金融SOAインターフェース」は、「お客様の必要な機能」と「お客様の1日あたりの取引量」の組み合わせにより適用パターンを決定するため、お客様の要件に応じた価格でご利用できます。

[販売価格、および出荷時期]

商品名販売価格(税別)出荷時期
金融ビジネスバス・ソリューション個別見積1月末以降
順次出荷予定


[販売目標]

今後3年間で、受注100億円

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。


以上

注釈

  注1 SOA:
Service Oriented Architecture(サービス指向アーキテクチャー)。情報システム全体をサービスの集まりとしてとらえ、ハードウェアやOS・言語に依存せず、共通インターフェースを通じ、自由に連携・利用できるシステム構造を規定するソフトウェアアーキテクチャー。
  注2 SOAP:
Simple Object Access Protocol。XMLやHTTPをベースに、OSやオブジェクト・モデル、プログラム言語に関係なく、インターネットまたはイントラネットのアプリケーションやサービスの連携を図るためのプロトコル仕様。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

金融ソリューションビジネスグループ 金融ソリューション企画部

電話: 03-6252-2432(直通)
E-mail: kinyu@sales.fujitsu.com


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