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[ PRESS RELEASE ]
2005年9月13日
富士通フロンテック株式会社
株式会社富士通研究所

オフィスや商業施設等で作業支援ができるサービスロボット「enon」限定販売開始

〜安全性を向上、多様な活動ができる先進的な実用ロボット〜

富士通フロンテック株式会社(以下富士通フロンテック、注1)と株式会社富士通研究所(以下富士通研究所、注2)は、共同で案内・搬送・巡回などの作業支援を行うサービスロボットの実用機を開発しました。「enon(エノン)」の名称で、9月13日から富士通フロンテックより一部のお客様に販売を開始します。

「enon」は、本年9月15日から慶応義塾大学で開催される第23回日本ロボット学会学術講演会で発表します。また11月30日から東京ビッグサイトで開催される「2005国際ロボット展」に出展します。

enon:an exciting nova on network(ネットワークの躍動的な新星)

enon
enon

標準カラー3種
(シトラスイエロー、リリィホワイト、ラベンダーブルー)

サービスロボットは、より豊かな社会実現のために、また今後の少子高齢化に伴って、さまざまな応用分野で実用化が期待されています。富士通フロンテックと富士通研究所は、人の役に立つ実用的なロボットの研究開発を進め、このたび、オフィスや商業施設など人がいる環境で、案内、搬送、巡回等の作業支援ができるサービスロボット「enon」を開発・実用化しました。

今回の「enon」は、昨年9月に発表した試作機を小型軽量化し、安全機能追加などの改良を加えて、実用機として完成させたものです。搬送用ロボット、清掃用ロボット、監視用ロボットなどの専用のロボットとは異なり、一台で案内・誘導、搬送、巡回・見回りなどの多様な活動ができる先進的なロボットです。

今般、富士通フロンテックより、「enon」を一部のお客様に販売を開始し、11月以降順次納入する予定です(日本国内のみ)。この販売を通して実シーンでの稼動実績を経て、今後拡販を検討していきます。

「enon」とは、an exciting nova on network(ネットワークの躍動的な新星)の頭文字をとったもので、ネットワークと連携しお客様の作業を支援できる自律的なロボットを意味します(商標登録中)。実用機として、以下のような活用場所や用途を想定しています。

  1. 案内・誘導

    お客様が目前に来たことを感知して、商品等のさまざまな情報を提供するとともに、お客様を所定の場所まで誘導できるので、受付案内業務や展示物の案内説明等に活用できます。また、胸部のタッチパネル付き液晶モニタによって、音声以外にも、さまざまな映像を使ってわかりやすい情報提供ができます。さらに、このモニタを使うことで、アンケート調査などができ、サーバと連携してお客様情報を収集することも可能です。

  2. 搬送

    胴体部のスペースに荷物を搭載して、指定の場所へ届けることができます。さらに、ネットワークと連携することで、遠隔地から「enon」を呼び寄せ、指定の場所まで荷物を運ぶことができます。

  3. 巡回・見回り

    あらかじめ定めた経路に従って施設内を定期的に巡回し、指定した位置の画像情報をネットワーク経由で遠隔監視場所に送信できます。また、必要に応じてネットワークからの指示で、指定位置の様子を見に行かせるといった突発的な見回り業務にも柔軟に対応できます。

【本製品の特長】

  1. 導入が容易な自律走行

    地図情報を事前に入力しておくことで、広い視野をもつ頭部カメラにより、周囲の人や物を認識すると同時に位置を高速に計測し、指定した目標の場所まで障害物を避けながら自律的に移動することができます。走行経路の床や壁に特別なランドマークを設ける必要がないため、極めて容易に導入し稼動させることができます。

  2. 荷物の搬送

    荷物を最大10キログラムまで胴体部に乗せ、指定した位置まで安全に運ぶことが可能です。専用の荷台を使うと、荷物を降ろすことも可能です(搭載荷物の外観形状の制約があります)。

  3. 物品のハンドリング

    片腕で0.5キログラムまでつかんだり手渡したりすることができます。また、腕の自由度を試作機で実現した4自由度から5自由度に機能強化したことで、試作機より柔軟に物品をハンドリングできます。(扱う物の外観形状・材質取りなどの制約があります)。

  4. 充実したコミュニケーション機能

    日本語の音声合成・音声認識機能を標準搭載するとともに、胸部のタッチパネル付き液晶モニタとの連携により、どのような利用シーンでも確実なコミュニケーションが可能です。

  5. ネットワーク連携機能

    無線LANを使用し、必要情報をサーバより取得して、出力(表示または音声)するとともに、ロボット自体が取得した画像情報をサーバ側に転送するなど、多彩なネットワーク連携が可能です。また、外部からのロボット制御機能、遠隔対話機能などもオプションとして提供を予定しています。

  6. リバーシブルな動作

    お客様への情報提供時は、タッチパネル付き液晶モニタを正面にしたモードで動作します。走行する場合は、タッチパネル付き液晶モニタを背面にして走行し、このモニタにより、移動中に後ろにいる人と継続してコミュニケーションをとることが可能となります。さらに、腕は、情報提供時でも走行時でも同じ可動範囲になるようにモードを変更し、自然な姿勢を自律的に維持します。

  7. 多様な表現力

    顔部の目と口に配置したLEDにより、ロボットに表情を持たせることができます。後頭部にもLEDがあり、背後に対してもロボットの動作状態を表示することができます。

  8. 安全性

    安全第一を基本とし、試作機に比べ大幅な軽量化・スリム化・アームの改良など、さまざまな安全対策を施しました。第三者機関(NPO安全工学研究所)の安全鑑定を受けています(鑑定手続き中)。安全には万全を期して提供を考えています。

【納入時期】

2005年11月より、先行ユーザに順次納入予定。

【先行販売価格】

仕様に応じて個別見積り。

【主な仕様】

仕様やデザイン等は、予告なしに変更することがあります。

ハード
外形寸法幅(肩幅)560 mm、奥行き540 mm、高さ1,300mm
重量約50 kg
可動部(自由度)頭部(2)、腕部(5)×2、手部(1)×2、駆動輪(2)
移動速度毎時最大3 km/h
センサーカメラ(6個)、超音波センサー(3個)、近距離センサー(3個)
入出力機能タッチパネル付き10.5インチ液晶モニタ(1個)
マイク(4個)、スピーカー(2個)
通信機能無線LAN(802.11a/11b/11g)
バッテリーニッケル水素
充電無接点充電方式
外観色標準3種より選択(頭部・肩部を中心に一部の色が異なります)
シトラスイエロー、リリィホワイト、ラベンダーブルー
機能
音声合成標準:日本語
音声認識標準:日本語
遠隔対話オプション
(画像/音声の送受信品質は、無線LANの通信品質によります)
持ち上げ最大0.5 kg(片腕)
(持ち上げ可能な物は、外観形状・材料など、制約があります)
荷物搭載最大重量10 kg
最大容積 横270mm、奥行き320mm、高さ280mm
トレイオプション
自動充電可能(無接点充電方式)

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

(注1)富士通フロンテック株式会社:
代表取締役社長 宮澤達士、本社 東京都稲城市
(注2)株式会社富士通研究所:
代表取締役社長 村野和雄、本社 神奈川県川崎市

関連リンク

プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

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