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次世代携帯電話の受信品質を高める技術を開発〜マルチパス干渉を効果的に低減〜
今回開発した技術は、HSDPA(注4)対応の携帯電話システムの受信品質を高め、携帯電話をより快適に利用することに貢献します。 本技術の詳細は3月21日から大阪で開催された電子情報通信学会総合大会で発表しています。 【開発の背景】携帯電話を使用したデータ通信の普及に伴い、第三世代携帯電話システムではデータ通信速度が高速化されるHSDPA方式を採用したパケット通信サービスが開始される予定です。HSDPAサービスでのダウンロード速度は、携帯電話の受信品質にともなって変化するため、ストレスのないダウンロードを行うには受信品質を向上させる必要があります。 【課題】携帯電話システムの受信品質を劣化させる主要な問題としてマルチパス干渉があります。これはマルチパスが相互に影響し、ノイズが生じるなど受信品質を悪化させる現象です。第三世代携帯電話に用いられている復調回路の一般的な方式でも、このマルチパス干渉により受信品質が悪化します。一方、マルチパス干渉を低減する技術としてイコライザ(注5)がありますが、一般に回路規模が大きいという課題があります。 【開発した技術】今回開発したCCMRM方式は、次世代携帯電話に適用可能な効率的かつ効果的なマルチパス干渉低減技術です。 マルチパス干渉を伴う信号から、干渉の特徴が大きい特定のタイミング(注6)の信号を取り出し、干渉成分からなる信号を生成、受信信号から差し引くことで干渉信号の除去を実現します。特に、CCMRM方式では信号を取り出すタイミングを効率的に選択することで、干渉信号を除去するための計算量を減らし、回路規模を大幅に削減します。 【効果】また、干渉信号を除去するための計算量をイコライザの約5分の1に減らし、回路規模の大幅な削減を実現します。 【今後】実装技術を確立し、2年から3年以内の実用化を目指します。 以上 注釈
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