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表現豊かな文字を綺麗に高速に表示できる
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今回開発したソフトウェアは、携帯電話をより楽しく快適に利用するためのものです。
現在日本で8500万人(注3)が所有している携帯電話は、高機能化が進み、様々なサービスが提供されることに伴い、複数の文字デザインを使ったコンテンツの提供やメールのやりとりなど、より表現豊かなコミュニケーションへの要求が高まってきています。
通常、携帯電話の表示にはドットフォント(注4)が用いられていますが、複数の文字デザインを忠実に再現し、高品質な文字表示を行うフォントに、パソコンで用いられているアウトラインフォント(注5)があります。文字画像のアウトラインデータ(輪郭データ)から、様々なデザインの文字を、綺麗に、任意のサイズで表示することが可能で、画面上で表示されたテキストの読み易さが格段に向上します。
しかし、アウトラインフォントを携帯電話に搭載するには、CPUへの負担を軽くし、表示にかかる処理速度を高速にする必要がありました。
今回開発したソフトウェアは、携帯電話で表示される文字をより綺麗に表現豊かにするためのものです。文字画像の輪郭を数学的な曲線で表し、輪郭内部を黒塗りすることで文字画像を作成するアウトラインフォントの文字画像作成を高速化することで実現しました。本ソフトウェアの特長は以下です。
表示ディスプレイの解像度に合わせて、文字画像の輪郭を表す数学的な曲線の一部を直線に近似することで、文字輪郭の作成時間を短縮させています。
文字画像の輪郭作成と同時に、黒塗りをする領域を確定し記憶することで、輪郭内部の黒塗りにかかる処理時間を短縮させています。
本ソフトウェアを用いることで、ゴシック体のアウトラインフォントを1画面(約100文字)あたり約0.3秒以下の実用レベルで表示することができるようになりました。
今までパソコン等で使用していた、さまざまな文字デザインを携帯電話で使用することが可能になり、個人が好きな文字を利用することや、表示するコンテンツを豊かに表現することで、携帯電話の使い方を拡げることが可能となります。
今回開発した高速の文字表示ソフトウェアは、株式会社NTTドコモから発売される「FOMA® F901iC」に搭載(注6)されます。
今後、本ソフトウェアで対応する文字デザインの種類を拡大させていき、好みに応じて文字デザインを選択できるようにしていきます。また、カーナビやゲーム機などへの応用を検討していきます。
図1 ドットフォント(左)とアウトラインフォント(右)
図2 文字表示例(携帯電話画面)
「FOMA」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
その他、記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
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