|
||
|
|
光バーストスイッチングネットワーク用
|
|
本共同研究の一部は、中国国家高技術研究発展計画(中国国家863計画プロジェクト)(注4) および独立行政法人情報通信研究機構(NICT)の委託研究の成果に基づいて実施したものです。
富士通研究所と富士通研究開発中心有限公司は、中国国家863計画プロジェクトの光関連プロジェクトに参画する唯一の中国国外企業で、北京郵電大学と共同で光バーストスイッチングネットワークの研究を進めています。本共同研究に於いて、北京郵電大学はネットワーク構成の研究を行い、富士通グループ3社は本ネットワークに最適なスイッチの開発を行いました。
企業ネットワーク向けの広域専用線サービスや家庭におけるADSL、FTTH等の高速インターネットサービスの普及に伴い、都市内通信網のデータ転送容量は急拡大しています。
都市内通信網のネットワークでは、ピアツウピア(注5)でのファイル交換やデータセンター間のデータバックアップ、映像配信等のサービス利用が今後益々増加するものと考えられます。これらの通信では、大きな塊のデータであるバーストデータが多くを占めることになります。このようなデータを効率的に転送するためには、光バーストスイッチングネットワークの構築が必要であり、世界各国で本ネットワークに適用可能なスイッチの研究開発が進められています。
光バーストスイッチングネットワークの構築には、任意波長で任意時間に運ばれてくるバーストデータを自由に抽出できる、小型、高速の波長選択スイッチが必要になります。しかし、従来の波長選択スイッチは波長切替速度が遅いという問題がありました。また、スイッチング動作が高速のものは波長選択機能がなく、波長合分波器を組み合わせて使用するため大型化し、都市内の小規模なネットワークには適さないものでした。
今回、富士通研究所の独自技術であるAOTF(Acousto-Optic Tunable Filter:音響光学型波長可変光フィルター)技術を基に、都市内の光バーストスイッチングネットワークに適用可能な小型高速波長選択スイッチを開発しました。AOTFはニオブ酸リチウム基板(注6)上に形成した光導波路デバイスで、マイクロ波を制御信号とし任意波長の抽出を1デバイスで高速に行うことができます。
開発したスイッチの特長は以下です。
今回開発した波長選択スイッチを用いることにより、都市内通信網に適した、小型、高速の光バーストスイッチングノードが実現可能になり、効率的で柔軟な光バーストスイッチングネットワークの構築が容易になります。
開発した高速波長選択スイッチを用い、2004年末に中国国家863計画プロジェクトにおいて、光バーストスイッチングネットワークテストベットを構築します。さらに、国内でもNICT委託研究に於いて、都市内のフォトニックネットワークの研究を進めます。
また、都市内通信網の市場動向に合わせ、2008年頃の製品化を目指し開発を進める予定です。
以上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
|