磁気ディスク装置ヘッド分野での戦略的提携に基本合意

富士通株式会社(代表取締役社長：黒川 博昭、本社:東京都港区 以下「富士通」)と TDK株式会社.(代表取締役社長：澤部 肇、本社:東京都中央区 以下「TDK」)は、このほど、磁気ディスク装置（Hard Disk Drive、以下「HDD」）のヘッド事業において、以下の戦略的提携について基本合意に達しました。

サーバ、ストレージ・システムからコンシューマエレクトロニクスに至るまでHDDの需要は拡大しており、加えて、より多くの記憶容量と高度な処理性能が求められています。また、ミッション・クリティカルな用途も増加しており、それらに耐えうる高度な信頼性も必須となっています。HDD用ヘッドはこのようなお客様の要求に対応したHDDの品質、処理性能、容量を左右する重要なキーコンポーネントであります。今回の協業で、両社は技術の融合による製品開発・供給のスピードアップにより各々の事業をさらに強化してまいります。

富士通は、HDDメーカーとして高品質・高信頼性HDDの安定供給を追求するため、ヘッドから媒体、装置までの開発・製造を自社内にて包括的に事業化しております。今回の提携で、ますます高度化・多様化するHDDのニーズに応えるため、TDKの保有技術・ノウハウによりヘッド事業を補完することで、垂直統合事業としての一貫性を強化いたしますとともに、コスト面におきましても協業によるスケールメリットにより優位性を確立いたします。これにより、HDD製品へのタイムリーなヘッド供給を実現するとともに、事業全体の効率性を高め、今後もお客様起点で性能・品質・コスト効率の向上を実現したHDD製品を供給して、市場競争力を強固にしてまいります。

TDKは、HDDのキーとなるヘッド事業における世界のリーディングカンパニーであり、毎年技術的難易度が飛躍的に高まっているヘッドにおいてそのコア技術である素材技術とプロセス技術により磁気特性の向上とナノ・オーダーの精密加工技術を確立する等の世界最高水準の量産・加工技術、ノウハウを保有しております。今回、HDDメーカーである富士通と協業することにより、ヘッドの事業基盤をより強固なものにするとともに、顧客ニーズへの早期対応を実現いたします。

今後、両社は具体的な検討を行い、本年10月を目処に最終的な契約締結を実施する予定です。