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[ PRESS RELEASE ](技術)
2004-0066
2004年4月8日
株式会社富士通研究所

見た目を手がかりにオフィス文書を検索・活用できるシステムを開発

株式会社富士通研究所(注1)は、見た目を手がかりに文書を検索・活用するためのオフィス文書共有支援システムを開発しました。文書内の図やページのレイアウトといった見た目の印象を手がかりにして検索ができ、文書の再利用によるコスト削減や品質向上など、業務の効率化が可能となります。

【開発の背景】

オフィス内でのデジタル文書の普及に伴い、それらを有効活用したいという需要が高まっています。一度作成した文書を簡単に共有して活用できれば、文書作成のコスト削減や品質向上を図ることができます。

【課題】

従来、オフィス文書の再利用を促進するためには、文書作成者がタイトルやキーワードといったデータを入力して、共有文書として登録する必要がありました。しかし、登録に手間がかかるために文書の共有が進まないという問題がありました。

また、再利用を目的にオフィス文書を検索する場合、キーワードだけでは文書を絞りきれない、ページのレイアウトの印象しか覚えておらず適切なキーワードを思い浮かべられないなど、テキストを中心とした検索には限界がありました。

【開発したシステムの特長】

今回開発したのは、オフィスの文書を自動的に収集し、3次元空間に一覧表示できるシステムです。ユーザーはこのシステムを利用して見た目の印象を手がかりに文書を検索できます。その特長は以下の通りです。

  1. 文書の登録作業を簡略化し、ユーザーの負担を軽減

    データベースへの登録作業をユーザーに負担をかけずに実現しています。ユーザーがオフィス内で共有したい文書を各自のPCやサーバの特定のフォルダに保存すると、システムが文書の更新を自動的にチェックし、更新された文書のみをネットワーク経由で収集します。収集された文書は解析され、図から抽出した色やレイアウトなど見た目の特徴がテキスト情報とともにデータベースに自動的に格納されます。

  2. 文書の活用を容易にする検索インタフェースを実現

    ユーザーがデータベースの検索を行うと、抽出した色やレイアウトの特徴をもとに、見た目が似ているページ同士が近くに集まるように3次元空間に配置されるので、ユーザーはそれらを眺めながら欲しい文書を見つけて活用することができます。当研究所で開発した「情報を眺めて選ぶクロスメディア検索技術」(注2)を利用し、オフィス文書の検索に適用しました。文書ごとにページを並べて文書間の違いを比較するなど、オフィス文書ならではの検索、閲覧方法を備えています。

【効果】

今回開発したシステムにより、必要とするオフィス文書を図によって効率的に見つけだし、活用することが可能となります。実際に、文書内のいくつかの単語と文書のレイアウトのイメージだけしか覚えていないような利用場面で該当する文書を探す実験を行った結果、従来の検索手法に比べ、5分の1以下の時間で見つけ出すことができました。

【今後】

現在、社内の複数の部署において試験運用をし、実際の業務を対象とした本システムの有効性評価を行っています。今後、試験運用の結果を踏まえ、インタフェースなどの改良を行い、2004年末頃の製品化を目指していきます。

以上

図1図2
図1 レイアウト特徴での配置例図2 図1の中央部分へ近づいた例
図3図4
図3 キーワードにヒットしたページを
手前に移動させた例
図4 文書ごとにページを横に並べた例
図5
図5 文書ごとにページを奥行きに並べた例

用語説明

(注1)株式会社富士通研究所:
社長 藤崎道雄、本社 川崎市
(注2)クロスメディア検索技術:
大量のマルチメディア情報の中から必要な情報に効率よくアクセスするための情報検索技術。

関連リンク

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