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40Gbpsの光信号を世界最高の感度で受信する受光素子を開発
今回開発した技術は、次世代の高速大容量光通信向けに開発したものです。 なお、本技術の詳細は、2月23日からロサンゼルスで開催されたOptical Fiber Communication Conference 2004(OFC 2004)で発表しました。 【開発の背景】ブロードバンド通信の普及に伴い、次世代の高速大容量光通信向けに40 Gbpsで動作するデバイスの開発が進められています。そこで用いられる受光素子には、40 Gbpsでの高速動作と同時に、信頼性の点から既存システムで実績のある材料による実現と、システム設計の自由度を広げるための高い受光感度とが求められています。 現在、10 Gbpsの通信においては高感度受光素子として、電流増倍層にインジウム燐を用いたアバランシェフォトダイオードが実用化されていますが、これまで同材料を用いて40 Gbpsで動作する素子は存在しませんでした。 【課題】従来、電流増倍層にインジウム燐を用いたアバランシェフォトダイオードでは、理論的にも構造的にも、応答速度を制限する要因を低減することはできないと考えられていました。 【本製品の特長】今回開発したのは、アバランシェダイオードの応答速度を高めるための技術です。素子構造を大きく見直すことで、従来困難と考えられていた40 Gbpsで動作する素子を実現しました。開発した技術の特長は、以下の通りです。
【効果】今回開発したアバランシェフォトダイオードにより、-19 dBm(注7)の低入力光パワーに対して、10-12の誤り率という世界最高の受信感度を持つ、40 Gbps用高感度光受信器を実現しました。高い感度の光受信器の実現により、受信器の前段に光分散補償器が設置可能になるなど、40 Gbpsの信号処理システムの設計自由度を広げることができました。 また、スポットサイズを収束させる機能を持った光導波路構造の採用により、受光素子前段の光学レンズが簡略化され、素子の取り扱いが大きく簡略化しました。 【今後】今後、素子の製造性・信頼性を確立し、2〜3年後の実用化を目指します。また、さらなる高速化に向けた研究を進めてまいります。 図 今回開発したバランシェフォトダイオード(APD)の構造図 以上 用語説明
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