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2004年3月23日
富士通株式会社
ラティスセミコンダクターコーポレーション

富士通、米ラティスから最先端半導体製品の製造を受託

〜ラティスがFPGA技術、製品ロードマップと
富士通の300mmウェーハ新工場への投資予定を発表〜

富士通株式会社(本社:東京都港区 以下、富士通)と米国ラティスセミコンダクターコーポレーション(本社:米国オレゴン州ヒルスボロ 以下、ラティス)は、富士通が、ラティスの次期FPGA製品(注1)の製造を受託することで合意しました。

富士通が製造受託する製品は、130ナノメートル(以下、nm)と90nmの最先端CMOSプロセステクノロジーを使用する製品と、富士通とラティスが共同で開発している130nmフラッシュメモリ混載テクノロジーを使用する製品です。

【富士通の製造受託の概要】

富士通はプログラマブルロジックデバイス製品大手であるラティスから、同社の次期FPGA製品の製造を受託しました。ラティスが高性能次期製品を、最先端プロセステクノロジーの開発、製造で先行する富士通に製造委託することを決定したものです。

ラティスは、65nmテクノロジーを使用する製品の製造委託についても富士通と検討を進めています。

ラティスの次期FPGA製品
富士通の130nm技術で試作したラティスFPGAデバイス

富士通の半導体技術は、自社製品によって培われた高い性能と信頼性を備えています。特に、他社に先駆けて銅配線、Low-k(注2)などの最先端テクノロジーを自社のハイエンドサーバに使用しており、すでに90nmの最先端CMOSテクノロジー製品をあきる野テクノロジセンターで製造しています。

富士通はプロセステクノロジーから、試験、パッケージング、プロダクトエンジニアリングまでを含む製造を、高い技術と信頼性に基づくトータルソリューションとして、ラティスをはじめとするお客様に提供します。

【ラティスが富士通の300mmウェーハ新工場へ投資予定】

ラティスは富士通が2005年春に稼動開始を予定している300mmウェーハ新工場に投資を行う予定です。これにより、ラティスは富士通から長期にわたり300mmウェーハの安定した供給を受けることが可能になります。富士通は新工場建設とともに、ラティスをはじめとする有力顧客との最先端半導体製造受託事業を強化、拡大していきます。

【シナジー効果のあるパートナーシップ】

富士通 小野敏彦経営執行役常務のコメント

「FPGA製品は急成長しており、富士通の製造受託事業にとって理想的な製品です。今回のラティスとの合意は、当社の製造受託事業を拡大する絶好の機会です。富士通とラティスは数年にわたり、相互に有益な深い信頼関係で結ばれてきました。ラティスは先端プロセスと組み込みフラッシュメモリテクノロジーに強い製造パートナーを求めており、富士通は次世代FPGA製品の大量生産の機会を求めていました。両社のパートナーシップは必然的に生まれたと言えます」

ラティス サイラス ツイ会長兼CEOのコメント

「富士通は当社にとって素晴らしいパートナーであり、一般的なファンドリー市場では得られないプロセス技術を提供しています。ラティスがFPGA分野をリードするプログラマブル・ロジックの企業になるにつれ、富士通の量産実績のある製造技術と製造能力は非常に重要になります。ラティスのFPGA製品にとって、最先端技術の活用は必要不可欠で、富士通は常に技術の限界に挑戦する意思と能力を実績で示してきました」

【富士通のプロセス技術から生まれた新しい3つのFPGAファミリ】

富士通とラティスのパートナーシップにより、今年度3つの新しいFPGAファミリがラティスよりリリースされます。第一に、エンベデッドFPGA分野の「LatticeSC™ファミリ」です。このファミリは、最大1,000万システム・ゲート、及び10メガビットのSRAMを内蔵しています。さらに、エンベデッド・タイプの専用化された回路を内蔵しています。プロセス技術は90nm CMOS テクノロジーです。第二に、不揮発性FPGA分野の「LatticeXP™ ファミリ」です。このファミリでは、回路構成用のデータをFPGAチップに搭載されたフラッシュメモリに書き込みます。プロセス技術は130nm CMOSテクノロジーです。そして第三に、価格競争力のあるFPGA分野の「LatticeEC™ ファミリ」です。最適化されたFPGAとして広い応用範囲をカバーすることができます。同様にプロセス技術は130nm CMOSテクノロジーです。

【2004年秋に3つのFPGA製品出荷開始】

ラティス サイラス ツイ会長兼CEOのコメント

「この新しい製品ファミリは、2004年中頃に最初の製品が出荷され、さらに2004年中には予定された全製品が出荷されます。これらの新ファミリは3年から5年先までのFPGAに対するお客様の要求に応え、急成長するFPGA分野をターゲットにしています。ラティスは“インスタント・オン”テクノロジーやFPGAファミリによって市場参入してきました。今後は第二世代としてのFPGAがさらにお客様に使っていただけるものと期待しています。ラティスの新FPGAファミリは、フラッシュメモリやエンベデッド回路を内蔵しているのが特長です。そして、これらの特長ある製品をもってFPGAの市場がより拡大するものと確信しています。また、『LatticeEC™ ファミリ』は、低コストでシンプルな設計のFPGAへのお客様のご要求に対して、“的確に”お応えするものです」

【ラティスについて】

ラティスは最新論理設計ソリューションとして業界でもっとも広範囲のISP™プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、フィールド・プログラマブル・システム・チップ(FPSC)、及びその開発ツールの開発、設計、販売を行っています。販売は世界の販売代理店網を通して行われています。主たる顧客は通信、コンピュータ、周辺機器、放送機器、産業制御機器、医療機器、軍需・航空宇宙機器などです。

米国本社 会長兼CEO:サイラス ツイ(Cyrus Tsui)
日本法人代表取締役:ジョン チャールズ(John Charles)

ラティス米国本社所在地:
アメリカ合衆国オレゴン州ヒルスボロ市NEムーアコート5555番地

TEL:+1-503-268-8000
FAX:+1-503-268-8037

ウェブサイト:http://www.latticesemi.com

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

用語説明

(注1) FPGA製品:
製造後でも論理動作をプログラムすることができるLSIのことをプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device)という。回路規模や構成により FPGA(Field Programmable Gate Array)とCPLD(Complex Programmable Logic Device)に大別される。
(注2) Low-k:
比誘電率の低い層間絶縁膜。配線容量を小さくする効果があり、最先端テクノロジーで超高速動作を実現するために使用する。

関連リンク

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