[ PRESS RELEASE ] |
2004年3月17日
アイピーフレックス株式会社
富士通株式会社 |
ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ「DAP/DNA®-2」を受注開始
〜アイピーフレックスと富士通が世界で初めて製品化〜
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アイピーフレックス株式会社(以下、アイピーフレックス)と富士通株式会社(以下、富士通)は、チップ内の回路構成を瞬時に変更することで機能を切り替え可能な、ダイナミック・リコンフィギュラブル(動的再構成)・プロセッサ(注1)「DAP/DNA-2」(注2)を共同で製品化しました。複数の処理機能を実現するには、従来別々のチップが必要でしたが、本製品を利用することにより、1チップで可能となります。
両社は3月17日より受注を開始し、5月中旬よりサンプル品の出荷を開始する予定です。
本製品は、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサとして世界で初めて製品化されたものです。近年、さまざまな製品に柔軟に活用でき、開発サイクルの短縮を実現できるロジック半導体が求められており、そのようなニーズに対応する次世代ソリューションとして本製品を提供していきます。
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アイピーフレックスはDAP/DNA開発当初より、物理設計や製造などで富士通と協力関係を築いてきました。2002年12月には資本提携を結び、さらに強力な開発協業体制を確立しています。
富士通は昨年12月に、アイピーフレックスからダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの技術に関するテクノロジ・ライセンスを取得し、開発・製造・販売の戦略的パートナーとしての協力関係をより強固なものとしました。今後も、より高性能なダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの実用化をさらに推進していくとともに、SoC(System on a Chip)へのビジネス展開を図っていきます。
DAP/DNA-2は、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの技術を活用したソリューションの第一弾と位置付けられ、お客様の製品の開発期間の短縮、および開発費の削減を実現します。
【製品の主な特長】
DAP/DNA-2は、これまで試作段階であったDAP/DNAシリーズで初めて製品化されたモデルで、アイピーフレックスが論理設計を行い、富士通が物理設計、および製造を担当しました。
瞬時にデバイス内部の回路を再構成可能
DAP/DNA-2は、専用演算器(PE:Processing Element)を多数内蔵し、アプリケーションに応じて最適な回路を構成できるプロセッサです。専用演算器の構成は、システム構築時だけでなく、システムの動作中にもアプリケーションに合わせて瞬時(1クロック)に再構成できます。
DAP/DNA-2は、これらの専用演算器を2次元に配列することによる高速性と、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの技術による柔軟性を兼ね備えています。
搭載機器の開発期間の大幅な短縮と、開発コストの劇的な削減
従来は複数のチップが必要とされたいくつもの機能を、ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサの技術により、DAP/DNA-2では1チップで実現します。
また、統合開発環境であるDAP/DNA-FW IIを使用することにより、高級言語から直接DAP/DNA-2チップの開発を行うことができます。
これらにより設計生産性は向上し、開発期間を短縮でき、開発費を大幅に削減できます。
統合開発環境、DAP/DNA-FW IIもリリース
DAP/DNA-2に対応した統合開発環境、DAP/DNA-FW IIもあわせて本日より出荷を開始します。
DAP/DNA-FW IIは、DAP/DNA-2上のアプリケーション開発において、アルゴリズムデザインから実デバイス上での検証までの全開発プロセスをカバーする高機能なツールセットです。
今回より、新たにDNA Designer機能を加え、グラフィカルにアルゴリズムを構築することが可能となりました。また、高級言語のインタフェースを合わせ持つThe MathWorks社のMATLAB®/Simulink®に対応しています。これを利用することで、チップの開発が容易となり、設計生産性が格段に向上します。
【仕様】
DAP/DNA-2は、DAPと呼ばれる高性能RISCコアと、DNAと呼ばれる演算器(PE)の2次元マトリクスからなるデュアルコア・プロセッサです。
主な仕様は、以下のとおりです。
- 演算器を376個内蔵し、166MHzのクロックで動作。
- 大容量オンチップ・データメモリ合計576Kバイト。
- DNAコンフィギュレーション数は、4バンク(フォアグランド1バンク+バックグラウンド3バンク)。4バンク以上は外部メモリからロード可。
【販売価格、および出荷時期】
製品名 |
販売価格(税別) |
出荷時期 |
DAP/DNA-2 |
個別見積り |
5月中旬より(サンプル出荷) |
DAP/DNA-FW II |
350万円 |
3月17日より |
【受注目標】
2004年度内に、30億円の受注を目標としています。
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
用語説明
- (注1)ダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ:
- 動的にチップ内部の回路構成を切り換えることが可能なプロセッサ
- (注2)DAP/DNA:
- Digital Application Processor / Distributed Network Architecture
アイピーフレックス株式会社について
アイピーフレックス株式会社は、2000年3月に設立されたファブレス半導体企業で、動的再構成(ダイナミック・リコンフィギュラブル)可能な高性能・多機能プロセッサとその開発環境を提供しています。アイピーフレックスが開発した「DAP/DNAダイナミック・リコンフィギュラブル・プロセッサ」は、アプリケーションに最適な回路をオンデマンドで瞬時(1クロック)に構成できるプロセッサです。その性能は並列データ処理により従来のプロセッサに比べ、飛躍的に向上しました。また、Software to Silicon® コンセプトをベースにした開発環境は、C言語のような高級言語でのアルゴリズム記述やMATLAB®/Simulink®のようなグラフィック・インタフェースでのシステムデザインを直接プロセッサ上に実現することを可能とし、ソフトウェアとハードウェア間の壁をなくします。DAP/DNAの使用により、アプリケーションの開発生産性を飛躍的に向上させ、開発コストを劇的に削減することが可能です。
なお、IPFlex®、アイピーフレックス®、DAP/DNA®、Software to Silicon® はアイピーフレックス株式会社の登録商標です。その他記載の社名および商品名は、各社の登録または登録商標です。
関連リンク
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