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[ PRESS RELEASE ](製品・サービス)
2004-0039
2004年2月26日
富士通株式会社

メディア処理向けプロセッサ「FR-Vファミリ」に4製品を追加

〜「FR-Vメディア・ソリューション」の中核ハードウェアを拡充〜

当社は、VLIWアーキテクチャ(注1)を採用したメディア処理向けプロセッサ「FR-Vファミリ」において、「FR-Vプロセッサ」2製品、コンパニオン・チップ(注2)1製品、およびSoC(System on Chip)1製品を開発し、2月26日より販売活動を開始します。

当社が提供している、デジタルAV機器の組込みシステム向けソリューション「FR-Vメディア・ソリューション」の中核をなす「FR-Vファミリ」のラインアップを拡充したことで、お客様は、高度なメディア処理を要求されるデジタルAV機器から多機能プリンタなどのイメージング機器までの幅広い分野において、「FR-Vメディア・ソリューション」を利用していただくことが可能となります。

当社は、「FR-Vファミリ」を中核とする各種ハードウェア、ソフトウェア、および設計支援などのサービスを組み合わせて提供し、デジタルAV機器などの組込みシステムの短期開発を実現する「FR-Vメディア・ソリューション」を提供しています。

今回、「FR-Vファミリ」に、「FR-Vプロセッサ」2製品、コンパニオン・チップ1製品、およびSoC1製品を追加しました。これにより、全2シリーズ6製品(「FR400シリーズ」5製品、「FR550シリーズ」1製品)となります。


MB93405

新たに開発した4製品の特長は、以下のとおりです。

1. 幅広い分野のデジタルAV機器に最適な「FR400シリーズ」(3製品)
  • 「MB93405」:デジタルAV機器向け「FR-Vプロセッサ」

    2並列VLIWアーキテクチャを採用し、整数演算、メディア処理を2命令まで同時に実行できる普及版プロセッサコア「FR403」の上位製品として、新たに開発した「FR405」搭載のメディア処理向けプロセッサです。

    最大動作周波数を400メガヘルツに高速化するとともに、キャッシュメモリを4倍に増やしたことで処理性能が2倍に向上しました。これにより、QVGAサイズ(320×240ドット)のMPEG-4(注3)の録画では、「FR403」採用の従来品の場合、毎秒15フレーム(以下、fps)の処理でしたが、本製品では30fpsの処理が実現できます。

    また、VGAサイズ(640x480ドット)のMPEG-4エンコード、およびデコードが可能なため、IPテレビ電話機や高機能プロジェクタなどのデジタルAV機器に最適です。

  • 「MB93495」:デジタルAV機器向けコンパニオン・チップ

    「FR-Vプロセッサ」向けに最適化したコンパニオン・チップです。メインメモリをCPUと共有するUMA方式(注4)を採用し、XGAサイズ(1024×768ドット)の動画でも安定した画像出力を実現するなど、従来のコンパニオン・チップ(「MB93493」)の画像出力性能を強化しています。加えてαブレンディング(注5)機能を備えているため、高度な画像表示が可能です。

    また、各種のカード・インタフェース(メモリースティック、SDカード、PCカード)を内蔵しているため、お客様の製品にさまざまな付加価値を持たせることができます。

  • 「MB93423」:デジタルAV機器向けSoC

    「FR403」と、コンパニオン・チップ「MB93493」の持つビデオ、オーディオ、通信などの入出力機能をワンチップ化したSoCです。QVGAサイズのMPEG-4エンコード、およびデコード、MP3(注6)の再生など、さまざまな機能を小型パッケージ(13mm角)で実現しており、携帯メディアプレーヤなどのデジタルAV機器に最適です。

2. イメージング機器やアミューズメント機器に最適な「FR550シリーズ」(1製品)
  • 「MB93555」:高性能メディア処理向け「FR-Vプロセッサ」

    8命令まで同時に実行できる、世界最高レベルの並列命令処理が可能な8並列VLIWアーキテクチャを採用した最上位プロセッサコア「FR550」搭載の高性能メディア処理向けプロセッサです。整数演算やメディア処理に加え、浮動小数点演算(注7)も可能なため、高度な画像処理能力が求められる多機能プリンタなどのイメージング機器やアミューズメント機器に最適です。 なお、本製品は当社の「BioServer(バイオサーバ、注8)」(開発コード名)のCPUとして採用されています。

当社は今後、デジタルAV機器の短期開発を支援する「FR-Vソリューション・パッケージ(注9)」に「FR-Vファミリ」を活かし、高度なメディア処理が要求されるデジタルAV機器からイメージング機器までの幅広い分野でご利用いただける「FR-Vメディア・ソリューション」のさらなる充実を図っていきます。

【サンプル販売価格、および出荷時期】

製品名 サンプル販売価格(税別) 出荷時期
MB93405 4,000円 2月26日
MB93495 2,100円 2月26日
MB93423 3,000円 2月26日
MB93555 6,000円 2月26日

【販売目標】

2004年度に4製品合計で300万個。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

FR-Vファミリ図「FR-Vファミリ」体系図
[クリックすると拡大表示されます]

用語説明

(注1)VLIW (Very Long Instruction Word)アーキテクチャ:
命令長が長く、一つの命令で複数の処理を同時に実行できるプロセッサ・アーキテクチャ。
(注2)コンパニオン・チップ:
映像、音声などのメディア処理に必要な周辺入出力機能を持つ専用周辺チップ。
(注3)MPEG-4:
動画像符号化方式の一つで、圧縮率の高い動画像符号化が可能。
(注4)UMA (Unified Memory Architecture)方式:
イメージを格納するメモリ(フレームバッファ)をCPUのメインメモリの一部として確保する仕組み。
(注5)αブレンディング:
複数の映像の透明度を変化させて画像を合成すること。
(注6)MP3:
音声データの圧縮技術の一つ。
(注7)浮動小数点演算:
コンピュータの計算方法の一つで、数を仮数部と指数部の2つに分け、これらを一組にして計算する。科学技術計算に多く利用される。
(注8)BioServer:
当社と株式会社富士通研究所(本社:神奈川県川崎市、社長:藤崎道雄)が共同開発したゲノム創薬研究向け専用超並列シミュレーションサーバ。バイオ・ケミカル研究支援ソフトウェアと、各種ハードウェア、およびサービスからなる「ゲノム創薬研究ソリューション」の中核システムとなる。
(注9)FR-Vソリューション・パッケージ:
「FR-Vメディア・ソリューション」のパッケージ製品。応用分野ごとのリファレンスアプリケーション、ミドルウェア、デバイスドライバなどのソフトウェアパッケージと、「FR-Vファミリ」を搭載したリファレンスボードなどで構成され、デジタルAV機器などのアプリケーション製品の短期開発を支援する。

関連リンク

  • 高解像度画像データを表示MB93405 (JPEG: 99KB)
  • 関連資料:主な仕様 (PDF: 10KB)

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