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世界初!導電性ポリマーフィルムを用いたタッチパネルを開発
今回開発した技術は、携帯電話・PDA・ペン入力PCなどの携帯情報端末への適用のみならず、従来、コスト面からタッチパネルが用いられなかった分野への適用も可能とし、ユビキタス時代に向けた新たな市場を拓くものです。 【開発の背景】携帯電話やPDA、ペン入力PCなどの携帯情報端末の普及に伴い、これらの装置にダイレクトに情報を入力できるタッチパネルの需要が高まっています。タッチパネルは、キーボードやマウスを使うことなく、直感的で優れた入力インタフェースを実現するものです。 【課題】現在、PDAやペン入力PCのタッチパネルには、主に抵抗膜方式が用いられており、その透明電極フィルムにはITO膜が用いられています。しかし、ITO膜は、柔軟な樹脂フィルム上に、もろいセラミックスが薄膜状に形成されるため、入力動作の繰り返しによって微小な割れが生じ、特性が劣化するという問題点がありました。また、ITO膜の製造は高価な真空プロセス装置を使用するため、低コスト化が困難でした。 【開発した技術】今回開発したのは、樹脂フィルムと同様に柔軟な有機化合物である導電性ポリマーを、タッチパネル用の透明電極フィルムとして利用するための技術です。低い抵抗値を持つ導電性ポリマーを、透明電極フィルムとして樹脂フィルム上にナノメートルレベルで均一に形成することで、世界で初めて、導電性ポリマーのタッチパネルへの適用を可能にしました。 開発した技術の特長は、以下のとおりです
【効果】今回開発したタッチパネルで耐久性に関する試験をおこなったところ、ペン入力試験における20万回以上の繰り返しに対しても、構造劣化やこれに起因する抵抗上昇などを生じませんでした。これは樹脂フィルム上の導電性ポリマー薄膜の柔軟性によるもので、従来のITO膜の性能に比べて10倍以上の耐久性であり、実用レベルでは半永久的といえる値です。 また、今回開発した導電性ポリマー形成方式は、ロールコーター(注6)を用いて大きな面積にわたり一括して塗布形成が可能です。この方法は、生産性に優れ、ITO膜に比べ透明電極フィルムの製造コストを2分の1以下に低減できます。 量産性については、実際の製造工程を用いて実用化試験を実施し、高い適合性があることを確認しています。 【今後】今後、富士通コンポーネントにおいてタッチパネルの量産技術を確立し、早期の製品化を目指します。また、より高い透明性と低コストのパネル作製技術の開発を進めるとともに、ユビキタス時代の新しいタッチパネル応用に向けた技術開発を進めていきます。 以上 用語説明
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