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[ PRESS RELEASE ](環境)
2003-0219
2003年12月10日
富士通株式会社
株式会社富士通研究所

世界初、植物系素材を活用した筐体技術を開発

〜植物系素材の用途拡大により、「石油資源の消費削減」を促進〜

富士通株式会社と株式会社富士通研究所(注1)は、環境への負荷が少ない植物系素材をノートパソコンの筐体に採用するために、難燃性の問題を解決した「植物性樹脂筐体の技術」を世界で初めて開発しました。今後、本技術を当社のノートパソコンの筐体部品に順次、適用拡大していきます。

近年、世界的に家電品やパソコン等の電子機器の環境配慮が求められるようになり、日本国内でも、グリーン購入法(注2)、改正リサイクル法(注3)、PRTR法(注4)等、環境関連法規の整備がなされています。このためマグネシウム合金やプラスチックで製造されているノートパソコンの筐体についても、そのリサイクルシステムの構築が積極的に進められています。

また、資源に限りがある石油の代替材料として、地球環境への負荷が小さい植物系素材のプラスチックの活用に関心が高まっています。

当社では、2002年6月に、トウモロコシ等の植物を原料とするポリ乳酸(注5)系組成の調整を行い最適化した植物系素材をノートパソコンの筐体小部品に採用する技術を世界で初めて開発し、ノートパソコン「FMV-BIBLO NB」に採用しました。しかし、植物系素材を筐体に適用し、用途を拡大していくためには、難燃性、強度、耐熱性が課題になっていました。

今回開発した技術は、トウモロコシなどの植物を原料とするポリ乳酸を主成分とし、ノートパソコンの筐体に必須となる難燃性と、ABS樹脂(注6)並みの強度や耐熱性を合わせもっています。これまでは小部品にしか使用できませんでしたが、難燃性の実現により、筐体などの大型部品にも適用できるようになります。今後さらに研究を重ね、2004年度から適用拡大を図ってまいります。

また、本技術を利用した筐体は、筐体製造時に必要なエネルギー消費量が従来の石油系樹脂と比べて約40%削減できるため、環境負荷の低減に貢献します。

本成果については「エコプロダクツ2003」(12月11日〜13日、東京ビックサイト)において展示発表します。

以上

用語説明

(注1)株式会社富士通研究所:
本社:川崎市、代表取締役社長:藤崎道雄
(注2)グリーン購入法:
国の機関や都道府県・市町村などの地方公共団体、事業者、国民、製造メーカのそれぞれが、環境負荷の小さい環境物品などの調達・購入を推進することで、持続可能な社会の構築を目指すこと目的とした法律。2001年4月より施行。
(注3)改正リサイクル法:
循環型経済システム構築のため、(1)事業者による製品の回収・リサイクルの義務付け、(2)製品の省資源化・長寿命化による廃棄物の発生抑制対策、(3)回収した製品の部品の再利用対策を推進する法律。2001年4月より施行。
(注4)PRTR法:
企業などが化学物質の排出量および廃棄物としての移動量を行政に報告し、それを公表することにより化学物質・環境汚染物質による環境リスクの削減を図ることを目的とした法律。2000年3月より施行。
(注5)ポリ乳酸(Poly Lactic Acid):
トウモロコシやジャガイモ等のデンプンから得られる乳酸を原料にした植物由来の樹脂。
(注6)ABS樹脂:
ACRYLONITRILE(アクロル二トリル)、BUTADIENE(ブタジエン)、STYRENE(スチレン)の3種類からなる共重合体であり、最もパソコンの筐体に使用されるエンジニアリングプラスチック。

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