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インターネット上の不正利用画像を検出する技術を開発
今回開発した技術により、企業のロゴマーク、キャラクタ、アイドルの写真などの画像の権利が侵害されるのを防ぐことができます。 なお、本技術は、現在、東京国際展示場で開催中の「第17回新聞製作技術展(JANPS2003)」に出展しています。また、12月3日〜4日にマイドームおおさかで開催される「富士通ソリューションフォーラム」でも公開します。 【開発の背景】近年、アイドルの写真集をインターネット上に無断公開してサイト運営者が逮捕されたり、個人がTV番組をデジタル録画して、出演していたアイドルの画像をインターネット上に無断で公開する行為などが問題となっています。また、企業のロゴマークやキャラクタなどの画像がインターネット上で不正利用されることにより、企業のブランドイメージが損なわれたり、知的財産権が侵害される危険性も増えてきています。インターネットを利用している約半数のユーザが不正利用サイトに遭遇した経験があり、不正利用の多くが画像であるという報告もあります。そこで、インターネット上の画像の不正利用を防ぐための技術が重要となってきています。 【課題】画像の不正利用を防ぐ方法として、画像の暗号化などにより特定のユーザだけに利用を制限する方法や、管理IDを予め画像ファイル内に埋め込んでおくことで不正利用をチェックする方法があります。これらの技術は、オリジナル画像の暗号化や管理IDの埋め込みなどの事前処理が必要です。そのため、事前処理が施された画像に対しては有効であるものの、そうでない画像(例えば既に公開済みの画像)の不正利用に対応することができないという問題がありました。 【開発した技術】今回開発したのは、画像そのものから画像の内容を表す画像特徴(*2)を抽出し、その画像特徴を利用してインターネット上の不正利用画像を検出する技術です。 以下に本技術を利用した検出処理の流れを記します。(図1)(1)顧客から送付されたオリジナル画像を、(2)オペレータが登録します。(3)収集した画像の中からオリジナル画像と類似した画像が検索されます。(4)検索された画像は仮想三次元空間に分類配置され、オペレータは画像を閲覧したり、配置を変更することで、さまざまな観点から画像を絞込むことができます。(5)画像が掲載されていたWebページを表示します。
開発した技術の特長は、以下のとおりです。
【効果】図2のオリジナル画像に対して、図3は類似画像検索で検索された画像を仮想三次元空間に配置した例です。左上から横方向にオリジナル画像と色に関する画像特徴が似ている順に並べています。 図4は色に関する特徴が似ている画像同士が近くに集まるように配置した例です。オリジナル画像を特徴付けている青などの色に注目して絞り込めます。図5はキーワード「キティ」で絞り込んだ例です.Webページから抽出した画像に関連するテキストに、「キティ」が含まれている画像は手前に配置されているので大きく表示します。 インターネット上の実在サイトを対象とした実験では、個人のページ上に無断掲載された有名キャラクタの複製画像や、アダルトサイト上に無断掲載された人気アイドル歌手のCDジャケットの一部を切り取った改変画像を検出することができました。 【今後】本技術の早期実用化を目指し、マルチメディア検索サービスへの適用やコンテンツホルダ向けの商用デジタル素材画像の利用傾向調査システムなど、幅広い応用に向けた検討と開発を進めていきます。
以上 用語説明
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