[ PRESS RELEASE ] |
2003-0143
2003年7月22日
富士通株式会社 |
視覚障害者の方にとっての「ホームページの読みやすさ」を 診断するソフトウェアを無償提供開始
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当社は、ホームページが視覚障害者の方にとって読みやすいかどうかを診断するソフトウェア「WebInspector(ウェブインスペクタ) 2.0」を開発し、7月22日よりホームページ上にて公開し、無償でのダウンロードにてご提供いたします。
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これは2002年6月に当社が、インターネットを「誰でも」が容易に利用できるように策定した「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針(注1)」に基づくものです。
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ITの普及により「いつでも、どこでも」情報をやりとりできる環境が整いつつあります。「誰でも」がこの環境を容易に利用できるよう、製品やサービスについてのアクセシビリティ(障害者、高齢者等、様々な人々に利用しやすくしていく考え方、および利用しやすさの度合い)が求められています。本年7月2日に公表された政府の「e-Japan重点計画-2003(案)」においても、行政情報提供サービスにおけるアクセシビリティの確保が課題に挙げられ、企業にもユニバーサルデザイン(注2)への取組みが求められています。
当社は、「みんなが、IT社会に参加できること」を目標に、従来よりユニバーサルデザインへの取組みを実践し、アクセシビリティの高い製品を開発、提供してまいりました(注3)。インターネットについては、2002年6月に「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針」を策定いたしました。同指針は、ホームページ上の情報を、身体に障害のある方や高齢者の方にとってもアクセシビリティの高いものとするために必要な項目を集めたものであり、富士通グループのホームページに適用するとともに、多くの企業や団体に参照していただいております。
このたび、同指針に従ってホームページを効率的に作成できるよう、ホームページのアクセシビリティを診断するソフトウェア「WebInspector 2.0」を開発いたしました。
本ソフトウェアは、同指針が示す49のチェック項目のうち、特に効果が高い19項目を、簡単な操作により診断し、具体的な修正内容とその箇所を表示します。診断項目の中でも、文字色と背景色の組み合わせが、白内障者や色弱者の方にとっても読みやすいか否かを診断する機能は、ウェブ・アクセシビリティ診断ソフトとしては業界で初めてのものです。また、現状の音声ブラウザへの対応なども効率良く診断します。
当社は、本ソフトウェアをできるだけ多くの方にご利用いただき、ホームページのアクセシビリティ向上に役立つよう、当社の公開ホームページより無償ダウンロードにて提供いたします。本ソフトウェアの提供を通じて、当社はユニバーサルデザインの浸透を推進してまいります。
【本製品の特長】
- 白内障者や色弱者の方に読みやすい文字色の診断
本ソフトウェアは、白内障者や色弱者の視点から、文字色の読みやすさを診断します。国内に白内障者は900万人、色弱者は300万人と推測されており、インターネットからの情報収集には文字の認識のしやすさが欠かせません。
- ColorSelector機能
ColorSelector機能は、カラーパレットで指定した背景色と文字色が、アクセシブルな色の組合せであるかを診断します。ウェブデザイナが、色を選択する際に有効な機能です。
- 効率良く大量のHTMLファイルの診断が可能
千ページを超えるような大量のHTMLファイルで構成されているサイトも少なくありません。本ソフトウェアは、大量のHTMLファイルも一気に診断することができます。
【動作条件】
[Windowsでご使用の場合] |
Microsoft Windows 98 (Second Edition を含む) | Windows Me |
Windows NT 4.0 (Service Pack 5 以降を適用) | Windows XP Home |
Windows 2000 (Service Pack 2 以降を適用) | Windows XP Professional |
[Macintoshでご使用の場合] |
Mac OS X (version 10.1.3以降) |
【用語説明】
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- 注1 「富士通ウェブ・アクセシビリティ指針」の詳細については、下記をご参照ください。
- http://jp.fujitsu.com/webaccessibility/
- 注2 ユニバーサルデザイン
- 年齢や身体的条件に関わらず誰でも使えることを最初から想定して、製品やサービス、空間をデザインすること。
- 注3 富士通グループが開発、提供してきたアクセシビリティの高い製品例
- FACT-V(1998年)
現金自動取引装置。車椅子でもアクセスしやすい自然なカーブ、目の不自由なお客様も操作しやすいハンドセットが特長。
- らくらくホン(2001年9月「ムーバF671i」、2002年9月「ムーバF671iS」)
大きな文字やボタン、見やすいメニュー表示等、使い易さに配慮した携帯電話。
- らくらくメール(2002年11月)
知的障害や肢体不自由障害者へのアクセシビリティを配慮した電子メールソフト。
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以上
関連リンク
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。

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