当社は、富士通ヴィエルエスアイ株式会社(*1)と共同で、携帯電話やPDAなどのモバイル機器のカメラモジュール向け画像処理LSI「Millennia-2Mobile(ミレニアツーモバイル)」シリーズ2製品を開発し、7月16日より販売開始します。 本製品を使用することで、お客様は、カメラ付きモバイル機器の画像処理を、高速かつ低消費電力で実現できます。

カメラ付き携帯電話の普及にともない、携帯機器に搭載されるカメラにデジタルスチルカメラと同等の高い機能が求められています。このため当社は、デジタルスチルカメラ向け画像処理用LSIで、定評と実績のある当社独自のアーキテクチャを使用した「Millennia」シリーズに、モバイル機器向け「Millennia-2Mobile」(「MB91188」、「MB91189」)を新たに加えました。 本製品は、画像処理機能をソフトウェアではなくハードウェアに搭載する「Millennia」シリーズの特徴を活かしています。モバイル機器のカメラ向けに画像処理機能を特化させることで、高速化、低消費電力化を実現しています。

MB91189

【販売目標】

200万個／月(2製品合計)

【本製品の主な特長】

1. デジタルスチルカメラで実績のある独自アーキテクチャ採用
   • 画像処理専用のハードウェアを搭載しているので、ソフトウェア処理に比べて高速、低消費電力で処理できます。
   • 色処理部には、自由度の高い当社独自のアルゴリズムを用いています。細部にわたってさまざまなパターンの設定ができ、お客様の求めるこだわりの画像を柔軟に実現できます。
2. 携帯機器に特化したシステム
   • スレーブインタフェースを搭載しており、メインCPUの画像処理デバイスとして本製品をバス接続することにより、メインCPUの消費電力をおさえることができます。

【本製品の主な仕様】

	「MB91188」	「MB91189」
プロセステクノロジ	0.18マイクロメートル CMOSプロセス
電源電圧	内部：1.8V±0.15V 周辺I/O：2.8V±0.2V
入力クロック	10〜20MHz (内部PLL(*2) 逓倍)
FRコア 動作クロック(最大)	62.5MHz
画像処理部(最大)	31.25MHz
画像処理機能	画像前処理(*3)、Knee/Deknee処理(*4)、γ補正(*5)、欠陥画素補正(*6)、 JPEGエンコーダ/デコーダ(*7)、AE,AWB,AF処理(*8)
インタフェース	スレーブ型接続、YUV(*9)
SDカードインタフェース	有	無
パッケージ	FBGA-240ピン

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

(*1)

本社：愛知県春日井市、社長：武田 宏史

(*2)

PLL(Phase Locked Loop)：入力する基準周波数を整数倍し、内部周波数とする回路です。

(*3)

画像前処理：後の色処理で使用する、取り込んだ画像に対する評価値を、前もって算出します。

(*4)

Knee/Deknee処理：CCDによって取り込んだ多ビットのデータを圧縮し、色処理時の負担を軽減し、のちに復元する処理です。

(*5)

γ補正：色彩を鮮やかに出すため、入力値を理想の出力値に近づける機能です。

(*6)

欠陥画素補正：CCDの欠陥画素を、周りの色から補正する機能です。

(*7)

JPEGエンコーダ/デコーダ：取り込んだ画像に対するJPEG形式への圧縮、伸張をおこなう機能です。

(*8)

AE(Automatic Exposure)：自動で露光時間を決定する機能です。

AWB(Auto White Balance)：自動でホワイトバランスを決定する機能です。

AF(Auto Focus)：自動でフォーカスを合わせる機能です。

(*9)

YUV(Y-signal U-signal V-signal)：カラーテレビなどの発光情報の一つで、輝度情報(Y)と二つの色情報(U、V)で表わします。画像を圧縮する場合にもよく利用されます。

以上

関連リンク

• 富士通ヴィエルエスアイ株式会社ホームページ：http://edevice.fujitsu.com/fvd/
• 富士通電子デバイス製品ホームページ：http://edevice.fujitsu.com/jp/

• 製品写真 JPEG 37KB

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