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光波長を自由に扱える小型・安価な光メトロ・アクセスシステムを開発富士通株式会社と株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)は、柔軟な都市内光ネットワークが構築できる小型で安価なフォトニックゲートウェイとそれを用いた光メトロ・アクセスシステムを開発いたしました。 開発した光メトロ・アクセスシステムを用いると、光波長多重伝送(WDM)において、光波長単位の帯域をユーザ要求に応じて自在に変更して提供することや、光波長を用いたVPN(*1)等、さまざまな波長サービスが可能になると期待されます。 なお、本技術は、2003年1月22日から24日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されるファイバオプティクスEXPO(FOE2003)において展示する予定です。 【開発の背景】近年、企業ネットワーク向けのギガビット・イーサネットや10ギガビット・イーサネットを用いた広帯域専用線サービスが開始されています。一方、家庭においてもADSLやFTTHなどの高速インターネット環境が整備されつつあり、都市内通信網(メトロ・ネットワーク)のデータ転送容量は急拡大しています。 この都市内通信網の伝送容量を拡大する技術として、1本の光ファイバに波長の異なる複数の光信号を多重して伝送する波長多重伝送が注目されています。WDM伝送システムは、波長の数に比例した伝送容量の増大が可能であり、これまでは都市間を接続する幹線系の通信網への導入が中心でしたが、最近は、都市内通信網への導入も開始されました。 都市内通信網は、サービス内容の変更やネットワークの移設、増設などによるデータ転送需要の変動が都市間通信網などの幹線網に比べて非常に大きいため、接続経路を柔軟に変更させる必要があります。 しかし、従来の都市内通信網向けWDMシステムでは、各地点を結ぶ光波長の接続を変更する場合、人手による設定変更が必要で、短期的なデータ転送需要に応じて、都市内通信網を柔軟かつ有効に活用することはできませんでした。 【開発した技術】今回、「AOTF型波長可変光フィルタ(*2)」という新しい技術を開発し、ユーザ要求に応じて各地点間の通信接続を光波長単位で迅速、柔軟に設定可能な光メトロ・アクセスシステムを開発いたしました。開発したシステムの特長は以下の通りです。
今回開発した光メトロ・アクセスシステムを用いると、遠隔操作により、任意の拠点間の通信接続を設定できるので、ネットワークの維持管理の簡易化、運用コストの低減が可能となります。さらに、大容量データ転送を行うIDC(インターネットデータセンター)やCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)などを活用したコンテンツ配信、データストレージ等、さまざまなサービスもネットワーク内の光波長資源を効率的に利用できます。また、光波長を時間単位で貸し出すなど、光波長を有効に利用した新規サービスの提供も可能となります。 今後は、都市内通信網の市場動向に合わせて2004年ごろの製品化を進める予定です。 なお、本研究の一部は、通信・放送機構(TAO)の「フォトニックネットワークに関する光アクセス網高速広帯域通信技術の研究開発」の委託契約に基づいて実施したものです。 図1 光メトロ・アクセスシステムの構成 【用語解説】以 上 関連リンク
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