[ PRESS RELEASE ] |
2002-0227
平成14年9月30日
富士通株式会社 |
No.169 |
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ブロードバンド時代の企業ネットワークを支える
IPアクセスルータ「GeoStream Si-Rシリーズ」ラインアップ強化
〜企業のブロードバンドネットワーク構築に最適な高機能・高性能・低価格ルータ〜
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Si-R170 | Si-R330 |
当社は、企業のブロードバンドネットワーク構築に最適なIPアクセスルータ「GeoStream(ジオストリーム) Si-R170」と「GeoStream Si-R330」を、9月30日より販売開始し、「GeoStream Si-Rシリーズ」のラインアップを強化いたします。
近年、ブロードバンドネットワークサービスの急激な低価格化と普及に伴い、企業のネットワークにおいて、専用線や公衆フレームリレーサービスを利用するだけでなく、ADSLをはじめとするより高速かつ低コストなブロードバンドネットワークを利用するニーズが高まっています。
こうしたニーズに応えるため、当社は、平成13年4月より「GeoStream Si-Rシリーズ」4機種を順次発売し、企業のネットワークを構築するためのIPアクセスルータとして提供しています。
今回、販売を開始する「GeoStream Si-R170」は、オープンな環境であるインターネットを利用しながら、企業のネットワーク構築に必須であるセキュリティや信頼性を十分に確保しています。ますます高速化するADSL、光アクセス回線等のブロードバンドネットワークを、十分活用するように、性能を強化した新ルータです。
加えて、「GeoStream Si-R330」は、「GeoStream Si-R170」の機能に加え、拡張スロットを標準装備することでADSL、光アクセスだけでなく、ATM回線、専用線等あらゆる回線サービスに対応します。
今後も当社は、企業のネットワークを構築するための最新のネットワークサービスを提供し、当社のネットワークサービスをより良いものとするために、ネットワーク製品の機能拡充、高速・高性能化、高信頼化を推進してまいります。
【税別標準価格】
「GeoStream Si-R170」:12万8,000円
(10/100BASE-TX:2ポート標準装備)
「GeoStream Si-R330」:70万円
(10/100BASE-TX:4ポート、拡張スロット:2スロット標準装備)
【出荷時期】
「GeoStream Si-R170」:2002年11月29日より
「GeoStream Si-R330」:2002年10月21日より
【販売目標】
販売開始後、1年間で「GeoStream Si-Rシリーズ」トータルで5万台
【「GeoStream Si-R330」「GeoStream Si-R170」の特長】
- 1. 低コストでインターネットVPN(*1)を実現
- インターネットを利用してVPNを構築する際に、インターネットサービスプロバイダからグローバルIPアドレスを動的に割り当てられる契約においても暗号化処理が可能となる、IPsec(*2)アグレッシブモード(*3)にも対応しています。これによって、より低コストでのVPN構築を実現するとともに、新しい接続拠点を追加する際に大きな問題となっていたネットワーク構成変更に伴い発生する管理コストを大幅に低減することもできます。
- 2. 信頼性の高いネットワークの構築を実現
- 複数のルータを並列に接続し1台の仮想ルータとして運用するためのVRRP(*4)に対応しています。機器の二重化と通信経路の二重化を同時に実現し、通信経路などの障害が発生してもバックアップが可能な、より信頼性の高いネットワークの構築を実現します。
- 3. 100Mbpsフルワイヤ性能で高速アクセス
- 最大100Mbpsの高速スループットを実現します。高速な光アクセス回線にも対応できるので、将来の回線変更(速度増強)の際にも安心して継続利用できます。
- 4. ハードアクセラレータによる暗号化で高速VPN通信を実現
- VPN構築の際にCPU高負荷による速度低下を解決するために専用のハードアクセラレータを搭載しました。これによって、IPsec(3DES)利用時のスループットとして最大20Mbps(「GeoStream Si-R170」の場合)の高速通信を実現します。
- 5. QoS(*5)サポート
- イーサネットシェーピング(*6)機能に対応しているので、中継ネットワーク上でのデータ破棄を軽減することができます。また、WFQ(*7)による帯域制御機能、TOS(*8)制御機能、IPヘッダ圧縮機能にも対応しているので、VoIP通信を始めとするリアルタイム性の確保が求められる通信にも安心して適用できます。
- 6. IPv6(*9)を標準搭載
- IPv6/IPv4 Dual stackを実装し、IPv6のパケットとIPv4のパケットを同時にルーティングすることができます。また、IPv6 over IPv4 tunnelの技術に対応しており、IPv4のネットワークを介してIPv6のパケットをルーティングすることも可能であり、既存のIPv4ネットワークを活用しながらIPv6ネットワークへの移行を容易にします。
- 7. モジュール拡張型で多品種の回線をサポート「GeoStream Si-R330」
- WANインタフェースとして、10/100BASE-TXポートを標準装備している他に、ATM(25Mbps)、PRI(1.5Mbps)、BRI、100BASE-FX(SM)用のインタフェースモジュールをオプションで装備が可能です。
【ホームページ】
http://fenics.fujitsu.com/products/sir/
【用語説明】
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- *1:VPN
- Virtual Private Networkの略で、インターネットなど公共のネットワークを使用しながら、拠点間を専用線接続した場合と同等のセキュリティを確保し、安全な通信を実現する技術です。
- *2:IPsec
- IP Security Architectureの略で、データを暗号化することで通信のセキュリティを確保する規格です。暗号化する際、暗号および認証の鍵の自動交換方式であるIKE(Internet Key Exchange)など様々な規格から構成されています。
- *3:アグレッシブモード
- IKEでの鍵交換におけるモードの1つです。相手を識別する方法として装置固有のIDを使用するため、発信側のIPアドレスが不定でも使用できることが大きな特長になります。なお、着信側は固定IPアドレスでの運用が必要になります。
- *4:VRRP
- Virtual Router Redundancy Protocolの略で、ルータの多重化を行うためのプロトコルです。同一ネットワークに複数のルータを設置し、通常はそのうちの1台が通信を行うが、通常運用しているルータが何らかの要因で通信不可になった場合には別のルータが自動的に通信を引き継ぐ仕組みです。
設置している複数のルータに通信を振り分けることもできるので、負荷分散の機能を実現することも可能です。
- *5:QoS
- Quality Of Serviceの略で、サービスの品質を意味します。ネットワーク上でのQoSとは、サービス利用者が期待したとおりの回線速度やアプリケーションの使い勝手を実現することを指します。通信の目的に応じて最適な帯域を割り当てることによって、通信負荷に左右されず一定のスループットを実現する技術です。
- *6:イーサネットシェーピング
- イーサネット上の通信における送信するデータを一定量に制限する技術です。回線上に許容量を超えたデータを流して破棄されてしまうことを避けることができるので、効率的な通信を実現可能になります。
- *7:WFQ
- Weighted Fair Queuingの略で、QoSの一部として送信データの宛先IPアドレスやポート番号を設定した条件で帯域を割当てることによって、特定の相手やアプリケーションのデータを優先的に送信する技術です。
- *8:TOS制御
- TOSはType Of Serviceの略で、IPヘッダのサービス指定領域の値を用いて、データの種類を特定し優先制御などを実現する技術です。
- *9:IPv6
- Internet Protocol Version 6の略で、インターネット上のグローバルアドレス不足を解消するために策定されたプロトコルです。アドレス空間の拡大のほかに、セキュリティ機能の追加、優先度に応じたデータの送信などの改良を施した次世代インターネットプロトコルになります。
【商標について】
- 記載されている会社名および製品名等は、各社の商標または登録商標です。
以 上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
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