[ PRESS RELEASE ] |
2002-222
平成14年9月25日
富士通株式会社 |
MPEG-2準拠
デジタルAV機器向けコーデックLSI 2製品を新発売
当社はこのほど、株式会社富士通研究所(社長:藤崎道雄、本社:川崎市)と共同で、MPEG-2(*1)に準拠したデジタルAV機器向けコーデックLSI2品種「MB86392」「MB86394」を開発し、9月25日より販売、サンプル出荷を開始いたします。
本製品は、音声データや画像データを符号化するエンコーダ機能と符号化されたデータを元に戻すデコーダ機能を統合したコーデックLSIです。小型パッケージ・低消費電力版の「MB86392」はデジタルビデオカメラなどの携帯AV機器への搭載に、「MB86394」はDVDレコーダなど高機能型の据え置きAV機器への搭載に最適です。
近年、DVDレコーダやハードディスクレコーダなどのデジタルAV機器において、高画質かつ高音質でデジタル圧縮伸張するMPEG-2技術が採用されております。また今後、家庭用テレビやビデオカメラ等のアナログ映像もデジタル記録することを可能とするデジタル録画機器の市場拡大が予想されております。
従来、デジタルAV機器においては、エンコーダとデコーダが個別LSIで構成されていましたが、1つに統合した本製品を使用することで、お客様における部品およびチップセットコストの削減が図れます。
本製品の主な特長は以下のとおりです。
- 「MB86392」は、業界初の音声・画像対応メモリ搭載型MPEG-2 AVコーデックLSIで、64メガビットのFCRAMをSiP(*2)技術により同一パッケージ内に搭載しています。携帯AV機器向けに省スペース(サイズ:16×16mm)、低消費電力(標準800mW)を実現しています。
- 「MB86394」は、外付けメモリを最大512メガビットまで拡張することができるため汎用性が高く、さまざまなMPEG機器へ搭載可能なMPEGコーデックLSIです。
- 両製品共に、ファームウェアダウンロード方式を採用しており、対応するファームウェアを変更することでMPEG-1/2の他に、MPEG-4や、MPEG-AAC(*3)、MP3(*4)などのさまざまなオーディオフォーマットへの対応が可能です。
当社は、さらなる微細化や省電力化を図るとともに、各種インターフェースなどの周辺回路の高集積化をおこない、お客様のアプリケーションに最適なMPEG関連システムLSIのラインナップを拡充していきます。
【サンプル出荷時期】
平成14年9月25日より
【税別サンプル価格】
MB86392 : 6,000円
MB86394 : 4,000円
【販売目標】
20万個/月 (2品種合計)
【「MB86392」「MB86394」の主な仕様】
-
<製品型格> | 「MB86392」 | 「MB86394」 |
・プロセステクノロジー | : | 0.18マイクロメートル | : | 0.18マイクロメートル |
・電源電圧(標準) | : | I/O部;2.5V 内部;1.8V | : | I/O部;3.3V 内部;1.8V |
・消費電力 | : | 800mW (FCRAM含む) | : | 800mW (外部メモリ含まず) |
・パッケージ | : | BGA(*5)-288ボール | : | QFP(*6)-304ピン |
【用語説明】
-
- *1 MPEG-2 (Moving Picture Expert Group 2):
- 音声および映像のデータ圧縮方式の国際標準規格です。DVDプレイヤーやBSデジタル放送で採用されています。
- *2 SiP (System in Package):
- 複数のチップを単一パッケージに搭載し、システムを構築したパッケージです。
- *3 MPEG-AAC(MPEG Advanced Audio Coding):
- 映像圧縮規格MPEG-2またはMPEG-4で使われる音声圧縮方式です。
- *4 MP3(MPEG Audio Layer-3):
- 映像圧縮規格MPEG-1で使われる音声圧縮方式です。
- *5 BGA(Ball Grid Array):
- 表面実装型パッケージの一種で、パッケージの底面にリード(半田ボール)を格子状かつ定間隔に配置したパッケージです。
- *6 QFP(Quad Flat Package):
- 表面実装型パッケージの一種で、リードがパッケージの4側面から取り出されるパッケージです。
【商標】
- FCRAMは、富士通株式会社の登録商標です。
- その他の商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以 上
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。
|