第三世代携帯電話向け
世界最大メモリ容量の4チップスタック型MCPを発売
〜フラッシュメモリ2チップとモバイルFCRAM、およびSRAMをワンパッケージ化 〜
当社はこのたび、64メガビット(以下、Mb)NOR型デュアル・オペレーション・フラッシュメモリ 2チップと、非同期SRAMインタフェース採用の32MbモバイルFCRAMR (*1)、および、8Mb SRAMを搭載し、MCPとしては世界最大メモリ容量の4チップスタック(積層)型MCP(マルチ・チップ・パッケージ)「MB84VZ064A」を開発し、12月6日より販売を開始いたします。
本製品は、従来2つのMCPで構成していたメモリ部分を4チップスタック型MCPにワンパッケージ化 (PBGA *2 -103ボール) したことにより、従来製品 (*3)に比べ、実装面積を約63%削減し、小型化(10.0×9.0×1.4mm)を実現いたしました。
近年、携帯電話端末に代表されるモバイル機器は高性能化と小型化の一途を辿っています。2001年10月より、第3世代移動通信システムの携帯電話端末が発売されるなど、携帯電話の機能向上と、伝送速度の高速化が図られています。これらにより、使用されるMCPのメモリには、より大容量・高速・小型・低消費電力化が求められております。
本製品は、プログラム格納、およびデータ保存用に、0.17μmプロセステクノロジを採用した64Mb NOR型デュアル・オペレーション・フラッシュメモリを2チップ搭載しております。
本フラッシュメモリは、従来のNOR型フラッシュメモリと比較して、セクタ消去時間を0.2秒
に短縮(従来品1秒)、アクセススピードも70ナノ秒(以下、ns,従来品 80ns)と、電気的特性を大幅に向上させました。
また、データ一時保存用として用いるRAMには、最新の32MbモバイルFCRAM(第二世代品 *4)と、8Mb SRAMが搭載されております。32MbモバイルFCRAM(第二世代品)は、当社独自開発の高速・低消費電力メモリで、既存のMCPに搭載されている32MbモバイルFCRAM(第一世代品 *4)に比べて動作電流を25ミリアンペア(以下、mA)(第一世代品30mA)に削減、アクセススピードも70ns(第一世代品85ns)に向上させました。
当社は、今後もお客様のご要望にお応えするため、ブロードバンド・インターネットの時代に最適な多機能化、高機能化、さらなる大容量化などを実現した製品をいち早く開発し、提供してまいります。
【サンプル価格】 | 9,000円(税別) |
【サンプル出荷時期】 | 平成13年12月6日より |
【販売目標】 | 20万個/月 |
- 【主な仕様】
1. | 品種構成 | : | 64Mbデュアルオペレーションフラッシュメモリ×2、 32MbモバイルFCRAM、8Mb SRAM |
2. | アクセスタイム | ・アドレスアクセス | : | 最大70ns(64Mbフラッシュメモリ) |
・リードアクセス | : | 最大70ns(32MbモバイルFCRAM),最大70ns(8Mb SRAM) |
・消去スピード | : | 標準0.2秒/セクタ(64Mbフラッシュメモリ) |
3. | 動作電源電圧 | : | VCC = 2.7V〜3.1V |
4. | 消費電力 | ・スタンバイ電流 | : | 最大5μA(64Mbフラッシュメモリ) 最大100μA (32MbモバイルFCRAM) 最大15μA(8Mb SRAM) |
・パワーダウンモード | : | 最大10μA(32MbモバイルFCRAM) |
・読出し動作 | : | 最大18mA(5MHz動作時、64Mbフラッシュメモリ) 最大25 mA(32MbモバイルFCRAM) 最大50 mA(10MHz動作時、8Mb SRAM) |
・書込み/消去動作 | : | 最大35mA(64Mbフラッシュメモリ) |
5. | パッケージ | : | 標準型プラスティックBGA-103ボール (信号ボール : 96,補強ボール : 7) |
- 【用語説明】
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- *1 モバイルFCRAM (Fast Cycle Random Access Memory) :
- FCRAMは、当社独自開発の次世代メモリコア技術です。モバイルFCRAMは、その技術を用いて、携帯情報端末用途向けに低消費電力化を図り、非同期SRAM型インタフェースを採用しております。
- *2 PBGA(Plastic Ball Grid Array):
- 表面実装型プラスチックパッケージの一種です。
- *3 従来製品(MCP×2製品) :
- 「MB84VD23280EA(64Mbフラッシュメモリ+ 8Mb SRAM, サイズ : 11mm×12mm×1.4mm)と、「MB84VD23483EJ(64Mbフラッシュメモリ+32 MbモバイルFCRAM,サイズ : 10.4mm×10.8mm×1.2mm)」の2製品を組み合わせた場合です。
- *4 32MbモバイルFCRAM(第一世代品)、32MbモバイルFCRAM(第二世代品) :
- 32MbモバイルFCRAM(第一世代品)は、2000年に開発したものです。2001年に開発した32MbモバイルFCRAM(第二世代品)は、さらに周辺回路などの最適化し、より低消費電流化と高速化を図ったものです。
【商標】
- FCRAMは、富士通株式会社の登録商標です。
- その他の製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
以 上
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