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[ PRESS RELEASE ] |
2001-0256 平成13年12月4日 富士通株式会社 |
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半導体シリコンチップの薄化加工技術を開発当社はこのほど、薬液を使用せずに、半導体シリコンチップ(以下、チップ)の厚さを現在の約4分の1(25μm)に薄くする薄化加工技術を開発いたしました。
さらに、薬液を用いた薄化加工が不要になるため、チップ加工期間の短縮、設備費用の削減、環境に配慮したチップ加工が行えます。
近年、携帯電話やデジタルAV機器、ICカード等の高機能化にともない、搭載されるチップには小型・薄型・高集積への要求が高まっております。CSP(*3)やMCPに代表されるような複数のチップをワンパッケージ化し提供する商品においても、薄型化が求められております。
一般的に、薄型商品へのニーズに応えるために、チップは150μm以下まで薄くする必要があります。さらに、CSP やMCPでは100μm以下、また、ICカードでは50μm以下にチップを薄化加工する必要があります。
チップの薄化加工は、厚さ100μmから150μmまでは薬液を使用せずに研削します。しかし、薬液を使用せずに、100μmより研削すると、残留圧力や研削かすによりウェハのひび割れが生じてしまいます。そのため、100μm以下の薄化加工については、薬液を用いて研削を行っておりますが、チップ加工期間の長期化、設備費用の増加、環境への配慮が課題となっておりました。
当社は、これらの課題を解決するために、チップの薄化加工技術として、ウェハサポート工法技術の開発と、ピックアップ方式の最適化を図りました。
ウェハサポート工法技術とは、半導体ウェハの裏面研削を行う際に、研削する半導体ウェハをサポート治具に固定し、裏面研削中に発生する反りを矯正して薄化を行う技術です。当社は、チップの回路面を均一に固定するためのウェハサポート治具の形状、材質、工法を開発いたしました。当技術は、既存設備に治具を追加するだけなので、多額な製造設備が不要です。
また、ウェハを1つ1つのチップに切りわけた(ダイシング)後のチップを取り出すピックアップ方式を最適化したことにより、半導体チップを段階的に保護テープから剥離し、チップに与えるダメージを抑えました。
これらにより、薬液を用いずに厚さ25μmまでチップの薄化加工が行えます。
なお、本半導体シリコンチップの薄化加工技術は、株式会社ディスコ(本社 : 東京都大田区、代表取締役社長 : 溝呂木 斉)との技術協力により実現しました。
当社は、今後もお客様のご要望にお応えするため、薄化加工技術をはじめとしたさまざまな技術を開発し、それらを採用した製品を提供してまいります。
以 上 |
プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容、お問い合わせ先などは、発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、富士通お客様総合センターにお問い合わせください。 |
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