世界初! MPEG-2エンコーダLSIとFCRAMを搭載したMCPを販売開始
〜AV機能搭載パソコンや、デジタルAV機器に最適〜
当社はこのほど、 株式会社富士通研究所(本社 : 神奈川県川崎市、代表取締役社長 : 藤崎 道雄)と共同で、PCI (*1)インタフェースを内蔵したMPEG-2 (*2) ビデオ/オーディオ・エンコーダLSI と64MビットFCRAMR (*3)をワンパッケージ化したStacked-MCP(Multi Chip Package)「MB86393」を開発し、11月20日より販売活動を開始いたします。
近年、AV機器のデジタル化にともない、音声や画像の信号を高画質/高音質でデジタル圧縮/伸張するMPEG-2技術を採用したさまざまな機器が開発されております。代表的なものとして、AV機能搭載パソコン、DVDプレイヤー、BSデジタル放送受信機などがあります。これらの機器には、MPEG-2方式で圧縮されたデジタル信号の再生機能に加え、デジタル録画機能が搭載されはじめております。そのため、録画機能に必須となる音声や画像のテジタル信号の圧縮を実現するMPEG-2エンコーダLSIへの要求が高まっております。
本製品はMPEG-2 ビデオ/オーディオ・エンコーダLSI と、64MビットFCRAMをワンパッケージ(288ピンFLGA (*4))化し、小型化(16mm×16mm)を図りました。
同一パッケージにメモリを搭載しておりビデオ信号とオーディオ信号をMPEG2システムフォーマットに準拠した圧縮信号に変換できるため、外部メモリが不要です。
また、本MPEG-2エンコーダLSIは、パソコンの標準インタフェースであるPCIインタフェースを内蔵しているため専用のコントローラが不要です。
当社は今後もブロードバンド・インターネットの時代に対応したMPEG関連システムLSIのラインナップを拡充し、お客様のアプリケーションに最適なLSIを提供してまいります。
【出荷時期】 | サンプル | : | 平成14年1月1日より |
量産 | : | 平成14年4月より |
【サンプル価格】 | 9千円(税別) |
【販売目標】 | 10万個/月 |
- 【主な仕様】
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動作周波数 | : | 54MHz |
電源電圧 | : | I/O : 3.3V±0.3V 内部 : 1.8V±0.15V FCRAM : 2.5V±0.2V |
消費電力 | : | 0.8W(標準) |
パッケージ | : | 288ピン プラスチックFLGA |
全体制御 | : | 32ビットRISCプロセッサ搭載 |
対応符号化方式 | : |
ビデオ符号化 | −ISO/IEC13818-2(*5) (MPEG-2 ビデオ) |
−ISO/IEC11172-2(*6) (MPEG-1 ビデオ) |
オーディオ符号化 | −ISO/IEC11172-3(*6) (MPEG-1 オーディオ)レイヤ1/2 |
システム符号化 | −ISO/IEC13818-1(*5) (MPEG-2 システム PS/TS) |
−ISO/IEC11172-1(*6) (MPEG-1 システム) |
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画面サイズ | : | D1/Half-D1/2/3-D1/3/4-D1/SIF/QSIF(*7)画面サイズに対応 |
インタフェース | : |
ビデオ信号入力 | : | D1 8ビットパラレル、Y/C多重 8ビットパラレル |
オーディオ信号入力 | : | LR多重シリアル |
ストリーム出力 | : | 専用8ビットパラレル、PCI |
制御用 | : | シリアル、PCI |
方式 | : | 固定ビットレート(CBR)(*8)、可変ビットレート(VBR)(*9)に対応 |
付加機能 | : | ビデオ入力用にフレームシンクロナイザ(*10)機能を搭載 |
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メモリ部 | : | FCRAM (MB811L646449) 容量 : 64Mビット バス幅 : ×64ビット I/O 構成 (1M×32ビット I/O,2パーツ構成) |
評価ボード | : | 本製品をパソコン上で評価するPCIカードタイプの評価ボード 「MB86393-RB-PCI」(90万円*税別)をオプションで用意。対応OSは、Windows 2000R、 Windows XPR。 |
- 【用語説明】
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- *1 PCI (Peripheral Components Interconnects bus) :
- パソコン等の装置内部の各部品間を結ぶバス(データ伝送路)の規格です。
- *2 MPEG-2 (Moving Picture Expert Group 2) :
- 音声および映像のデータ圧縮方式の国際標準規格です。DVDプレイヤーやBSデジタル放送で採用されています。
- *3 FCRAM (Fast Cycle RAM) : 富士通独自開発の次世代メモリコア技術です。
- 従来のDRAMと比較して、高速アクセス、低消費電力を実現しています。
- *4 FLGA (Fine pitch Land Grid Array) :
- 端子間隔が0.8mm以下かつ、外部端子が100μm以下の高さの金属バンプまたは金属ランドのパッケージです。
- *5 ISO/IEC13818-1/2(International Organization for Standardization / International Electro-technical Commission13818-1/2) :
- MPEG-2の国際標準規格です。
- *6 ISO/IEC11172-1/2/3(International Organization forStandardization/International Electro-technical Commission11172-1/2/3) :
- MPEG-1の国際標準規格です。
- *7 D1,Half-D1,2/3-D1,3/4-D1,SIF,QSIF :
- NTSC(日本や米国で採用されているテレビ放送の規格です)方式の場合の表示
サイズは、D1: 720×480, Half-D1:352×480, 2/3-D1:480×480, 3/4-D1:540×480 SIF:352×240, QSIF:176×112 各画素です。
- *8 CBR (Constant Bit Rate) :
- 映像信号に依存せずに、常に一定の速度で圧縮を行う方式です。
- *9 VBR (Variable Bit Rate) :
- 情報量の少ない(動きの少ない)映像信号の場合には圧縮率を高め、情報量の多い映像信号の場合には圧縮率を低くして、効率良く圧縮を行う方法です。
- *10フレームシンクロナイザ(Frame Synchronizer) :
- ビデオ入力信号の乱れによる同期信号のタイミングずれを吸収し、エンコード処理の破綻を防止する機能です。
【商標について】
- Windows 2000,Windows XPは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
- FCRAMは、富士通株式会社の登録商標です。
- 記載されている製品名等の固有名詞は、各社の登録商標または商標です。
以 上
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