0.17μ採用、 ×32ビットデータ転送幅を実現
大容量128Mビット NOR型フラッシュメモリ新発売
〜搭載機器の高速化・高機能化に対応〜
当社は、米国アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(以下、AMD)社と共同で、0.17μプロセステクノロジを採用した128MビットNOR型フラッシュメモリ (*1)を開発し、11月15日から「MBM29PDL1280F」として販売を開始いたします。
本製品は、高速化を実現するため、×32ビットのデータ転送幅を採用しております。また、ぺージモード (*2)や、デュアルオペレーション (*3)機能を搭載しております。
近年、カーナビゲーション、プリンタ、携帯電話等の機器の処理速度の高速化、および通信機能の高機能化が著しく進んでおります。そのため、これらの機器に搭載されるプロセッサの高速化が必須となっており、データ転送幅が従来の×8/×16ビットから、×16/×32ビットまたは×64ビットに移行してきています。それに伴い、フラッシュメモリにおいても、データ転送幅の拡張による高速化や大容量化が求められています。
本製品は、読み出しスピードの高速化を図り、128Mビット品では最速の25ナノ秒(ページモードアクセス時)を実現しました。また、データ転送幅を従来の×8/×16ビットから×16/×32ビットに拡張したことにより、大量のデータを一度に高速処理でき、搭載機器のプロセッサとの整合性を向上できます。さらに、データの読出し/書込み/消去を同時に実行できるデュアルオペレーション機能を採用しております。加えて、基板実装前等で、フラッシュメモリを大量に書き込む際に有効なアクセラレーション (*4)機能を搭載しています。
セキュリティ機能については、機器の大量不正コピーを防ぐHi-ROM (*5)機能、ブートブロック部(システムプログラムを格納部)のセクタをハードウェア的にプロテクトするライトプロテクション (*6)機能、新セクタプロテクション (*7)機能を採用しております。
本製品は、福島県会津若松市にある、当社とAMDの合弁会社、富士通エイ・エム・ディセミコンダクタ株式会社の第三工場(以下、JV3)にて量産いたします。 平成12年7月に着工したJV3は量産立ち上げが順調に進み、平成13年11月より64Mビットのデュアルオペレーション品の量産を開始しております。
当社は、今後もお客様のご要望にお応えするため、ブロードバンド・インターネットの時代に最適な多機能化、高機能化、さらなる大容量化などを実現した製品をいち早く開発し、提供してまいります。
【サンプル価格】
-
6,000円 (税別) [SSOP(*8)の場合]
【出荷時期】
-
サンプル | 平成13年11月15日より |
量 産 | 平成14年 3月より |
【販売目標】
-
100万個/月
【主な仕様】
-
・プロセス | 0.17ミクロンCMOSプロセス |
・セル構造 | 二層ポリシリコン構造NOR型メモリセル |
・出力構成 | 8M×16ビット/4M×32ビット (128Mビット) |
・デュアルオペレーション機能搭載 |
・バンク構成 (4バンク構成) |
| バンクA;16Mビット, バンクB;48Mビット,バンクC;48Mビット,バンクD;16Mビット |
・Hi-ROM機能搭載 | Hi-ROM領域 256バイト |
・WP#/ACC(ライトプロテクション/アクセラレーション)機能搭載 |
・新セクタプロテクション機能搭載 |
・Common Flash Memory Interface(CFI) 搭載 |
・アクセスタイム |
アドレス(標準) | 70/80ナノ秒(最大) |
アドレス(ページモード) | 25/30ナノ秒(最大) |
CE# | 70/80ナノ秒(最大) |
OE# | 25/30ナノ秒(最大) |
|
・単一電源動作 | 2.7 V 〜 3.6 V |
・低消費電流 | オートマチック・スリープモード搭載 スタンバイ電流:5マイクロアンペア(最大)
読出し動作 | 60ミリアンペア(最大)-ワード・モード、f=10MHz時 |
書込み/消去動作 | 35ミリアンペア(最大) |
|
・消去/書込み回数 | 10万回(最小) |
・パッケージ | 標準90ピン・プラスチックSSOP(*8) 標準96ボール・FBGA(*9) |
【用語説明】
-
- *1 NOR型フラッシュメモリ
- フラッシュメモリでもっとも標準的なタイプ。並列セル構造で、データを高速・ランダムに読み出すことができます。
- *2 ページモード(Page Mode)
- 一部のアドレスに対して高速に読み出せる機能です。
- *3 デュアル・オペレーション(Dual Operation)
- データの読出し、書込み/消去が同時に行なえる機能です。
- *4 アクセラレーション(Acceleration)
- 外部からの高電圧印可により書込み時間の短縮が可能で、通常に比べて高速に書込みができる機能です。
- *5 Hi-ROM (Hidden Read Only Memory)
- セキュリティコードや固有の情報を入力しておく領域です。
- *6 ライトプロテクション(Write Protection)
- アドレス上位、下位それぞれのセクタをハードウェア的にプロテクトし誤書込みを防ぐ機能です。
- *7 新セクタプロテクション(New Sector Protection)
- 従来からある高電圧印加で行うセクタプロテクト方式に加え、設定コマンドの入力のみで各セクタのプロテクトが可能な新方式のセクタプロテクト機能で、各セクタに書かれたデータを保護する機能です。
- *8 SSOP(Shrink Small Outline Package)
- 薄形表面実装パッケージの一種です。
- *9 FBGA(Fine-pitch Ball Grid Array)
- ボール端子間隔が0.8mm以下の表面実装パッケージの一種です。
【商標】
- 記載されている製品名等の固有名詞は、各社の登録商標または商標です。
以 上
|