場所はどこにでもあるファミリーレストラン。営業先を回る合い間に立ち寄り、ほっとひと息つく若手ビジネスマンの木村。普段から持ち歩いているノートパソコン「FMV-BIBLO(ビブロ)」で今日の約束を残業でドタキャンするお詫びのEメールを打っている。

「残業なんてすることないさ」

背後から不意に、声をかけられびっくりして振り向くと、中年のサラリーマン(岸部一徳)がメールを覗いている。プライベートなメールを見知らぬ他人に覗かれたことに憤慨する木村。

「会社は何もしてくれない」「会社は家族とは違う」
などと会社に対して恨みがましいセリフをいう岸部。どうやら会社では、すっかり窓際族で、所在なくファミリーレストランで時間を潰している様子。

「むしろ会社を利用してやるんだ！！」

ただ偶然ファミリーレストランで隣りあわせただけの木村に熱く語りかける中年サラリーマン。

「だから誰なんすか！」

むやみに話しかけてくる身勝手な中年サラリーマンにブチ切れる木村。

場所はどこにでもあるファミリーレストラン。仕事の合間に立ち寄り、普段から持ち歩いているノートパソコン「FMV-BIBLO(ビブロ)」を開き、趣味で始めたインターネットでの株売買を楽しんでいる。

「インターネットで株ですか？」

背後から不意に、声をかけられびっくりして振り向くと、中年のサラリーマン(岸部一徳)がパソコンを覗き込んでいる。

「僕はやり手ビジネスマンですって言ってるわけだ」

いきなりいいがかりをつけられ、憤慨する木村。どうやら中年サラリーマンは、パソコンが使えず、会社では肩身の狭い思いをしているらしい。

「で、私のことは落ちこぼれサラリーマンだって言うんだ」

「インターネットができれば偉いわけ？」

「だから言ってないでしょ！そいうこと！！」

被害妄想の塊のような見知らぬ他人にからまれブチ切れる木村。

場所は、休日の都市近郊の駅。電車を待つ間プラットホームのベンチに座り、「FMV-BIBLO LOOX(ビブロ ルークス)」でEメールを打っている木村。

「この間の件やっぱオレが悪かった」彼女に仲直りのためのお詫びメールをしている。

「いや、君は悪くないよ」

隣りから不意に声をかけられびっくりして振り向くと、コワモテの兄チャン(寺島進)が 座っている。

「オレも昔はいろいろあったけどよ」「今は娘もできたし・・・」

ちょっと悪かった昔を懐かしむように遠くを見つめつぶやくコワモテ兄チャン。

「なんで見るんすか？」

他人にプライベートなメールを見られたことに憤慨する木村。

「娘は君の彼女と同じ名前なんだよ」

やっぱりメールを見られていたことに怒る木村。

「娘のためならいつでも死ねるよ」

「頼んでないっすよ、そんなの！！」

子煩悩な父親としての自分に陶酔しているコワモテ兄チャンにブチ切れる木村。