当社はこのほど、 世界で初めて高画質MPEG2(*1)映像をMO媒体にリアルタイム録画ができる高速GIGAMO(*2)装置(製品名:MCK3130SS)を開発いたしました。
当製品は、富士通コワーコ株式会社から10月2日よりOEM販売を開始いたします。
近年、パソコンの高性能化により、ビデオキャプチャー機能や動画編集ソフトウェアが搭載され、お客様が映像を手軽に楽しめるようになりました。当社はこのようなお客様のために「映像を楽しむMO装置」を開発いたしました。
本装置は、ファイルの読み書き状況に応じてディスク回転数を自動制御する「ZCLV方式」 (*3)と8MBデータバッファ (*4)を駆使する「キャッシュ・ミレニアム AV 」 (*5)を採用することで、高画質MPEG2(8Mbps)のデータもリアルタイムで録画できます。
さらに、キャリッジ (*6)の軽量化・効率化によって、 3.5型MO装置として世界で初めて19msの高速シーク性能を実現(*7)し、従来と同じデータ記録用としても高速にファイルコピーができるのでより快適にご利用できます。
【OEMサンプル価格】
5万円(税別)
【出荷時期】
サンプル | 2000年10月2日より |
量産 | 2000年11月初旬より |
【販売目標】
出荷後2年間で100万台(「MCK3130SS」1機種で)
当社は9月19日、家庭で手軽に使える新しい市場の開拓に向けた第1弾として世界最小・最軽量と持ち歩きにも便利な「モバイルMO装置(製品名:MCG3064AP)」を発表いたしました。今回の「映像を楽しむMO装置」は第2弾となります。
【「MCK3130SS」の特長】
- 1. 高画質映像のリアルタイム録画に対応
最適な回転数に切り替え高速記録を実現する「ZCLV方式」や、8MBデータバッファ(従来比4倍)を駆使する「キャッシュ・ミレニアム AV」により、TVチューナカードやビデオキャプチャーカードから取り込んだ映像を、8Mbpsの高画質MPEG2として直接GIGAMO媒体へ記録できます。
- 2. ファイルコピー性能も向上し快適な使い勝手を提供
従来と同じデータ記録用としても最速になるよう回転数を切り替え、さらに5,455min-1の高速回転に対応するサーボ性能と世界最速シーク19msを実現することにより128MB、230MB、540MB、640MB媒体のファイルコピー性能を従来比20%(1.3GB媒体では10%〜25%)向上を実現しています。
- 3. 従来媒体との互換性を維持
従来の128MB、230MB、540MB、640MB、1.3GB媒体との互換性を維持することで、1億枚のMO媒体に記録されたお客様の資産をそのまま活用できるようにしています。
- 4. デジタルコンテンツの著作権を保護するメディアID機能に対応
9月19日に発表した「モバイルMO装置」と同様に、音楽や映像などデジタルコンテンツの著作権保護を実現するメディアID機能を搭載し、多用な応用分野への広がりが期待されます。
【注釈】
- *1 :MPEG2
- ディジタル動画を圧縮する符号化方式。画質がVHS程度のMPEG1と違い、高圧縮/高画質を実現しています。
- *2 :GIGAMO
- 富士通とソニー株式会社が共同で開発した1.3GBの大容量3.5型光磁気ディスクシステム、およびそのフォーマット規格です。現在も多量に出荷されているISO/IEC国際規格のMO媒体(メディア)と記録・再生互換を持っています。
- *3 :読み書き状況に応じて自動制御するZCLV方式 (Zone Constant Linear Velocity )
- 1.3GB媒体使用時、媒体の読み書き位置だけでなくキャッシュ・ミレニアム AVと連携し、データバッファの空き状況や蓄積状況などにより読み書き時の回転数を変化させる富士通独自の制御方式です。この方式により記録速度が遅くなる媒体内側での処理速度を従来比最高50%と大幅に向上しています。
- *4 :データバッファ (data buffer)
- データを転送するとき、一時的にデータを記憶しておく記憶領域。
- *5 :キャッシュ・ミレニアム AV (CACHE MILLENNIUM AV)
- 新たにリアルタイム録画用として開発されたキャッシュシステム。ドライブ内の回転数切り替え、補正処理や外部からの衝撃によるデータ転送の途切れを防ぐ機能を装備。
- *6 :キャリッジ
- 媒体上のシークゾーンを移動する光学ヘッド部。
- *7 :19msの高速シーク性能
- 従来比で20%向上しています。
【商標について】
* 記載されている製品名などは各社の登録商標、あるいは商標です。
以 上
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