[ PRESS RELEASE ]

1998-0231 平成10年11月9日 富士通株式会社

当社はこのほど、NCRP規格(*1)に準拠した、ネットワークコンピュータ「BusinessTerminal(ビジネスターミナル) 300」と、管理用のサーバソフトウェア「BusinessTerminal Administration Server(ビジネスターミナル アドミニストレーション サーバ)」を開発し、企業向けに11月 9日より販売を開始いたします。

近年、FMVシリーズに代表されるパーソナルコンピュータは、高機能/高性能化が進み、企業の基幹システムや情報システムの要として活用されています。
その反面、新しい業務アプリケーションの追加に伴う、ソフトウェア資源とユーザ環境の管理、及び利用者への教育などにより、運用管理コスト:TCO(Total Cost of Ownership)が増加傾向にあります。
この課題に応えるために、当社は、単機能の専用業務向け端末として、ネットワークコンピュータ「BusinessTerminal 300」を提供します。

当商品を使用してクライアント/サーバ システムを構築することにより、サーバより全てのソフトウェア資源とユーザ環境を集中して管理することができます。 これにより、クライアントごとにソフトウェア資源とユーザ環境を管理する必要がなくなり、TCOの低減を実現します。 加えて、クライアントとして使用する「BusinessTerminal 300」は、ソフトウェア資源を一切持たず、業務の実行時に基本ソフトウェアと業務アプリケーションが、サーバからダウンロード(配信)されるので、ハードディスクなどの駆動部品を必要としません。
このため、パソコンに不慣れなユーザにおいても、業務知識だけで安心して使用することができ、ユーザの再教育が容易であるため、TCOの低減を推進します。

また、標準搭載のNetscapeNavigatorと、インターネット/イントラネットの技術より、不特定多数が共同利用する情報キオスク端末や、教育端末としても活用できます。 さらに当商品は、Javaの実行環境を標準で装備しているので、Javaを使用した先進のネットワークコンピューティング環境への対応も行えます。

【税別価格と出荷時期】

• BusinessTerminal 300:13万8千円
• BusinessTerminal Administration Server for Windows NT:8万5千円より
• BusinessTerminal Administration Server (Solaris版):8万5千円より
  全商品、1999年1月下旬から出荷を開始いたします。

【販売目標】

今後2年間で、「BusinessTerminal 300」 20,000台の出荷を予定しています。

当社は、「BusinessTerminal 300」を「SOLUTIONVISION」のプラットフォームの一つとして位置づけ、ネットワークコンピューティングを強力に推進します。

【BusinessTerminal 300の特長】

• 高信頼
  FDD/HDD/CD-ROM等の周辺機器を持たないシンプルなハード設計です。これにより、設定作業の複雑化とトラブル等を最小限に抑えます。
  メモリエラーの自己検出、訂正が可能なECC(Error Checking and Correcting)を採用し、メモリの高信頼を実現します。

• 高性能
  CPUには、高速なAMD社製K6 Eマイクロプロセッサ(266MHz)を搭載しています。
  これにより、クライアントの基本ソフトウェアとアプリケーションの快適な実行を実現します。
  大容量64MBのSDRAM(Synchronous DRAM)を標準搭載しています。 これにより、快適なアプリケーションの実行を実現します。
  100 BASE-TX対応のLANインタフェースを標準装備しています。これにより、高速なネットワークシステムに対応します。

【BusinessTerminal Administration Serverの特長】

• ネットワーク上のクライアント「BusinessTerminal 300」が使用するソフトウェア資源を集中的に管理し、ユーザにソフトウェア、サービス、データ、及び個々の記憶領域を提供します。
• 「BusinessTerminal 300」の電源投入時に、初期化(基本ソフトウェアをダウンロード)し、ユーザの認証やセキュリティを確保し、クライアントで実行されるアプリケーションを必要に応じて更新します。

本ソフトウェアは米国Network Computer Incorporate. (NCI社)が開発したNCAdministration Serverをベースにし、富士通固有の電源制御や運用管理機能を付加価値として搭載したものです。 なお、ネットワークコンピュータ「BusinessTerminal 300」は、本ソフトウェアでのみ動作します。

「BusinessTerminal 300」は、下記のイベントにてご覧いただけます。

• 『COM JAPAN 1998』
  開催期間:11月10日(火)〜11月13日(金) 開催場所:東京ビッグサイト

• 『富士通ソリューション・フェア'98』
  開催期間:11月18日(水)〜11月20日(金)
  開催場所:池袋サンシャインシティ文化会館

【用語説明】

*1:	NCRP規格 1997年5月20日に、IBM、サン・マイクロシステムズ、オラクル、ネットスケープ・コミュニケーションズ、アップルコンュータの米国情報関連大手5社によって発表された、通信と商取引のための、互換性のあるインターネット・アクセス・デバイスの開発を可能にするガイドライン。
*2:	Webjet for NC 「Webjet for NC」は、F6680/F6970/I3270エミュレーション機能を提供するエミュレータソフトであり、NCのJava実行環境で動作するJavaアプリケーションです。
*3:	WSMGR for NC 「WSMGR for NC」は、F6680エミュレーション機能を提供するエミュレータソフトであり、NCのJava実行環境で動作するJavaアプリケーションです。

【添付資料】

• 補足説明

以上