[ PRESS RELEASE ] |
1998-0170 平成10年8月19日 富士通株式会社 |
当社はこのほど、フラッシュメモリへの書込み/消去タイミングの管理などを行うためのソフトウェア「Sophisticated Flash File System(略称、SoFFS:ソフィス)」を開発し、8月19日から販売を開始いたします。
また同時に、データの読出しと書込みが同時に実行できる4Mビット・デュアルオペレーション・フラッシュメモリ「MBM29DL400TC/BC」(×8,×16構成)を、従来の8Mビット品に引き続き、販売を開始いたします。
通常、フラッシュメモリへの書込み方法はバイト単位で、消去動作はセクター単位で行われます。
情報の書換えを行う場合、不要になったデータの上に直接新しいデータを書き込むことはできないため、一旦消去動作が必要になります。
ところが、フラッシュメモリは書換え回数に制限があるため、特定の領域だけで頻繁な書換えを避ける必要があります。そこで、データの書込みをメモリ内のセクター全体に平均化したり、あるセクター内の必要なデータのみ別のセクターに書き込んだ後、残った不要なデータと共に元のセクター消去を行い、セクター全体として空き領域にするなど、ソフトウェア上での工夫が必要となります。
当社では今回新たに、このようなデータの書込み/消去などの管理を行うソフトウェア「SoFFS」を開発いたしました。
あわせて販売を開始する4Mビット・デュアルオペレーション・フラッシュメモリ「MBM29DL400TC/BC」は、読出し/書込み動作を同時に実行できるため、メモリ内部で片方の領域での書込みまたは消去動作中に、もう一方の領域でデータの読出し(またはその逆)を同時に行うことができます。
デュアルオペレーション・フラッシュメモリと「SoFFS」の組合せにより、お客様のシステム設計において、システムコストを削減するとともに、システムの小型化,多機能化,低消費電力化の実現が可能となります。
特に、携帯電話・小型パソコン・カーナビゲーションシステムなどの携帯機器向けに
最適です。
【価 格】
【出荷時期】
・SoFFS
開発キット : 50万円(ライセンス契約時)
ランニング・ロイヤリティは無料。
・MBM29DL400C (4Mビット・デュアル・オペレーションフラッシュメモリ)
700円(サンプル価格)
【販売目標】
・SoFFS 平成10年8月末から ・MBM29DL400C (4Mビット・デュアル・オペレーションフラッシュメモリ)
量産:8月末から
「SoFFS」は、 BIOSベンダーで有名な米国Phoenix Technologies, Ltd.社の製品「Phoenix PicoStor TM」をベースに、同製品を当社フラッシュメモリ用に小型化・最適化を行い、お客様にソース・コードで提供するものです。
・SoFFS 10万本/月 ・MBM29DL400C (4Mビット・デュアル・オペレーションフラッシュメモリ)
100万個/月
[MBM29DL400C(4Mビット・デュアル・オペレーションフラッシュメモリ)の主な仕様]
* Phoenix PicoStorは、Phoenix Technologies, Ltd.社の登録商標です。
・プロセス技術 0.33ミクロンCMOSプロセス ・セル構造 二層ポリシリコン構造NORメモリセル ・高速読み出し
アドレスアクセス
CEアクセス
OEアクセス:
:
:90ナノ秒/120ナノ秒(最大)
90ナノ秒/120ナノ秒(最大)
35ナノ秒/50ナノ秒(最大)
・単一電源動作 2.7V〜3.6Vの読出し/書込み/消去動作 ・低消費電力 オートマチック・スリープモード搭載
スタンバイ電流
読出し動作:
:1マイクロアンペア(標準)
10ミリアンペア(最大)/書込み動作:20ミリアンペア(最大)
・消去/書込み回数 : 10万回(最小) ・セクタ構成 バンク1;8Kバイト×4, 16Kバイト×2, 32Kバイト×2
バンク2;64Kバイト×6
・標準48ピン プラスチックTSOPパッケージ
以 上