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1997-0228
平成 9年10月30日
株式会社富士通研究所

ノートパソコン用指紋認証装置を世界で初めてカード型(PCMCIA)で実現

--モーバイルコンピューティングの安全を守る--

認証装置 スロット接続

株式会社富士通研究所(本社:川崎市,社長:佐藤 繁)は,ノートパソコンのPCカードスロットに装着して使えるカード型指紋認証装置の開発に世界で初めて成功しました。本装置ではカードと一体となったスキャナで指紋を読取り,ソフトウェアで登録指紋との比較を行います。

[開発の背景]
ノートパソコンを使う際に心配なのは,自分の大切な情報を,自分が知らない間に他の人が見たり,置き忘れたパソコンから情報が漏れてしまうことです。このような心配を無くすために,通常パスワードを使って本人を確認する方法が使われています。しかし,パスワードの記憶や書換えなどが利用者にとって重荷になっています。

[利用の方法]
開発したカード型指紋認証装置は,ノートパソコンのPCカードスロットに取り付けて利用します。カードを装着したパソコンの情報へアクセスするときや,ネットワークを介して遠隔地のサーバへ接続する際の本人認証などに使えます。

具体的には,(1)パソコン自体のパスワード代わりに利用する,(2)暗号化ファイルの復号時に指紋で本人かどうかを認証してセキュリティ確保する,(3)ネットワークへの接続用パスワード代わりに利用するなど,パソコンOSのセキュリティ機能レベルに見合った形で利用ができます。
利用にあたっては暗号化プログラムや通信プログラムなどとの連携が必要となりますので、ソフトウェアも順次開発していく予定です。

[特徴]
ノートパソコンの標準カードスロット(PCMCIA Type?)に装着できるカードと一体になった薄型軽量指紋認識装置。スキャナ部分は当社独自の「全反射方式」(*1)により容積110cc,重さ100gを実現しました。指紋読込みとデータ化の所用時間が1.8秒( PentiumPro-200MHz)と高速。

指紋識別には当社独自の認識アルゴリズム「特徴相関法」(*2)を採用,一人当たり400Byteと少ない情報での本人識別を実現しました。本人認識は20ミリ秒( PentiumPro-200MHz)と高速。

また,ネットワーク上で使う場合,クライアント側で1.8秒,サーバ側20ミリ秒の処理時間で,本人認証できます。これに遠隔サーバへ電話回線を介して転送する時間0.2秒(回線速度14.4kbps)を加えても計2秒で認証結果を通知できることになります。

[今後の予定]
1997年11月4〜7日のCOM JAPAN '97(有明ビッグサイト)に参考出展。

[製品化の予定]
製品化は1998年春を予定。価格は未定です。

[注]

*1特徴相関法:
指紋の模様に含まれる特徴点の相対的な繋がりを利用して,本人か他人かを識別する精度を飛躍的に高くする方法。通常,特徴点(隆線の端点や分岐点)だけでも十分な認識精度が得られるのに加え,特徴点相互間の相関を計算すると識別能力が高くなると同時に,指紋の歪みや汗に惑わされずに認識できる利点がある。
*2全反射法光学法:
ガラス板の中を映像が全反射しながら伝搬してCCDに結像させる方式。ガラスと空気の境界で光が全反射する現象を利用しているので,光ロスがなくコントラストのよい画像を,しかも厚みが薄い光学系で読み取ることができる。
[登録商標]
PentiumPro は、米国インテル社の登録商標です。
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